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「ほんとうの花を見せにきた」 桜庭一樹

2015-01-15 | 本と雑誌


文藝春秋 310ページ 1400円+税

マフィアに家族を殺された少年 梗を竹から生まれたバンブーという吸血鬼のムスタァが救う。そしてバンブーの掟を破って梗を育ててくれた。梗ははぐれものの少女のバンブー茉莉花と出会う。

中国から来た竹から生まれた吸血鬼バンブーの優しく悲しい物語。桜庭一樹さんは新しい吸血鬼像を作り上げました。
連作中編3作による構成。それぞれの作品は少しの期間をおいて連携。うまくつながっており、これがこの作品にさらに味わいを加えた結果になりました。

本作の吸血鬼を含めての登場人物が、皆心が美しく優しい。こういう美しい心を持った人になりたいなぁとか考えてしまいます。何度か、涙腺が緩みました。
小ぶりですが、面白い小説です。お薦め。

ほんとうの花を見せにきた
クリエーター情報なし
文藝春秋
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