都内近郊の美術館や博物館を巡り歩く週末。展覧会の感想などを書いています。
はろるど
「スミルハン・ラディック展」 TOTOギャラリー・間
TOTOギャラリー・間
「スミルハン・ラディック展 BESTIARY:寓話集」
7/8~9/10
TOTOギャラリー・間で開催中の「スミルハン・ラディック展 BESTIARY:寓話集」を見てきました。
チリのサンティアゴを拠点に活動する建築家、スミルハン・ラディック(1965〜)。ともかくは建築展らしからぬ「寓話集」とのタイトルが目を引くのではないでしょうか。
ラディックは建築のデザインに際し、チリの風景やアート、また童話などにアイデアの源泉を求めているそうです。そのインスピレーションを元に模型が作られます。よって全てが現実の建築模型というわけではありません。
「マイ ファーストタワー」 2016年
見立ては空想上の生き物でした。確かに独創的な模型がずらりと揃います。何故か特大のキューピー人形がありました。手でチーズシュレッターを添えています。何でも東京に新たなタワーをデザインしたイメージだそうです。驚きました。
実のところ何ら建築的根拠に依らない模型も少なくありません。その意味での発想は自由です。通常の建築展とは一線を画しています。
「フラジャイル」 2010年
透明感、ないし浮遊感のある模型が目立ちました。例えば「フラジャイル」です。中央のガラスのタワーは何とワイングラス製。上下に重ねています。見慣れた素材とはいえ、一つアイデアを加えれば、さも斬新な建築物へ変化したように見えます。なかなか新鮮な感覚ではないでしょうか。
「ミーティング・ポイント」 2009年
「ミーティングポイント」も興味深い。宙に浮くのは透明な風船です。それを支柱で止めています。重石は岩でしょうか。さりげなく人形が添えられていました。実現の有無はともかくも、公園などに設置されれば人気を集めるかもしれません。
「ビオビオ市民劇場」 2011年~ コンセプシオン
もちろん実際に進行中の建築模型も紹介されています。とりわけ大きいのが「ビオビオ市民劇場」です。2011年からスタートしたプロジェクト。今も建築中です。舞台はチリ中西部のコンセプシオンです。長い直方体のフォルムと格子状の外観が特徴的でした。
「サーペンタインギャラリー・パヴィリオン2014」 2014年 ロンドン
いわゆる空想模型から実際の建築に結実した作品もあります。ロンドンの「サーペンタインギャラリー・パヴィリオン2014」はどうでしょうか。アイデアの源泉はオスカー・ワイルドの「わがままな大男」。それをラディックは一度、「わがままな大男の家」として模型化し、そこからパヴィリオンの建築として実現させました。
「NAVE-パフォーミング・アーツ・ホール」 2015年 サンティアゴ
サンティアゴでの「NAVE-パフォーミング・アーツ・ホール」も楽しい。集合住宅のリノベーションです。内部空間はホールとして利用されます。屋上にテントが張られていますが、これはサーカス小屋だそうです。
その小屋を写した写真が中庭に展示されていました。さらにラディックが記した70冊にも及ぶスケッチブックなども紹介されています。自由に手にとって閲覧が可能です。
どこか詩的な内容を伴うスミルハン・ラディック展。建築への多様なアプローチに感心させられました。
「スミルハン・ラディック展」会場風景
通常の月祝のお休みに加え、夏季休暇として8月6日(土)から15日(月)も休館日です。お出かけの際はご注意下さい。
「スミルハン・ラディック 寓話集/TOTO出版」
9月10日まで開催されています。
「スミルハン・ラディック展 BESTIARY:寓話集」 TOTOギャラリー・間
会期:7月8日(金)~9月10日(土)
休館:月曜、祝日。夏期休暇:8月6日(土)~8月15日(月)
時間:11:00~18:00
料金:無料。
住所:港区南青山1-24-3 TOTO乃木坂ビル3F
交通:東京メトロ千代田線乃木坂駅3番出口徒歩1分。都営大江戸線・東京メトロ日比谷線六本木駅7番出口徒歩6分。
「スミルハン・ラディック展 BESTIARY:寓話集」
7/8~9/10
TOTOギャラリー・間で開催中の「スミルハン・ラディック展 BESTIARY:寓話集」を見てきました。
チリのサンティアゴを拠点に活動する建築家、スミルハン・ラディック(1965〜)。ともかくは建築展らしからぬ「寓話集」とのタイトルが目を引くのではないでしょうか。
ラディックは建築のデザインに際し、チリの風景やアート、また童話などにアイデアの源泉を求めているそうです。そのインスピレーションを元に模型が作られます。よって全てが現実の建築模型というわけではありません。
「マイ ファーストタワー」 2016年
見立ては空想上の生き物でした。確かに独創的な模型がずらりと揃います。何故か特大のキューピー人形がありました。手でチーズシュレッターを添えています。何でも東京に新たなタワーをデザインしたイメージだそうです。驚きました。
実のところ何ら建築的根拠に依らない模型も少なくありません。その意味での発想は自由です。通常の建築展とは一線を画しています。
「フラジャイル」 2010年
透明感、ないし浮遊感のある模型が目立ちました。例えば「フラジャイル」です。中央のガラスのタワーは何とワイングラス製。上下に重ねています。見慣れた素材とはいえ、一つアイデアを加えれば、さも斬新な建築物へ変化したように見えます。なかなか新鮮な感覚ではないでしょうか。
「ミーティング・ポイント」 2009年
「ミーティングポイント」も興味深い。宙に浮くのは透明な風船です。それを支柱で止めています。重石は岩でしょうか。さりげなく人形が添えられていました。実現の有無はともかくも、公園などに設置されれば人気を集めるかもしれません。
「ビオビオ市民劇場」 2011年~ コンセプシオン
もちろん実際に進行中の建築模型も紹介されています。とりわけ大きいのが「ビオビオ市民劇場」です。2011年からスタートしたプロジェクト。今も建築中です。舞台はチリ中西部のコンセプシオンです。長い直方体のフォルムと格子状の外観が特徴的でした。
「サーペンタインギャラリー・パヴィリオン2014」 2014年 ロンドン
いわゆる空想模型から実際の建築に結実した作品もあります。ロンドンの「サーペンタインギャラリー・パヴィリオン2014」はどうでしょうか。アイデアの源泉はオスカー・ワイルドの「わがままな大男」。それをラディックは一度、「わがままな大男の家」として模型化し、そこからパヴィリオンの建築として実現させました。
「NAVE-パフォーミング・アーツ・ホール」 2015年 サンティアゴ
サンティアゴでの「NAVE-パフォーミング・アーツ・ホール」も楽しい。集合住宅のリノベーションです。内部空間はホールとして利用されます。屋上にテントが張られていますが、これはサーカス小屋だそうです。
その小屋を写した写真が中庭に展示されていました。さらにラディックが記した70冊にも及ぶスケッチブックなども紹介されています。自由に手にとって閲覧が可能です。
どこか詩的な内容を伴うスミルハン・ラディック展。建築への多様なアプローチに感心させられました。
「スミルハン・ラディック展」会場風景
通常の月祝のお休みに加え、夏季休暇として8月6日(土)から15日(月)も休館日です。お出かけの際はご注意下さい。
「スミルハン・ラディック 寓話集/TOTO出版」
9月10日まで開催されています。
「スミルハン・ラディック展 BESTIARY:寓話集」 TOTOギャラリー・間
会期:7月8日(金)~9月10日(土)
休館:月曜、祝日。夏期休暇:8月6日(土)~8月15日(月)
時間:11:00~18:00
料金:無料。
住所:港区南青山1-24-3 TOTO乃木坂ビル3F
交通:東京メトロ千代田線乃木坂駅3番出口徒歩1分。都営大江戸線・東京メトロ日比谷線六本木駅7番出口徒歩6分。
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