早川書房 614ページ 1900円+税
2003年に半世紀 50年となったハヤカワ・ミステリの全作品 1641点の目録解説と著者・作品の索引をまとめた1冊。
アタマには「ハヤカワ・ミステリ50周年に寄せて」と題して5人の作家のエッセイと「ハヤカワ・ミステリ50周年記念読者アンケート」として、好きな作品、好きな作家のベスト10が収録されています。
まず、目録・・・これは時々書店で無料で配布されてている販促用のカタログですが・・・の分量に圧倒されました。ミッキー・スピイレンの「大いなる殺人」、ダシェル・ハメットの「赤い収穫」というハードボイルとから始まるとことが、いかにもハヤカワらしいです。創元推理文庫が本格推理で押したのとは対照的です。アメリカのペーパーバックを模した体裁からして、「ますはハードボイルドでしょ」と編集者が言っているようです。
ハードボイルドで始まったハヤカワ・ミステリですが、好きな作家のナンバーワンが密室殺人のトリックで有名なジョン・ディクスン・カーでありことに驚き。本書に芦辺拓さんも書いておられましたが、ハヤカワは「翻訳権を獲得して すぐに絶版にしてしまう」。私も中学生、高校生の時にカーを読みたくてもハヤカワ・ミステリが絶版にしているものが多く、古本は新品の数倍の価格が付いていて買えなくて悔しい思いをしたことを覚えています。
私の中では「一般受けしない、玄人好みであるから、すぐに入手困難になってしまう名作を書くカー」というステータスを持った作家になっています。
こんなふうに カーの希少価値がさらに高くなって、好きな作家のナンバーワンになっていると勘ぐってしまいます。
2003年が50周年でしたので、次は2013年に60周年版が出版されることを期待しています。
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