都内近郊の美術館や博物館を巡り歩く週末。展覧会の感想などを書いています。
はろるど
2021年1月に見たい展覧会【冨安由真展/田中一村展/20世紀のポスター】
年末年始にかけて新型コロナウイルス感染症の更なる感染拡大が続き、1月7日にも首都圏の一都三県(東京、神奈川、埼玉、千葉)へ緊急事態宣言が再び発出されようとしています。
昨年の宣言下では殆ど全ての美術館と博物館が臨時休館しましたが、今回は飲食店を中心に制限がかけられ、劇場や映画館は対象に含めない方向で調整が続いているとのことです。(1月5日の報道)
今後、美術館と博物館の対応が明らかになりますが、少なくとも現時点では一部の館を除いて開館しています。そこで現状のスケジュールの通りに開館すると仮定して、見たい展覧会をリストアップしてみました。
【展覧会】
・「野見山暁治のいま展」 日本橋高島屋S.C. 本館8階ホール(1/9~1/18)
・「大山エンリコイサム展 夜光雲」 神奈川県民ホールギャラリー(12/14~2021/1/23)
・「東郷青児 蔵出しコレクション~異国の旅と記憶~」 SOMPO美術館(11/11~2021/1/24)
・「芳年 激動の時代を生きた鬼才浮世絵師」 うらわ美術館(11/18~2021/1/24)
・「ベルナール・ビュフェ回顧展 私が生きた時代」 Bunkamuraザ・ミュージアム(11/21~2021/1/24)
・「東山魁夷と四季の日本画」 山種美術館(11/21~2021/1/24)
・「138億光年 宇宙の旅」 東京都写真美術館(11/21~2021/1/24)
・「瀬戸正人 記憶の地図」 東京都写真美術館(12/1~2021/1/24)
・「国宝の名刀 日向正宗と武将の美」 三井記念美術館(11/21~2021/1/27)
・「生きている東京」 ワタリウム美術館(9/5~2021/1/31)
・「冨安由真展|漂泊する幻影」 KAAT神奈川芸術劇場(1/14~1/31)
・「河鍋暁斎の底力」 東京ステーションギャラリー(11/28~2021/2/7)
・「桑久保徹 A Calendar for Painters without Time Sense. 12/12」 茅ヶ崎市美術館(12/12~2021/2/7)
・「きらきらでん(螺鈿)」 根津美術館(1/9~2/14)
・「日本のたてもの—自然素材を活かす伝統の技と知恵」 東京国立博物館(12/24~2021/2/21)
・「美を結ぶ。美をひらく。美の交流が生んだ6つの物語」 サントリー美術館(12/16~2021/2/28)
・「田中一村展 ― 千葉市美術館収蔵全作品」 千葉市美術館(1/5~2/28)
・「米谷健+ジュリア展 だから私は救われたい」 角川武蔵野ミュージアム(11/6~2021/3/7)
・「香りの器 高砂コレクション展」 パナソニック汐留美術館(1/9~3/21)
・「千葉正也個展」 東京オペラシティ アートギャラリー(1/16~3/21)
・「複製芸術家 小村雪岱 ~装幀と挿絵に見る二つの精華~」 日比谷図書文化館(1/22~3/23)
・「Connections―海を越える憧れ、日本とフランスの150年」 ポーラ美術館(11/14~2021/4/4)
・「国立ベルリン・エジプト博物館所蔵 古代エジプト展 天地創造の神話」 江戸東京博物館(11/21~2021/4/4)
・「フランシス・ベーコン バリー・ジュール・コレクションによる」 神奈川県立近代美術館 葉山(1/9~4/11)
・「20世紀のポスター 図像と文字の風景」東京都庭園美術館(1/30~4/11)
【ギャラリー】
・「梅津庸一監修 絵画の見かた reprise」 √K Contemporary(1/16~1/31)
・「ポーラ ミュージアム アネックス展2021-主体と客体」 ポーラ ミュージアム アネックス(1/15~2/7)
・「許寧展 Season – Letter」 小山登美夫ギャラリー(1/23~2/20)
・「大庭大介 絵画-現象の深度」 SCAI THE BATHHOUSE(1/26~2/27)
・「ルイザ・ランブリ」 ギャラリー小柳(1/15〜3/19)
・「アネケ・ヒーマン&クミ・ヒロイ、潮田 登久子、片山 真理、春木 麻衣子、細倉 真弓、そして、あなたの視点」 資生堂ギャラリー(1/16~4/18)
まずは気鋭の現代美術家の個展です。KAAT神奈川芸術劇場にて「冨安由真展|漂泊する幻影」が開催されます。

「冨安由真展|漂泊する幻影」@KAAT神奈川芸術劇場(1/14~1/31)
1983年に生まれた冨安由真は、絵画やインスタレーションを用いて、「不可視なものに対する知覚を鑑賞者に擬似的に体験させる作品」(解説より)を制作してきました。中でも2018年に資生堂ギャラリーで行われた「第12回 shiseido art egg」では、会場内に心霊現象を知覚できるようなインスタレーションを築いて評判を呼び、会期後半には行列ができるほど人気を博しました。
その冨安の新たな個展が「漂泊する幻影」で、神奈川芸術劇場の中スタジオの劇場空間にて新たなインスタレーションを公開します。会期半月の短いスケジュールではありますが、また注目を集めるのではないでしょうか。
続いては日本画です。「田中一村展―千葉市美術館収蔵全作品」が千葉市美術館にて行われます。

「田中一村展―千葉市美術館収蔵全作品」@千葉市美術館(1/5~2/28)
栃木県に生まれ、千葉にも20年間住み、後に奄美大島へ移住した田中一村は、生前殆ど知られることがなかったものの、没後に再評価されて多くの人々の心を捉えてきました。
2010年には千葉市美術館でも大規模な回顧展があって大変な反響を呼びましたが、以来同館では10年あまりの間に作品の寄託を受け、2018年には一村の支援者である川村家から残りの作品と資料の寄贈を受けました。
それを公開するのが今回の展覧会で、千葉市美術館の収蔵した全ての一村の作品、約100点超が公開されます。
最後はデザインの展覧会です。東京都庭園美術館にて「20世紀のポスター 図像と文字の風景」が開かれます。

「20世紀のポスター 図像と文字の風景」@東京都庭園美術館(1/30~4/11)
これは1910年から20年代のヨーロッパでおこり、芸術やデザインに革新をもたらした構成主義に基づくポスターの系譜を辿るもので、戦前と戦後、さらには1970年以降の現代へと至るポスター作品、約130点が展示されます。アール・デコの本館のスペースにどのようにポスターが映るのかも見どころの1つとなるかもしれません。
繰り返しになりますが、緊急事態宣言の再発出などにより、今後の美術館の開館状況は流動的です。人の流れを抑える観点からイベント等に制限がかかり、臨時休館する可能性も考えられます。
最新情報は各館のWEBサイトをご覧下さい。
*再び休館する美術館が増えた場合は、新型コロナウイルスへの対応に伴う「美術館・博物館」休館情報 第一報(3月2日)、第二報(3月9日)、第三報(3月16日)、第四報(3月24日)、第五報(4月1日)、第六報(4月9日)、第七報(5月2日)、第八報(6月2日)、第九報(6月25日)の続報(第十報)として休館情報をまとめる予定です。
昨年の宣言下では殆ど全ての美術館と博物館が臨時休館しましたが、今回は飲食店を中心に制限がかけられ、劇場や映画館は対象に含めない方向で調整が続いているとのことです。(1月5日の報道)
今後、美術館と博物館の対応が明らかになりますが、少なくとも現時点では一部の館を除いて開館しています。そこで現状のスケジュールの通りに開館すると仮定して、見たい展覧会をリストアップしてみました。
【展覧会】
・「野見山暁治のいま展」 日本橋高島屋S.C. 本館8階ホール(1/9~1/18)
・「大山エンリコイサム展 夜光雲」 神奈川県民ホールギャラリー(12/14~2021/1/23)
・「東郷青児 蔵出しコレクション~異国の旅と記憶~」 SOMPO美術館(11/11~2021/1/24)
・「芳年 激動の時代を生きた鬼才浮世絵師」 うらわ美術館(11/18~2021/1/24)
・「ベルナール・ビュフェ回顧展 私が生きた時代」 Bunkamuraザ・ミュージアム(11/21~2021/1/24)
・「東山魁夷と四季の日本画」 山種美術館(11/21~2021/1/24)
・「138億光年 宇宙の旅」 東京都写真美術館(11/21~2021/1/24)
・「瀬戸正人 記憶の地図」 東京都写真美術館(12/1~2021/1/24)
・「国宝の名刀 日向正宗と武将の美」 三井記念美術館(11/21~2021/1/27)
・「生きている東京」 ワタリウム美術館(9/5~2021/1/31)
・「冨安由真展|漂泊する幻影」 KAAT神奈川芸術劇場(1/14~1/31)
・「河鍋暁斎の底力」 東京ステーションギャラリー(11/28~2021/2/7)
・「桑久保徹 A Calendar for Painters without Time Sense. 12/12」 茅ヶ崎市美術館(12/12~2021/2/7)
・「きらきらでん(螺鈿)」 根津美術館(1/9~2/14)
・「日本のたてもの—自然素材を活かす伝統の技と知恵」 東京国立博物館(12/24~2021/2/21)
・「美を結ぶ。美をひらく。美の交流が生んだ6つの物語」 サントリー美術館(12/16~2021/2/28)
・「田中一村展 ― 千葉市美術館収蔵全作品」 千葉市美術館(1/5~2/28)
・「米谷健+ジュリア展 だから私は救われたい」 角川武蔵野ミュージアム(11/6~2021/3/7)
・「香りの器 高砂コレクション展」 パナソニック汐留美術館(1/9~3/21)
・「千葉正也個展」 東京オペラシティ アートギャラリー(1/16~3/21)
・「複製芸術家 小村雪岱 ~装幀と挿絵に見る二つの精華~」 日比谷図書文化館(1/22~3/23)
・「Connections―海を越える憧れ、日本とフランスの150年」 ポーラ美術館(11/14~2021/4/4)
・「国立ベルリン・エジプト博物館所蔵 古代エジプト展 天地創造の神話」 江戸東京博物館(11/21~2021/4/4)
・「フランシス・ベーコン バリー・ジュール・コレクションによる」 神奈川県立近代美術館 葉山(1/9~4/11)
・「20世紀のポスター 図像と文字の風景」東京都庭園美術館(1/30~4/11)
【ギャラリー】
・「梅津庸一監修 絵画の見かた reprise」 √K Contemporary(1/16~1/31)
・「ポーラ ミュージアム アネックス展2021-主体と客体」 ポーラ ミュージアム アネックス(1/15~2/7)
・「許寧展 Season – Letter」 小山登美夫ギャラリー(1/23~2/20)
・「大庭大介 絵画-現象の深度」 SCAI THE BATHHOUSE(1/26~2/27)
・「ルイザ・ランブリ」 ギャラリー小柳(1/15〜3/19)
・「アネケ・ヒーマン&クミ・ヒロイ、潮田 登久子、片山 真理、春木 麻衣子、細倉 真弓、そして、あなたの視点」 資生堂ギャラリー(1/16~4/18)
まずは気鋭の現代美術家の個展です。KAAT神奈川芸術劇場にて「冨安由真展|漂泊する幻影」が開催されます。

「冨安由真展|漂泊する幻影」@KAAT神奈川芸術劇場(1/14~1/31)
1983年に生まれた冨安由真は、絵画やインスタレーションを用いて、「不可視なものに対する知覚を鑑賞者に擬似的に体験させる作品」(解説より)を制作してきました。中でも2018年に資生堂ギャラリーで行われた「第12回 shiseido art egg」では、会場内に心霊現象を知覚できるようなインスタレーションを築いて評判を呼び、会期後半には行列ができるほど人気を博しました。
【おすすめ】KAAT EXHIBITION 2020『冨安由真展|漂泊する幻影』@ KAAT神奈川芸術劇場 中スタジオ https://t.co/M3hFSOMfVg 2021/1/14〜1/31「不可視なもの・確かでない存在」をテーマに取り組む冨安が、普段は演劇作品が上演されている劇場空間をインスタレーションに変換する。#ARTiT pic.twitter.com/zY5Xn8sLte
— ARTiT_Tokyo (@ARTiT_Tokyo) December 15, 2020
その冨安の新たな個展が「漂泊する幻影」で、神奈川芸術劇場の中スタジオの劇場空間にて新たなインスタレーションを公開します。会期半月の短いスケジュールではありますが、また注目を集めるのではないでしょうか。
続いては日本画です。「田中一村展―千葉市美術館収蔵全作品」が千葉市美術館にて行われます。

「田中一村展―千葉市美術館収蔵全作品」@千葉市美術館(1/5~2/28)
栃木県に生まれ、千葉にも20年間住み、後に奄美大島へ移住した田中一村は、生前殆ど知られることがなかったものの、没後に再評価されて多くの人々の心を捉えてきました。
あけましておめでとうございます🎍本日1/5(火)より企画展「ブラチスラバ世界絵本原画展」「田中一村展 ―千葉市美術館収蔵全作品」が開幕しました。現時点では入場制限等行わずご覧いただいております。週末は混雑の恐れもありますので、分散してのご来館にご協力いただきますようお願い申し上げます。 pic.twitter.com/qgEeqcFCri
— 千葉市美術館 (@ccma_jp) January 5, 2021
2010年には千葉市美術館でも大規模な回顧展があって大変な反響を呼びましたが、以来同館では10年あまりの間に作品の寄託を受け、2018年には一村の支援者である川村家から残りの作品と資料の寄贈を受けました。
それを公開するのが今回の展覧会で、千葉市美術館の収蔵した全ての一村の作品、約100点超が公開されます。
最後はデザインの展覧会です。東京都庭園美術館にて「20世紀のポスター 図像と文字の風景」が開かれます。

「20世紀のポスター 図像と文字の風景」@東京都庭園美術館(1/30~4/11)
【年始のご挨拶】あけましておめでとうございます。皆さまのご健康とご多幸を心よりお祈りしております。本年も東京都庭園美術館をよろしくお願い申し上げます。「生命の庭」展は~1/12まで、1/30~「20世紀のポスター」展を開催します。お楽しみに!*最新情報はウェブサイトでご確認ください。 pic.twitter.com/kocwtm55TQ
— 東京都庭園美術館 (@teienartmuseum) January 5, 2021
これは1910年から20年代のヨーロッパでおこり、芸術やデザインに革新をもたらした構成主義に基づくポスターの系譜を辿るもので、戦前と戦後、さらには1970年以降の現代へと至るポスター作品、約130点が展示されます。アール・デコの本館のスペースにどのようにポスターが映るのかも見どころの1つとなるかもしれません。
繰り返しになりますが、緊急事態宣言の再発出などにより、今後の美術館の開館状況は流動的です。人の流れを抑える観点からイベント等に制限がかかり、臨時休館する可能性も考えられます。
最新情報は各館のWEBサイトをご覧下さい。
*再び休館する美術館が増えた場合は、新型コロナウイルスへの対応に伴う「美術館・博物館」休館情報 第一報(3月2日)、第二報(3月9日)、第三報(3月16日)、第四報(3月24日)、第五報(4月1日)、第六報(4月9日)、第七報(5月2日)、第八報(6月2日)、第九報(6月25日)の続報(第十報)として休館情報をまとめる予定です。
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