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熱中症は「オーバーヒート」である

2021-07-18 19:52:00 | 知識やスキル
最近、救急車のサイレンを聞くと・・・熱中症かな?と反射的に思ってしまいます。

近年の暑さは本当にどうかしてますね。


で、熱中症ですが、クルマで言えば「オーバーヒート」です。
(でも熱中症は英語でヒートストロークです・・・)

クルマのエンジンは水冷式で水が循環して冷やしています。
じゃあ、熱を持った水は?

ラジエーターという細い(と言うか薄い)管を通し、風に当てて冷やします。
細い管にするのは「表面積」を大きくするためですね。

人間もカラダで作られた熱は、血液の温度を上げ、循環した血液は、
皮膚の「毛細血管」で「水蒸気」という形で放熱します。

なので、クルマの冷却水を「血液」ラジエーターを皮膚の「毛細血管」と置き換えます。


クルマも、普通はオーバーヒートなんてするものではありません。
どこかにおかしなことが起きているとオーバーヒートするわけです。

・冷却水が減ってしまっている

・ラジエーターの前に何かがあって風に当たらない
 (普通はこんなこと無いですが、カーレースではゴミを拾ったり、
  一般では、前のクルマにぴったりくっついて走るとかすると
  オーバーヒートの危険性が高まります)

・冷却水を循環させるポンプ等の故障により循環が悪い


カラダの水分が減ると・・・血液の水分も減ります

湿度の高い日は、水蒸気はすぐに汗になり皮膚を覆います。
また運動中で大量の熱を出しているときも同様です。

血液の水分が減ると、いわゆる「ドロドロ」状態です。
細い毛細血管をスイスイと進んでくれません・・・


なので、予防にはまず「水分を摂りましょう」ということになります。
また、速乾性の衣服にしてなるべく熱を発散させやすい状態にする。
汗をかいたら、こまめに拭くことも大事です。

手当としては、「体温を下げる」これにつきます。
動脈が表在化している頚動脈や脇の下、鼠蹊部に氷嚢を置いて冷やすのは効果的ですが、
毛細血管は冷やすと縮んで血液の循環が悪くなります。

なので、動脈以外は「常温の水」の方が実は効果的です。

可能であれば「常温の水」を霧吹きでカラダに吹き付け、
扇風機の風を当てるなどして下さい。

最近は、手のひらにある「AVA血管」を利用するという方法が、
より効果的と言われています。
これも「常温の水」を入れたペットボトルなどを握らせるなどします。
(実は足のひらにもAVA血管はあります)

カタール(?)で行われた世界陸上の競歩で、日本の選手が「保冷剤」を握って
歩いていたのを観た人もいたか、と思います。
大量の熱を発している競技中は保冷剤でも大丈夫なんでしょうが、通常は常温くらいがいいそうです。



熱中症は、予防できる疾患です。

ぜひ予防に努めて下さい。


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