霜恋路日記

【しもこいじにっき】
ロマンチックな名前「恋路」という場所においての出来事です。これは正真正銘本当の地名です。

高齢化社会に挑戦

2007-01-21 21:02:38 | 随想
 今日は文化会の総会があり、ある高齢者の話を聞いた。その人物は長年の地方公務員を2年前に定年で迎え、平成6年には住職である父をなくし、そのあとに妻を亡くし、ショックはひどく、落ち込みもあったという。しかし、今は市内の大学4つの大学の臨時講師として、地域の歴史、文化、生活を後世の世代につなぐ役割として若い人たちに教えている。また父の住職をついで僧侶の仕事もしている。2年前からは好きな音楽を始めお寺で自作自演のコンサートしていると生きがいを持って生きている人である。

 仕事の職場にいるといやなこともあるがひとつのコミニティーとして安心や癒しがあるが、いったん定年退職すると、毎日が休みであり何時にでも起きていいと生活のリズムがなくなる。自由が苦痛になるといっておられた。高齢者の内面的問題として「生きがいの喪失」と「終末への不安」が生じてくるのも特徴であると。

 死への不安と生きがいがないと、言いながら生きていくこともつらいことではあるが終生安心(あんじん)を決めることはない、安心(あんじん)と思ってもすぐ不安心(ふあんじん)に戻る。この振り子の繰り返しが人生かもしれないのであるといっていた。

 人間って悟ってずっと生きていることはできない動物なのであろう。安心(あんじん)・不安心(ふあんじん)の繰り返しが生きているのが真実かもしれない。カトリックの神父の人も言っておられたが死後天国に行くと信じる努力をしているということである。

 いずれにしても若い世代に今までの英知や文化・歴史を引き継いでもらうための行動をしていくこと。
老後は子供に頼れないので老人同士で助け合うシステムを作ること。
老後は自分の始末は自分でできるよう努力していくこと。
宗教の一つや二つは勉強をしていくこと、といったいろんなチャレンジの仕方があることを気づかせてくれた一日でした。