「英国ボタニカル・アート 美しき植物の記録」 ニューオータニ美術館

ニューオータニ美術館千代田区紀尾井町4-1
「英国ボタニカル・アート 美しき植物の記録」
4/24-5/30



ニューオータニ美術館で開催中の「英国ボタニカル・アート 美しき植物の記録」へ行ってきました。


「ロサ・ルビギノーサ」19世紀

ガーデニングの国イギリスの芸術を代表する一つにボタニカル・アートが挙げられそうですが、今回の展示では主に19世紀になって博物学的な視点から、そして美的鑑賞の対象として描かれた植物画、約100点超が一堂に展観されています。もちろんそれらはいずれも木版、及び銅版画です。実のところボタニカル・アートにさほど関心のなかった私ですが、細やかに描かれた版画自体の魅力にはとりことなってしまいました。


「スピラエア・ベッラ、ペリプロカ・グラエカ、アステル・シビリカ、ラッパズイセン」19世紀

まさに百花繚乱、多種多様な花々が登場していましたが、やはり印象に深いのは、つい先日、千葉・八千代のバラ園で楽しんだばかりのバラでした。(関連リンク:「ローズフェスティバル」 京成バラ園)「花の女王」とも呼ばれ、今では数千種類もの品種が揃うバラですが、その多くは最近の品種改良によって誕生したものだそうです。そのせいか、この時期のバラはもっと小ぶりで野草のような姿をとっていました。可憐です。


「インヴァネス」19世紀

こうした草花の他に、鳥類画、さらには風景の版画作品などもあわせて紹介されています。中でも風景画は必見です。当時の多くの職人たちが、ターナーなどの有名画家の描いた風景絵画を版画におこしました。なかなか実物を見る機会のなかった当時の市民が、こうした名作をA4かA3サイズの版画で楽しんでいた光景も目に浮かぶのではないでしょうか。


「アカゲラ」19世紀

展示にも一工夫がなされています。机の上に置かれた4点の版画(植物2点、鳥類2点)は、備え付きのLEDライト内蔵ルーペで楽しむことが出来ました。植物版画の茎に生える細やかな毛までをしっかりと確認出来る機会などそうありません。

版画ファンにとってはも見逃せない展示ではないでしょうか。5月30日まで開催されています。
コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )
« 「式年遷宮記... 「まなざし ... »
 
コメント
 
コメントはありません。
コメントを投稿する
ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません
 
名前
タイトル
URL
コメント
コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

数字4桁を入力し、投稿ボタンを押してください。