木の屋石巻水産のサケ中骨缶
身肉もたっぷり付いてかなりオトク
魚が好きだ。
肉もいいが、魚には肉と違った魅力がある。
では、魚の魅力とは何か。
それは魚体1尾の中に、様々な味わいがあることだ。
顔周辺の、ぷるぷるとしたゼラチン質。
皮のとろける食感。これは強火で炙れば、ぱりっとした食感に変化する。
腹のあたりの脂が乗ったところ。
そして、骨。
骨がウマいなんて、よく考えると珍しいことではある。
これが畜肉だったら、食べられるのは軟骨くらいだと思う。
それが魚の場合、柔らかく煮込んだ骨が抜群にウマい。
サクサク、ほろり。髄からはうま味が湧き出す。
だからこそ、高温で加熱調理される魚の缶詰も、骨がウマいんであります。
さあさあ、本日も開缶!
味がたっぷり染み出てそうな缶汁に、サケの中骨が浮きつ沈みつしている。
中骨といいつつ、身肉がかなり付いているのが嬉しい。
マグロでいう中落ちの部分だ。これは美味しいに違いない。
かくのごとし。
中骨を耐熱皿にしき、上から下茹でしたじゃがいもスライスを乗せ、さらに中骨を乗せ...と3段重ねにしてみた。
そこに缶汁をかけ、EVオリーブ油をかけ、ローズマリーを散らし、黒コショウをふってオーブンで焼き上げたのであります。
こうすると、鮭のうま味、骨のうま味がじゃがいもに移り、またじゃがいものでん粉質が塩味のサケを柔らかく包み、それこそ
「互いを思いやった」
関係が築かれたようだ。
実はこのサケ中骨缶。開発したのは岩手県の宮古水産高校だといわれている。
それは昭和61年のこと。同校で様々なサケの商品を作っている中、三枚におろしたあとの中骨を活用できないだろうかと、中骨だけ集めて缶詰にしてみた。
これが、実に美味しかったのだ。
「大事な命だから、最後まで食べ尽くしてあげよう」
この思いから誕生したのであります。
それが、今では缶詰企業数社が製造するまでになった。木の屋石巻水産もまた、その1社であります。
大根おろしで食べてもよし。小口切りのネギを混ぜこみ、醤油とEVオリーブ油で食べてもよし。
使い勝手のいい缶詰でありますぞ。
内容総量:180g
原材料名:鮭の中骨、食塩(これだけ!)
原産国:日本(木の屋石巻水産)
参考価格:230円