根無し草のつれづれ

日々の雑感をひたすら書き綴ったエッセイ・コラム。また引用部分を除き、無断掲載の一切を禁ず。

Morrissey Mullen~『It's About Time』~

2016-05-07 23:00:10 | エッセイ、コラム
久し振りにMorrissey Mullenというユニットの 『It's About Time』 っていうアルバムを聴いている。

彼らは Dick Morrissey) (←リンク先のアマゾンのレビュー欄で熱く紹介されているので、その方の文章を参照の事) というサックス奏者とギタリストのJim Mullen(こちらは引用しても平気な記事が見つけられなかったので、調べてみてね、個人のブログ等はあるので!)によるユニット。
日本語による彼らの公的な紹介ページが見当たらないので取りあえず、音は動画で確認して頂きたい。

Morrissey Mullen Band - on UK TV.


彼らの音に出会ったのは私が高3の頃の話し。
どこかで紹介されていたのではなく、たまたま実家に転がっていたCDを気紛れな好奇心で再生してみた事に始まる。
兄がレコード会社に勤めていたので、当時の実家にはメジャーなアーティストからよく分からない人達のものまで、色んなLPやCDがあり、Morrissey Mullenは兄の嗜好には合わなかったらしく見事に放置されていた。
それを聴いてみるとこれが意外にもストライクゾーン。

友達に話した所で分かる筈もないと思い実家の部屋にて

♪So So Fine…

なんて受験勉強の合間、曲に合わせて口ずさんでいたっけ(笑)。
というか、未だに彼らについて誰かに話した事なんてない!
話した所で、誰も知らないと思っていた。
誰も知らない、おそらく海外でも無名なアーティストで、自分だけが知っている秘密の音源だと、調べるまで勝手に思い込んでいたのだ。

振り返れば、高校生の頃、自分の音楽性を少し広げようかいな? っと思い、浅いながらもフュージョンに手を出してはいたので、Morrissey Mullenをすんなり受け入れる素養はあったのだろうけど、それよりも17歳という脳味噌がまだ柔軟な年代に於いて彼らの音楽に触れられた事の方が大きかった気がする。
Morrissey Mullenらが紡ぎ出した楽曲は、彼らより世代が下のアーティスト達によって再構成され現在の音楽にも影響を与える事になるのだけれど、それ系のアーティストを作品をちゃんと聴いたのはMorrissey Mullenが初めてだったかもしれない。

当時は、スティービー・ワンダーもエアチェックする程度、マービン・ゲイに至っては未聴だったし、シャカタクなんてものも流行ってはいて、嫌いではなく寧ろ好きな音だったけれど、これも本格的には聴くまでには至ってないという体たらく。
ネットが存在しない時代、長崎という隔絶された田舎の、ごく普通の金が無い高校生がそこら辺をジャンプしてMorrissey Mullenに触れているのは今考えると奇跡に近い事だったのかもしれない。

時は流れ、1993年ジャミロクワイが出てきた時、これまた彼らの音楽がすんなり耳にフィットしたのは、兄が東京でエンジニアとしてレコード会社に入社し、そこで彼がMorrissey Mullenに興味を示さず、東京の著しく悪い住宅事情の為、棄てはしないけど、部屋に置く場所もなく、やむなく実家に送りつけた数多のアルバムの中の1枚を私が偶然聴き込んでいた事が大きく影響してるような…。
調べてみたらMorrissey Mullenはフュージョン以外にジャズファンクという音楽ジャンルにもカテゴライズされるらしく、それは後のミュージシャンによって統合されアシッドジャズを構成するイチ要素にもなったとの事。

『It's About Time』にはゲストヴォーカルとして Tessa Niles がクレジットされていたので、これまた調べてみると、そうそうたる有名ミュージシャンのバックコーラスを務めている女性シンガーの起用だったという事も分かった。


誰も知らないだろうけど…っと、Morrissey Mullenの『It's about Time』って作品に光を当ててみようと試みたら、意外にも一流所の有名な人達で、現代音楽の傾向にもかなりの影響を与えた80年代の偉大なるアーティスト群のひと組だったという!
ラジオの影響下にはあるものの、音楽雑誌などで著名な音楽ライターが褒めていたからとかでは無く、全然影響受けないわけではないけど、流行りの音楽にも割りと無頓着で、大体は自分の感性に合うか否かで、聴く音楽を決めている事から、30年程の歳月を経て、全く関係ないと思っていたアーティストや音楽が繋がったのが、手前味噌ながら、面白かった。


『Life on the Wire』とセットで再発されているから聴いてみてね!

HMV↓
http://www.hmv.co.jp/artist_Morrissey-Mullen_000000000582332/item_Life-On-The-Wire-It-s-About-Time_6794340


TOWER RECORDS↓
http://tower.jp/item/4143391/Life-on-the-Wire-%EF%BC%86-It's-About-Time

ディスクユニオン↓
http://diskunion.net/sp/portal/detail/1006930744


アマゾン↓
http://www.amazon.co.jp/Life-Wire-Morrissey-Mullen/dp/B018XLIAIQ?ie=UTF8&keywords=morrissey%20mullen&qid=1462630796&ref_=sr_1_1&sr=8-1

『リップヴァンウィンクルの花嫁』鑑賞会&岩井監督によるティーチイン at 立川シネマシティ 2016/4/17

2016-05-05 23:57:19 | エッセイ、コラム
去る4月17日、立川シネマシティで開催された、『リップヴァンウィンクルの花嫁』の鑑賞会と岩井俊二監督のティーチイン、というイベントに行って来ました。
行ってからかなり日数が経ってしまったので、取材メモに記した事を詳細に思い出す事が出来ないのと、ティーチインの模様を中心に語りたい所なのですが、ネタバレもしてしまうので、とりあえず写真のみアップという事で。
少し記事としてまとめられるようになったら、加筆します。

写真は劇場のロビーに飾ってあったサインが記されたポスターと岩井俊二監督が観客からの質問に答える模様です。
熊本の地震直後だったので、その事に非常に心を痛めていたのと、どんな質問にも丁寧に答えられていたのがとても印象的でした。