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「南桂子生誕110年記念 蝶の行方展」 ミュゼ浜口陽三・ヤマサコレクション

ミュゼ浜口陽三・ヤマサコレクション
「南桂子生誕110年記念 蝶の行方展」 
2021/4/10~6/6、6/12~8/9



ミュゼ浜口陽三・ヤマサコレクションで開催中の「南桂子生誕110年記念 蝶の行方展」を見てきました。

1911年に富山県に生まれた南桂子は、戦後に油彩画を発表しながら、後に夫となる銅版画家の浜口陽三に出会うと版画を手がけるようになりました。

その南の初期から晩年の制作に加え、浜口陽三の作品を紹介するのが「南桂子生誕110年記念 蝶の行方展」で、銅版画を中心に約60点(入れ替えあり)が展示されていました。

ともかく南の作品で魅惑的なのが、あたかも何かの行方を指し示す道標のように鳥や蝶を表しながら、森や湖、それに教会や城などの風景を幻想的に描いていることで、おとぎばなしや童話を目の当たりにするかのようでした。

南が本格的に銅版画を学んだのは、1953年にフランスへ渡ってからのことで、後に作品がニューヨーク近代美術館のクリスマスカードやユニセフのグリーティングカードに採用されるなどして高い評価を得ました。


いずれの作品も穏やかな色合いと繊細な描線を特徴としていて、心に染み入るような静謐でかつ異国情緒に満ちた世界が広がっていました。

今回の展示で印象に深かったのは、銅版画とともに、南が集めていたアクセサリーが紹介されていたことでした。それらは石のブローチやネックレスなどで、時にまるで作品の中から飛び出してきたような鳥のモチーフが装飾されていました。南の感性が伺えるのではないでしょうか。

さらに浜口の銅版も見どころと言えるかもしれません。カラーメゾチントによる沈み込むような色彩で知られる作品ですが、心なしか他のスペースで見るよりもさらに色の深みが増しているように思えました。



展覧会を見終えた後は、併設のカフェ・ミュゼ・アッシュにてチョコレートケーキセットを頂きました。エントランス側に位置する5席ほどの極めて小さなスペースながら、黒蜜風醤油を混ぜ込んだ名物のマーブル醤油アイスや本格的なチョコレートケーキを楽しめます。



新型コロナウイルス感染症に伴う緊急事態宣言を受け、発令期間中は電話での事前予約制が導入されましたが、6月22日以降は予約が不要となりました。


6月12日より後期展示に入りました。以降の作品の入れ替えはありません。

8月9日まで開催されています。

「南桂子生誕110年記念 蝶の行方展」 ミュゼ浜口陽三・ヤマサコレクション@musee_hamaguchi
会期:2021年4月10日(土)~6月6日(日)、6月12日(土)~8月9日(月・振休)
時間:11:00~17:00。
 *土日祝日は10時に開館。最終入館は16時半まで。
休館:月曜日。
料金:一般600円、大学・高校生400円、中学生以下無料。
住所:中央区日本橋蛎殻町1-35-7
交通:東京メトロ半蔵門線水天宮前駅3番出口徒歩1分。東京メトロ日比谷線人形町駅A2出口徒歩8分。都営浅草線人形町駅A5出口より徒歩10分。
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