根無し草のつれづれ

日々の雑感をひたすら書き綴ったエッセイ・コラム。また引用部分を除き、無断掲載の一切を禁ず。

散らないうちに、静かなうちに、

2008-03-30 08:22:59 | エッセイ、コラム
朝早く目が覚めたので、今夜の雨で花びらが散らないうちに、昼間宴会場と化して桜をゆっくり楽しめなくならないうちに、近所の井の頭公園をブラッとして来ました。

井の頭弁財天にお詣りしてから池の周りを一周。
場所取りのブルーシートや昨夜のゴミで地面は興醒めの感がありましたが、そういう所にはなるべく視線を向けず、桜に集中。
基本的には私と同じく桜をゆっくり静かに楽しみたい人が公園を散歩していた感じでした。

散歩中の犬に何匹となく声を掛けるも、彼らも何気に忙しいのか今日はフラれてばかりでした。
こんな時もあります。
それが人生です。


まぁ、私生活で腹が立つ事があっても、哀しみに泣く夜があっても、考え事をして眠れず朝を迎えてしまう日があっても、そんな私に関係なく春は必ずやってきて、そして桜も咲くんだなっと当たり前の事に気付きました。

√52

2008-03-28 00:40:18 | エッセイ、コラム
うたた寝をしていたら、夢の中に「√52」という文字が現れた。
前後のエピソードはよく覚えていない。
夢の中で因数分解をして52→26→13ときて、このあと割り切れないなぁっと思ったのだけ覚えている。
なにか意味のある数字で神のお告げかもしれない、などと不埒な事を思い少し調べてみたが特にそんな様子もない。
√52、何か意味のある数字なのだろうか? 夢は時に変な疑問を与えてくれる。

映画『マイ・ブルーベリー・ナイツ』

2008-03-22 19:13:37 | エッセイ、コラム
監督:ウォン・カーウァイ、主演:ノラ・ジョーンズ、ジュード・ロウ、の映画『マイ・ブルーベリー・ナイツ』を観て来ました。

ストーリーは失恋した女の子エリザベス(ノラ・ジョーンズ)がそれから立ち直り新たな恋を始めるまでを描いたもの。

しっとりとした雰囲気の良作。
それは全編に渡って流れる音楽にもよる所も大きいように思える。

字幕を担当した人間も良かったのだろうが台詞も洒落ていて、詩的かつ哲学的で含蓄深いものだった。
傑作かと言われればう~んとはなるものの独特の雰囲気に浸りながら映画館で過ごす時間も悪くはない、そんな事を思わせる作品でした。

ささやかながら!

2008-03-14 23:57:48 | エッセイ、コラム
私の誕生日もごく僅か。
昼間は風邪で寝込んでいたし、夜は雨足が強かった。
何か誕生日らしい事を、と思いながら夕ご飯のあと眠って、寝汗をかいて目覚める。
外をみると雨が止んでいる。
今しかないと、コンビニに自転車を走らせて、買って来たささやかなバースデー・ケーキのようなもの。
取り敢えず、何とか誕生日らしい事は出来たので良かった。

3月14日

2008-03-14 00:41:20 | エッセイ、コラム
日付が変わって、また歳を一つとってしまった。
一般的にはホワイトデーの今日も私にとっては誕生日なのである。


小学校の5、6年の時には同じクラスの女の子が二人、同じ誕生日だった。
小学校を卒業する頃にはその内の一人の女の子と席を並べていた。
私は凄く精神的に幼かったので、そのコに授業中イタズラばっかりしていたのを覚えている。
比較的可愛いコだった。
私は地元の町立中学に進み、そのコは隣接する長崎市にある私立のプロテスタント系の女子校に進んだっけか。
高校生になって私も長崎市にある私立のカトリック系の高校に進み、ある夏の日、一度だけ人気(ひとけ)の少ないバスの中で彼女と一緒になった事があったが、綺麗になっているそのコが眩しくて、恥ずかしくって話しかけられなかった。
今頃彼女はどうしているのだろうか。
幸せな結婚をして可愛い子供に恵まれているといいのだが…。


随分前の誕生日には海外で歳をとった。
マレーシアからタイへ国境越えをし、その日はタイ南部のハジャイという街の安宿に滞在したっけ。
そこで知り合った日本人二人に急遽誕生日を祝って貰った。
タイスキというものを初めて食べて「シンハー」というビールで乾杯した。
まだ20代前半だったなぁ。
まだまだ人生の厳しさなんて知らず、希望を持っていたかな。

そして今日風邪っぴきで誕生日を迎える。
特に何の感慨もないが、この世に生を受けた事と、まだ命があることに感謝する事にしよう。


ハッピー・バースデー・トゥ・ミー!

黄色の蛍光灯

2008-03-12 20:40:48 | エッセイ、コラム
なかなか風邪が治らない。

一人暮らしの病気というのは病状自体が大した事なくても気弱になるものだ。
私くらいの年齢になってくると、それぞれが家族を持ったり、仕事が忙しかったりで、メールを送信しても無視、電話自体にも出てくれなかったりで、なかなか気弱になって、孤独感を感じている友に時間を割いてくれようとはしない。
こういう時に相手の人間性や普段の自分の友との付き合い方が如実に出てしまうなぁっと思ってしまう。
いつも孤独が好きだ、一人でいるのが楽で良い、などとうそぶき強がっていても、社会を形成する人間の実態はこんなものだ。


熱のせいか白い筈の蛍光灯の灯りが微妙に黄色く感じてしまう。

さてあと何日こんな夜を過ごさなければならない事やら…。

踏んだり蹴ったり!

2008-03-10 20:53:39 | エッセイ、コラム
週末暖かったので、部屋で暖房も入れず、毛布一枚で惰眠を貪っていたら、見事に風邪をひいてしまった。
風邪をひいたといっても初期段階の軽いもので、やや熱っぽく、体が少し重い程度のものであるが、無理をしてこじらせてしまっても看病してくれる人は誰もいないので、今はベッドに横たわってこの文章を綴っている。
用心にこした事はない。

昨日、友人と渋谷で映画を観てその後、梅ヶ丘の羽根木公園に出掛けたのもアウトだった。
友人からは精神的にダメージを受けるような事も言われてしまうし、些細な事を考え込むタチの私はまだ、そのダメージから脱却出来ていない。

風邪と精神的ダメージとで、寝込んでしまい、本当は今夜のレイトショウで映画『ダージリン急行』を観に行く予定が、こうして病気療養だ。

風邪は自分のせいなので仕方がないにしても、友人が私に与えてくれた精神的ダメージはジワジワと私を苦しめる。

せっかく最近は機嫌よく生活出来ていたのに、台無しだ。

まったくの踏んだり蹴ったり、また機嫌よく生活出来るようになるまでにどれくらいの日数を要するのだろうか。
ついていない。

羽根木公園に行こう

2008-03-08 00:03:22 | エッセイ、コラム
陽光が日ごとに強くなり、本格的な春の訪れを感じさせる。
沈丁花の甘い香りはまだ感じていないが、そろそろだろう。
木蓮が樹を白く彩るのも近い筈だ。

あと1週間するとまた歳を1つとってしまう。
何も変わってないのに、立ち止まったままずっと過ごしているのに、歳なんか全然とりたくもないのに、また1つ歳が増えてしまう。
歳月は残酷だ。

正直、1年先の事は全く分からなくて、毎日を平穏に過ごす事だけに執心している日々。
現在の私にとって先の事を考える事は御法度で、それは神様に任せるしかない事。

現在こうして生きていて、駄文を綴っていられる状態にあるからには、神様は私に生きるだけの価値があるとみなしていてくれているのだろうが、当の本人は生きる意味をまるで感じてなく、刹那的に日々を過ごしているのみ。
といっても自ら命を絶つような考えは全くない。


ただ平均寿命の半分近く生きているのに、この体たらくは何だろう。
情けないが、やるせないが、でも仕方がない事。
受け入れるしかない事実だ。
考えても答えが出ない事は考えない事だ。
それは神様の領域、凡人が軽々しく立ち入るべきではない。


そうだ、明日晴れたら羽根木公園に行こう。
羽根木公園の甘酸っぱい梅の香りに包まれて来よう。
不安を感じながらも、人生に沢山の期待を抱いていたいつかの若き日のように公園を散策するのだ。
そしてあの時の自分に逢うのだ。

そうだ羽根木公園に行こう。

映画『ペネロピ』

2008-03-06 07:37:48 | エッセイ、コラム
監督:マーク・パランスキー、主演:クリティーナ・リッチ、の映画『ペネロピ』を観て来ました。

ストーリーはマスコミのネタにされる程の裕福な名家に生まれた娘・ペネロピが、先祖が犯した過ちにより魔女に呪いをかけられ豚の鼻を持って生まれてくる事から始まります。
その豚鼻の呪いは、同じく名家の息子と結婚しなければならないと解けない事になっています。
そこから起こる騒動を描いたもの。
長じて結婚適齢期に入っても尚、豚の鼻のままの娘・ペネロピに扮するのがクリスティーナ・リッチです。

豚鼻というのが人間のコンプレックスの「象徴」だというのが分かれば、非常に明解な話しです。
コンプレックスを克服して、それを認め、自分が自分らしく自立して生きる事の大切さをこの作品は強く訴え掛けています。
タッチも軽くストーリーも複雑ではない為に非常に観易い作品でした。

映画『ガチ☆ボーイ』

2008-03-03 22:21:45 | エッセイ、コラム
原作:蓬莱竜太、監督:小泉徳宏、主演:佐藤隆太、の映画『ガチ☆ボーイ』を観て来ました。

ストーリーは事故により「高次脳機能障害」という、一度寝てしまうと、その日の記憶を失ってしまう障害を負ってしまった大学生・五十嵐良一(佐藤隆太)が、学生プロレスに出会い希望を見出してゆく、というものです。
元々は劇団・モダンスイマーズの「五十嵐伝~五十嵐ハ燃エテイルカ~」という人気舞台との事。

いやはやこれは素直に感動出来る映画でした。
笑いの中にも切なさがあり、勇気を貰えてくれる作品。
途中の幾つか出てくる泣かせ所ではそんなに心が動く感じではなかったのですが、ラストのプロレスのシーンでは、劇中の観客に合わせて一緒に叫びたい衝動に駆られました。

オーソドックスですが、爽やかで心が熱くなれる青春物語です。
何か最近やる気がないなぁ、なんて思っている人、自信を失っている人などにはオススメします。