缶詰blog

世界中の缶詰を食べまくるぞ!

中骨缶でオーブン焼き

2013-02-28 15:11:45 | 魚介

20130131img_3537
木の屋石巻水産のサケ中骨缶
身肉もたっぷり付いてかなりオトク

 魚が好きだ。
 肉もいいが、魚には肉と違った魅力がある。
 では、魚の魅力とは何か。
 それは魚体1尾の中に、様々な味わいがあることだ。
 顔周辺の、ぷるぷるとしたゼラチン質。
 皮のとろける食感。これは強火で炙れば、ぱりっとした食感に変化する。
 腹のあたりの脂が乗ったところ。
 そして、骨。
 骨がウマいなんて、よく考えると珍しいことではある。
 これが畜肉だったら、食べられるのは軟骨くらいだと思う。
 それが魚の場合、柔らかく煮込んだ骨が抜群にウマい。
 サクサク、ほろり。髄からはうま味が湧き出す。
 だからこそ、高温で加熱調理される魚の缶詰も、骨がウマいんであります。




20130131img_3542

 さあさあ、本日も開缶!
 味がたっぷり染み出てそうな缶汁に、サケの中骨が浮きつ沈みつしている。
 中骨といいつつ、身肉がかなり付いているのが嬉しい。
 マグロでいう中落ちの部分だ。これは美味しいに違いない。




20130131img_3543

 かくのごとし。
 中骨を耐熱皿にしき、上から下茹でしたじゃがいもスライスを乗せ、さらに中骨を乗せ...と3段重ねにしてみた。
 そこに缶汁をかけ、EVオリーブ油をかけ、ローズマリーを散らし、黒コショウをふってオーブンで焼き上げたのであります。
 こうすると、鮭のうま味、骨のうま味がじゃがいもに移り、またじゃがいものでん粉質が塩味のサケを柔らかく包み、それこそ
「互いを思いやった」
 関係が築かれたようだ。

 実はこのサケ中骨缶。開発したのは岩手県の宮古水産高校だといわれている。
 それは昭和61年のこと。同校で様々なサケの商品を作っている中、三枚におろしたあとの中骨を活用できないだろうかと、中骨だけ集めて缶詰にしてみた。
 これが、実に美味しかったのだ。
「大事な命だから、最後まで食べ尽くしてあげよう」
 この思いから誕生したのであります。
 それが、今では缶詰企業数社が製造するまでになった。木の屋石巻水産もまた、その1社であります。
 大根おろしで食べてもよし。小口切りのネギを混ぜこみ、醤油とEVオリーブ油で食べてもよし。
 使い勝手のいい缶詰でありますぞ。




 内容総量:180g
 原材料名:鮭の中骨、食塩(これだけ!)
 原産国:日本(木の屋石巻水産
 参考価格:230円