南太平洋で発生して
その後、真っ直ぐ西進していた台風22号〔6日06時現在915hPa〕は、北へ進路を変えることなく、このままフィリピン諸島へ上陸する見通しです。
GoogleEarthに書き込んだ地図を御覧下さい。
昨年2013年の台風30号 〔リンク先の左上窓で「30号」を指定〕
フィリピン上陸時点での気圧884hPaは観測史上最大の台風らしく、深刻な被害を思い出したフィリピンでは、今年早めに避難が始まっていると聞きますが、どの程度効果があるかわかりません。
そういえば、今年も昨年も同じ時期(11月~12月)だし、進路も似ていますね。
昨年のニュースを思い出しておきましょう。
フィリピンを襲った観測史上例を見ないほど猛烈な台風30号
2013年11月8日(金曜日)現地時間午前4時40分(日本時間午前5時40分)、サマール島南端(東サマール州)のギワン町に上陸、そこから時速33キロで西へ進み、レイテ島、セブ島北部、パナイ島、そしてパラワン州北部へと次々と上陸し、翌9日午後3時30分に南シナ海のフィリピン担当地域外へと抜けた。
気象庁(日本)によると、台風の勢力は上陸時点で中心気圧895hPa、最大風速65m/s、最大瞬間風速90m/sと発表されており、これは上陸した台風としては観測史上例をみないほど猛烈なものとなる(*2)。
さらに米軍合同台風警報センター(JTWC)は最大風速84.7m/s(一分平均)、最大瞬間風速102.7m/sとしており、アメリカのニュースチャンネルCNNは「ハリケーン・カトリーナとサンディを合わせたよりも強い」と表現した。
(*2)観測史上中心気圧が最も低い台風は1979年に発生した台風20号(国際名:TIP)の870hPaであるが、これは太平洋上で記録したものであり、上陸時点では弱い台風となっていた。
アメリカ海洋大気庁(NOAA)による記録(*4)を見ると4日(協定世界時3日)に発生した台風は発達を続け、フィリピンに上陸した午前4時40分(協定世界時7日20時40分)には884.6hPaという最も低い中心気圧となり、正午過ぎまでの約7時間、900hPa以下の勢力を保っていたことが確認できる。
織部資永 / 参加型地域社会開発研究所
http://synodos.jp/fukkou/6164