原作:ジャン=ドミニク・ボビー、監督:ジュリアン・シュナーベル、主演:マチュー・アマルリック、の映画『潜水服は蝶の夢を見る』を観て来ました。
前回は見事に寝てしまったので今回は万全の体制をとっての鑑賞です。
ストーリーは脳梗塞によって倒れ、「閉じ込め症候群」という全身麻痺になってしまった元ファッション雑誌『ELLE』の編集長だった男・ドミニクの闘病記で、本人が特殊な方法で執筆した本を元にしたものです。
闘病とはいっても涙を意図的に誘うような過剰な演出はされておらず、基本的には淡々と物語は進行して行きます。
カメラもドミニク側からみた映像が多く、この病になってしまった者のもどかしさや哀しみが疑似体験出来るような趣向になっていました。
全身麻痺ながら唯一自由になる左目のまばたきでコミュニケーションを取る事が可能になったドミニクは二十万回のまばたきを繰り返す事によって本を書きます。
そこにはドミニクをサポートするスタッフもちゃんといて、彼の言わんとする事を辛抱強く書きとめて行く訳です。
彼を支えるスタッフの苦労は勿論、そういう状態で本の執筆が出来たのはドミニクが元々インテリであった事に起因するのではないかと思いました。
インテリであるが故の語彙の豊富さ、洒落た文を思いつくだけの文章力が備わっていたからこそ、まばたきのコミュニケーションでも本が書けたのではないかと。
さらにはイマジネーションの豊さ、これはドミニクが「閉じ込め症候群」になってさらに磨かれ事でしょう。
この映画を観ていて思ったのは人間には想像力が備わっていて、それがどんな状態になっても心の支えになるという事でした。
人間を人間たらしめている事の一つは想像力ではないのかと。
控えめな演出ながら人間の尊厳に迫ったこの映画、オススメです。
前回は見事に寝てしまったので今回は万全の体制をとっての鑑賞です。
ストーリーは脳梗塞によって倒れ、「閉じ込め症候群」という全身麻痺になってしまった元ファッション雑誌『ELLE』の編集長だった男・ドミニクの闘病記で、本人が特殊な方法で執筆した本を元にしたものです。
闘病とはいっても涙を意図的に誘うような過剰な演出はされておらず、基本的には淡々と物語は進行して行きます。
カメラもドミニク側からみた映像が多く、この病になってしまった者のもどかしさや哀しみが疑似体験出来るような趣向になっていました。
全身麻痺ながら唯一自由になる左目のまばたきでコミュニケーションを取る事が可能になったドミニクは二十万回のまばたきを繰り返す事によって本を書きます。
そこにはドミニクをサポートするスタッフもちゃんといて、彼の言わんとする事を辛抱強く書きとめて行く訳です。
彼を支えるスタッフの苦労は勿論、そういう状態で本の執筆が出来たのはドミニクが元々インテリであった事に起因するのではないかと思いました。
インテリであるが故の語彙の豊富さ、洒落た文を思いつくだけの文章力が備わっていたからこそ、まばたきのコミュニケーションでも本が書けたのではないかと。
さらにはイマジネーションの豊さ、これはドミニクが「閉じ込め症候群」になってさらに磨かれ事でしょう。
この映画を観ていて思ったのは人間には想像力が備わっていて、それがどんな状態になっても心の支えになるという事でした。
人間を人間たらしめている事の一つは想像力ではないのかと。
控えめな演出ながら人間の尊厳に迫ったこの映画、オススメです。