吉和石原地区にある教龍寺の梵鐘は刻銘によると寛政11年(1799)に広島城下の妙慶院の梵鐘として芸備両国鋳物師筆頭植木直昌によって鋳造されたようである。戦時供出されていた梵鐘が戦後の混乱期に当寺へ移ったようである。
江戸初期、広島城主福島正則が大坂より広島への船での帰路播磨灘で薬師如来と梵鐘を引き上げ福島氏菩提寺の妙慶院に収めたようである。宝暦8年(1758)に大火に遭って砕けたこの梵鐘を使用して新たに鋳造した梵鐘が現在教龍寺に懸けられている梵鐘である。
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