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「もう過去はいらない」 ダニエル・フリードマン

2015-09-28 | 本と雑誌


創元推理文庫 360ページ 1040円+税

「もう年はとれない」に続く、元メンフェス署の刑事バック・シャッツ 88歳の新事件。
介護付ハウスで歩行器の世話になりながら、リハビリとまずい食事に退屈していたバックのもとへ44年前に銀行強盗事件に巻き込んだ78歳の大泥棒イライジャが訪れ 命を守って欲しい と頼む。単調な日々に退屈していたバックは危険な臭いを判っていながら、この申し出を引き受ける。

第1作目が大好評。老いたとはいえ、昔ながらの腕力を振るおうとする、拳銃はぶっ放す、そして皮肉だけは衰え知らずの 元刑事バック・シャッツ の格好良さに痺れました。その第2作は、撃たれたことが原因で歩行に支障をきたして歩行器の世話になっているバック。その彼のもとに過去の深い因縁がある銀行強盗イライジャが現れて、またバックが動きだします。
期待通り 拳銃でチンピラを撃ちますし、入院もします。本作は2009年と1965年の事件の2本立ての構成。バックの1965年の事件の回想と現在進行中の事件が平行して進んでいき、大団円に向かっていきます。
バックは、なんとも憎たらしいジジイです。それが今までに無かった新ヒーロー。ウルトラマンだと、カラータイマーの点滅が終わってしまいそうな状況での事件の展開ですから、サスペンスの極みです。面白くない訳がない。

あとがきによると次作も用意されているそうなので、これが待ち遠しいです。

もう過去はいらない (創元推理文庫)
クリエーター情報なし
東京創元社
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