講談社 222ページ 1300円+税
1990年代にヤクルトの黄金時代を築いた野村克也。野村克也がヤクルト監督の時に入団して、2回のオリンピックで主将を務め、2000本安打 400犠打を達成、さらにはゴールデングラブ賞を10回獲得した日本を代表する名内野手 宮本慎也。この二人によるエッセイ。
タイトルの「師弟」は野村監督と宮本選手を現しています。本書を読んで気付いたのですが、宮本が野村監督の下でプレイしていたのは4年間に過ぎません。しかしながら、野村がヤクルトを去ってから 野村イズムの継承者の一番手として宮本の名前が挙げられています。
野村は偉大な監督であったと思います。しかし、オリンピックなどでの宮本の求心力を観ていると、実行、遂行者としての抜きんでた力を感じます。
本書でも、宮本は野村を師として位置づけて書いています。これは全く違和感ありません。次に期待するのは、宮本がヤクルト監督となった時後の宮本のエッセイ。フリーハンドとなればどんなことを書くのか楽しみです。
メモ
・相手の力が10だとして、こちらが6ぐらいまでなら勝ち目はある。
・野村メモの中の<弱者の戦い方>
①全体と全体で戦うのではなく、相手の弱点を重点的に攻める。
②相手の得意な形にしない。
③強者の弱点を知る。全体は強く感じても部分を見る弱いところは必ずある。
④戦力を集中する。
⑤力以外の何かを探す。
⑥「自分にできること」ではなく「チームに役立つこと」を優先する。
⑦準備野球では毎試合勝たなければならない。
⑧データは細かく、心理面が表れているものほど使える。
・プロ野球にキャプテンはいらない
・人間は可能性の動物である。機能的に、発達するようにできている。ただひ、発達には③種類のタイプがある。
①ある程度まですぐに伸びるが、やがて止まってしまう。
②平行線でもがんばり続け、急激に伸びる。
③ゆっくり上達しているため、よく見ないと気づかない。
師弟 | |
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