都内近郊の美術館や博物館を巡り歩く週末。展覧会の感想などを書いています。
はろるど
『六本木クロッシング2022展:往来オーライ!』 森美術館
森美術館
『六本木クロッシング2022展:往来オーライ!』
2022/12/1~2023/3/26
森美術館で開催中の『六本木クロッシング2022展:往来オーライ!』を見てきました。

呉夏枝(オ・ハヂ) 展示風景
3年に1度、森美術館が日本の現代アートシーンを総覧する『六本木クロッシング』展も、今年度で第7回を数えるに至りました。
今回のサブタイトルは「往来オーライ!」で、コロナ禍で途絶えてしまった人々の往来を再び取り戻したいという願いを込め、1940年代から1990年代生まれの日本のアーティスト22組の作品約120点が展示されていました。

O JUN 展示風景
まずトップバッターをつとめたのは画家のO JUNで、肖像画や風景画とともにビル群の模型など複数の作品からなる「マチトエノムレ」と題するインスタレーションを公開していました。

青木千絵 展示風景
このO JUNと対になるスペースで展示を行っていたのが彫刻を手がける青木千絵で、いずれも人体の一部と思しき造形に漆を施した立体作品を見せていました。接地しているかと思いきや、吊られてわずかに宙に浮いていたりするなど、作品の見せ方も面白く感じられました。

横山奈美 展示風景
横山奈美のネオンサインを描く絵画も印象深かったかもしれません。これは身近な人物に「History」や「Love」の言葉を手書きしてもらい、それを元にしたネオンサインを発注し、さらにネオンを写実的に描いたもので、まるでネオンサインの光がキャンバスから「love」のメッセージとともに空間へ滲み出ているように思えました。

市原えつこ 展示風景
市原えつこの『未来SUSHI』も目立っていたのではないでしょうか。ロボットのペッパーくんの周りに配置されたコンベアの上には「下級国民用寿司」といったディストピアを思わせるネタの寿司が回っていて、未来の寿司の消費のあり方について考えさせれるものがありました。

石内都 展示風景
写真家の石内都は私的に親しみのある場所や身近なモチーフを写した作品を展示していて、慣れ親しんだという神奈川県の金沢八景やプリントを行った暗室、また自らの身体を捉えた写真を見ることができました。スケールやモチーフの異なる写真が断片的に連なるようすを目にしていると、どこか一編の詩が紡がれているような味わいも感じられました。

SIDE CORE / EVERYDAY HOLIDAY SQUAD 展示風景
「風景にノイズを起こす」をテーマに公共空間を舞台としたプロジェクトを手がけるSIDE COREと、匿名のアーティストにより結成されたEVERYDAY HOLIDAY SQUADによるインスタレーションも迫力がありました。

SIDE CORE / EVERYDAY HOLIDAY SQUAD 展示風景
ここではいずれも都市の風景から着想を得た夜間工事用の照明機材が用いていて、福島県より発信されるという時計の標準電波と同期する赤い工事現場のライトが点滅を繰り返していました。

青木野枝 展示風景
鉄を素材にリング状をオブジェを手がける青木野枝の作品も見応えがあったかもしれません。鉄本来の持つ重厚感を見せながらも、水泡を想起させるような浮遊感も同時に表されていて、独特の魅力をたたえていました。
3月26日まで開催されています。
『六本木クロッシング2022展:往来オーライ!』 森美術館(@mori_art_museum)
会期:2022年12月1日(木)~2023年3月26日(日)
休館:会期中無休。
時間:10:00~22:00
*火曜日は17時で閉館。
*12月6日(火)は16時、1月3日(火)と3月21日(火・祝)は22時まで開館。
*入館は閉館の30分前まで。
料金:[平日]一般1800(1600)円、高校・大学生1200(1100)円、4歳~中学生600(500)円、65歳以上1500(1300)円
[土・日・休日]一般2000(1800)円、高校・大学生1300(1200)円、4歳~中学生700(600)円、65歳以上1700(1500)円。
*( )内はオンラインチケット料金。
住所:港区六本木6-10-1 六本木ヒルズ森タワー53階
交通:東京メトロ日比谷線六本木駅より地下コンコースにて直結。都営大江戸線六本木駅より徒歩10分。都営地下鉄大江戸線麻布十番駅より徒歩10分。
『六本木クロッシング2022展:往来オーライ!』
2022/12/1~2023/3/26
森美術館で開催中の『六本木クロッシング2022展:往来オーライ!』を見てきました。

呉夏枝(オ・ハヂ) 展示風景
3年に1度、森美術館が日本の現代アートシーンを総覧する『六本木クロッシング』展も、今年度で第7回を数えるに至りました。
今回のサブタイトルは「往来オーライ!」で、コロナ禍で途絶えてしまった人々の往来を再び取り戻したいという願いを込め、1940年代から1990年代生まれの日本のアーティスト22組の作品約120点が展示されていました。

O JUN 展示風景
まずトップバッターをつとめたのは画家のO JUNで、肖像画や風景画とともにビル群の模型など複数の作品からなる「マチトエノムレ」と題するインスタレーションを公開していました。

青木千絵 展示風景
このO JUNと対になるスペースで展示を行っていたのが彫刻を手がける青木千絵で、いずれも人体の一部と思しき造形に漆を施した立体作品を見せていました。接地しているかと思いきや、吊られてわずかに宙に浮いていたりするなど、作品の見せ方も面白く感じられました。

横山奈美 展示風景
横山奈美のネオンサインを描く絵画も印象深かったかもしれません。これは身近な人物に「History」や「Love」の言葉を手書きしてもらい、それを元にしたネオンサインを発注し、さらにネオンを写実的に描いたもので、まるでネオンサインの光がキャンバスから「love」のメッセージとともに空間へ滲み出ているように思えました。

市原えつこ 展示風景
市原えつこの『未来SUSHI』も目立っていたのではないでしょうか。ロボットのペッパーくんの周りに配置されたコンベアの上には「下級国民用寿司」といったディストピアを思わせるネタの寿司が回っていて、未来の寿司の消費のあり方について考えさせれるものがありました。

石内都 展示風景
写真家の石内都は私的に親しみのある場所や身近なモチーフを写した作品を展示していて、慣れ親しんだという神奈川県の金沢八景やプリントを行った暗室、また自らの身体を捉えた写真を見ることができました。スケールやモチーフの異なる写真が断片的に連なるようすを目にしていると、どこか一編の詩が紡がれているような味わいも感じられました。

SIDE CORE / EVERYDAY HOLIDAY SQUAD 展示風景
「風景にノイズを起こす」をテーマに公共空間を舞台としたプロジェクトを手がけるSIDE COREと、匿名のアーティストにより結成されたEVERYDAY HOLIDAY SQUADによるインスタレーションも迫力がありました。

SIDE CORE / EVERYDAY HOLIDAY SQUAD 展示風景
ここではいずれも都市の風景から着想を得た夜間工事用の照明機材が用いていて、福島県より発信されるという時計の標準電波と同期する赤い工事現場のライトが点滅を繰り返していました。

青木野枝 展示風景
鉄を素材にリング状をオブジェを手がける青木野枝の作品も見応えがあったかもしれません。鉄本来の持つ重厚感を見せながらも、水泡を想起させるような浮遊感も同時に表されていて、独特の魅力をたたえていました。
✔週末は「六本木クロッシング2022展」へ!本展では1940年代~1990年代生まれの日本のアーティスト22組の作品約120点をご紹介。住み慣れた場所を離れる最後の時間を撮影した石内都の写真作品も展示しています。https://t.co/Z3Pm2NhQ6m#石内都 #六本木クロッシング2022展 #森美術館 pic.twitter.com/CJDIe6W3du
— 森美術館 Mori Art Museum (@mori_art_museum) February 10, 2023
3月26日まで開催されています。
『六本木クロッシング2022展:往来オーライ!』 森美術館(@mori_art_museum)
会期:2022年12月1日(木)~2023年3月26日(日)
休館:会期中無休。
時間:10:00~22:00
*火曜日は17時で閉館。
*12月6日(火)は16時、1月3日(火)と3月21日(火・祝)は22時まで開館。
*入館は閉館の30分前まで。
料金:[平日]一般1800(1600)円、高校・大学生1200(1100)円、4歳~中学生600(500)円、65歳以上1500(1300)円
[土・日・休日]一般2000(1800)円、高校・大学生1300(1200)円、4歳~中学生700(600)円、65歳以上1700(1500)円。
*( )内はオンラインチケット料金。
住所:港区六本木6-10-1 六本木ヒルズ森タワー53階
交通:東京メトロ日比谷線六本木駅より地下コンコースにて直結。都営大江戸線六本木駅より徒歩10分。都営地下鉄大江戸線麻布十番駅より徒歩10分。
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