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「さよなら、シリアルキラー」 バリー・ライガ

2016-05-29 | 本と雑誌


創元推理文庫 Kindle版

田舎町に祖母と二人で暮らす高校生のジャズ。ある日その町で指を切り落とされた女性の死体が発見される。ジャズは保安官に連続殺人事件と訴えるが、取りあわれない。実はジャズは百人以上を殺害した21世紀最悪の連続殺人事件犯人の息子で、子供の頃から父親に殺人の英才教育を受けていた。このために、ジャズにはこの事件が連続殺人事件になることが分かていた。そして次の事件、その次の事件が起こる。

高校生を主人公としてその友達とガールフレンドを軸として連続殺人事件が展開していきます。ストーリーの舞台からすると青春小説。連続殺人鬼の父親、そして父親の血を引き父親から英才教育を受けてしまったことを悩む高校生。この高校生がトマス・ハリスの「ハンニバル」のようなIQの高さ、人を操る能力を示していきます。

連続殺人犯人は誰なのかというサスペンスと、高校生の怖さ・高校生自身の悩みと怖れが揺れ動きストーリーが展開。これが面白い。トマス・ハリスのような完成度、密度の高さには及びませんが、十分以上のエンタテイメント小説です。
本作はシリーズ化されていますので、次作に進みます。

さよなら、シリアルキラー 〈さよなら、シリアルキラー〉 (創元推理文庫)
クリエーター情報なし
東京創元社
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