缶にちは! フジテレビ「99人の壁」を突破できなかった缶詰博士の黒川です。
今日はサバカレーの話題であります。この数年でサバ缶は国民食になり(誇張してます)、サバ缶を使ったレシピもまた、国民食となった(誇張してます)。
中でもメジャーなのが、サバカレー。
よく目にするレシピは、サバ水煮をほぐしてカレー粉、玉ねぎなどと一緒に炒め、キーマカレーにするもの。
サバ好きには美味しくいただけるが、苦手な人、とくにサバ特有の青臭い匂いが嫌いな人には向かないようだ。
スパイスと香味野菜を駆使し、魚の出汁をベースにしないと、サバの匂いはマスキングできないのであります。
そこで本日紹介したいのが、プロが作ったサバカレー缶。
日本で初めてインド式カレーを販売した新宿中村屋と、素材へのこだわりで知られる清水食品が共同開発した「サバカリー」がそれであります。
サバカリーには「インドカリー仕立て」と「本格麻辣仕立て」の2種類がある。まずは「インドカリー仕立て」を食べてみよう。
ココナッツの甘い香りがまずあり、
(あんま辛くないだろうな)
と推測できる。
でもそれだけでなく、複雑なスパイスの香りが絡み合っている。
ひと口いただくと、辛さはほどほど。後を引く甘みがあって、白ごはんに良く合う。
すごいのは、サバ特有の匂いが気にならないこと。
もうひとつの「本格麻辣仕立て」は、さらにスパイス類の使い方が複雑。
豆板醤やトウチの酸味とうま味まで加わって、ちょっと中華チックな雰囲気もある。
でも、トータルではちゃんとカレーなのだ。不思議だ。
「不思議だ不思議だ...」と呟きつつ食しているうちに汗が流れてきた。
辛さはインドカリー仕立てよりもずっと強い。
2品に共通するのは、どちらもサバの匂いをなだめ、誘導し、カレーの美味しさとして取り込んでいること。
その手段を、新宿中村屋の開発担当者にお聞きしたところ、ひとつだけヒントを教えてくれた。
「モルディブのフィッシュカレーは“モルディブフィッシュ”を使う。これもそうです」
モルディブフィッシュというのは、カツオの荒節のようなもの。日本のカツオ節の原型という説もあるほど似ている。
このサバカリー缶も、カツオ節を加えることで、サバの風味とカレーの整合性を取っているわけだ。
4月26日に発売された新商品であります。