都内近郊の美術館や博物館を巡り歩く週末。展覧会の感想などを書いています。
はろるど
「貨幣博物館」リニューアルオープン
1985年に日本銀行の設立100周年を記念して開設された貨幣博物館。

日本銀行金融研究所貨幣博物館
http://www.imes.boj.or.jp/cm/
昨年末に一時休館し、長らく改装工事中でした。約1年越しです。2015年11月21日(土)にリニューアルオープンしました。

場所は日本銀行本店から道を挟んで向かい側。隣接する分館の1階、2階部分です。1階はエントランスと受付のみ。展示室は2階です。入場は無料、お金はいりません。ただし入館時にごく簡単な手続きをする必要があります。(入館票へ何名で来館したのかなどを記入。)

2階へのアプローチはエレベーターもしくは階段です。手前が映像コーナー。また貨幣博物館の設立に携わった人物についてのパネルなどがあります。奥が展示室です。スペースは一室のみ。必ずしも広いとは言えません。常設、企画展示室の区別もありませんでした。

テーマはずばりお金の歴史です。古代から中世、近世、近代、そして現代へ。プロローグを含め、全6章構成にて日本の貨幣史を追っています。

リニューアルに際しては内容を一新。ケースを低くしたほか、体験、参加型の展示を増やしたそうです。ハンズオン方式が目立ちました。銭1000枚分の一貫文や千両箱を持ち上げられるコーナーもあります。千両箱は20キロとかなり重い。少し屈んで持たなくては腰を傷めてしまいます。ほか古代の銅貨に触れることも出来ました。
スタンプを使ってお金の歴史を体感的に学べるのも特徴です。「古代銭貨の銭譜を作ってみよう」では、富本銭から乾元大宝までの13種類の銅銭の図柄をスタンプで作成。一覧に並べながら見比べられます。
天正大判の実物もありました。重さは165グラムです。また江戸時代の大判の移り変わりも興味深いもの。金の比率が時代を進むごとに低下していきます。それに小判、丁銀、銭貨といった江戸時代の通貨もずらり。一部のレプリカを除くとほぼ実物です。その数は全部で3000点。もちろんお札こと日本銀行券も全て揃っています。これほどたくさんの種類のお金を目にすることなどほかにありません。(天正大判の実物展示は来年2月頃まで。)
最初の日銀券の図柄が大黒様だったことをご存知でしょうか。日銀は発足当時、市中へ過剰に流通していた政府紙幣を回収する仕事を行っていました。幕末維新の混乱期のお金の変遷や円の誕生、また国立銀行の発行した紙幣の紹介もあります。大正時代、1円で買えたのは新聞1ヶ月分です。日銀の最大の目的に「物価の安定を図ること」とありますが、確かにお金の価値に関する展示が目立ちました。
ホログラムや発行インキ、それにマイクロ文字などの偽造防止に関する技術も面白い。ほかにも近代以降の貯金箱や財布、また宝くじに関する展示もあります。映像は殆どなく、資料、パネルが中心のアナログな内容ではありますが、ハンズオンなど、分かりやすい取り組みでお金の歴史を追っています。あまりにも身近ながら、意外と知識に乏しいお金について理解を深める良い機会と言えそうです。

常設展示室内の一部にて企画展、「19世紀日本の風景:錦絵にみる経済と世相」が行われていました。いわゆるお金にまつわる錦絵を紹介する企画です。作品は展示替えを含め18点。広重や豊国の錦絵などが目を引きます。極めて小規模な内容ですが、いずれもが昨年秋にワシントンのFRB(連邦準備制度理事会)で行われた展示に出品されたものだそうです。

館内にミュージアムショップならぬ土産品販売コーナーがありました。レジを含め棚一つ分。とかく変わった品が目立ちます。日銀本店の建物を模したパッケージの日銀クッキーのほか、お札せんべい、そして「チョコレートゆきち」と銘打たれたチョコなどのお菓子類。さらには一万円札こと福沢諭吉デザインのフェイスタオルや裁断紙幣入りのペンもありました。全て1000円以下です。話の種に買ってみるのも悪くないかもしれません。

「ヤップ島の石貨」
最終入場時間が16時です。少し早めに閉まります。ご注意下さい。(年内の土曜日は19時まで開館。)

目の前は日銀の本店です。すぐ近くには三井記念美術館もあり、東京メトロ三越前駅からも至近。もちろん東京駅からも歩けます。お出かけの際にでも立ち寄ってみては如何でしょうか。

常設展示室内の撮影は一切出来ません。掲載の写真は全て展示室外のパネルなどを写したものです。(撮影コーナーあり)

左:日本銀行本店、右:日本銀行分館(貨幣博物館)
貨幣博物館は2015年11月21日にリニューアルオープンしました。
「日本銀行金融研究所 貨幣博物館」
会期:2015年11月21日(土)リニューアルオープン
休館:月曜日。ただし祝休日は開館。年末年始(12/29~1/4)。臨時休館あり→開館カレンダー
時間:9:30~16:30
*2015年内の土曜日は19時まで開館。
*入場は閉場の30分前まで。
料金:無料。
住所:中央区日本橋本石町1-3-1 日本銀行分館内
交通:東京メトロ銀座線・半蔵門線三越前駅B1出口から徒歩1分、A5出口から徒歩2分。東京メトロ東西線日本橋駅A1出口から徒歩6分。JR線東京駅日本橋口から徒歩8分。

日本銀行金融研究所貨幣博物館
http://www.imes.boj.or.jp/cm/
昨年末に一時休館し、長らく改装工事中でした。約1年越しです。2015年11月21日(土)にリニューアルオープンしました。

場所は日本銀行本店から道を挟んで向かい側。隣接する分館の1階、2階部分です。1階はエントランスと受付のみ。展示室は2階です。入場は無料、お金はいりません。ただし入館時にごく簡単な手続きをする必要があります。(入館票へ何名で来館したのかなどを記入。)

2階へのアプローチはエレベーターもしくは階段です。手前が映像コーナー。また貨幣博物館の設立に携わった人物についてのパネルなどがあります。奥が展示室です。スペースは一室のみ。必ずしも広いとは言えません。常設、企画展示室の区別もありませんでした。

テーマはずばりお金の歴史です。古代から中世、近世、近代、そして現代へ。プロローグを含め、全6章構成にて日本の貨幣史を追っています。

リニューアルに際しては内容を一新。ケースを低くしたほか、体験、参加型の展示を増やしたそうです。ハンズオン方式が目立ちました。銭1000枚分の一貫文や千両箱を持ち上げられるコーナーもあります。千両箱は20キロとかなり重い。少し屈んで持たなくては腰を傷めてしまいます。ほか古代の銅貨に触れることも出来ました。
スタンプを使ってお金の歴史を体感的に学べるのも特徴です。「古代銭貨の銭譜を作ってみよう」では、富本銭から乾元大宝までの13種類の銅銭の図柄をスタンプで作成。一覧に並べながら見比べられます。
天正大判の実物もありました。重さは165グラムです。また江戸時代の大判の移り変わりも興味深いもの。金の比率が時代を進むごとに低下していきます。それに小判、丁銀、銭貨といった江戸時代の通貨もずらり。一部のレプリカを除くとほぼ実物です。その数は全部で3000点。もちろんお札こと日本銀行券も全て揃っています。これほどたくさんの種類のお金を目にすることなどほかにありません。(天正大判の実物展示は来年2月頃まで。)
最初の日銀券の図柄が大黒様だったことをご存知でしょうか。日銀は発足当時、市中へ過剰に流通していた政府紙幣を回収する仕事を行っていました。幕末維新の混乱期のお金の変遷や円の誕生、また国立銀行の発行した紙幣の紹介もあります。大正時代、1円で買えたのは新聞1ヶ月分です。日銀の最大の目的に「物価の安定を図ること」とありますが、確かにお金の価値に関する展示が目立ちました。
ホログラムや発行インキ、それにマイクロ文字などの偽造防止に関する技術も面白い。ほかにも近代以降の貯金箱や財布、また宝くじに関する展示もあります。映像は殆どなく、資料、パネルが中心のアナログな内容ではありますが、ハンズオンなど、分かりやすい取り組みでお金の歴史を追っています。あまりにも身近ながら、意外と知識に乏しいお金について理解を深める良い機会と言えそうです。

常設展示室内の一部にて企画展、「19世紀日本の風景:錦絵にみる経済と世相」が行われていました。いわゆるお金にまつわる錦絵を紹介する企画です。作品は展示替えを含め18点。広重や豊国の錦絵などが目を引きます。極めて小規模な内容ですが、いずれもが昨年秋にワシントンのFRB(連邦準備制度理事会)で行われた展示に出品されたものだそうです。

館内にミュージアムショップならぬ土産品販売コーナーがありました。レジを含め棚一つ分。とかく変わった品が目立ちます。日銀本店の建物を模したパッケージの日銀クッキーのほか、お札せんべい、そして「チョコレートゆきち」と銘打たれたチョコなどのお菓子類。さらには一万円札こと福沢諭吉デザインのフェイスタオルや裁断紙幣入りのペンもありました。全て1000円以下です。話の種に買ってみるのも悪くないかもしれません。

「ヤップ島の石貨」
最終入場時間が16時です。少し早めに閉まります。ご注意下さい。(年内の土曜日は19時まで開館。)

目の前は日銀の本店です。すぐ近くには三井記念美術館もあり、東京メトロ三越前駅からも至近。もちろん東京駅からも歩けます。お出かけの際にでも立ち寄ってみては如何でしょうか。

常設展示室内の撮影は一切出来ません。掲載の写真は全て展示室外のパネルなどを写したものです。(撮影コーナーあり)

左:日本銀行本店、右:日本銀行分館(貨幣博物館)
貨幣博物館は2015年11月21日にリニューアルオープンしました。
「日本銀行金融研究所 貨幣博物館」
会期:2015年11月21日(土)リニューアルオープン
休館:月曜日。ただし祝休日は開館。年末年始(12/29~1/4)。臨時休館あり→開館カレンダー
時間:9:30~16:30
*2015年内の土曜日は19時まで開館。
*入場は閉場の30分前まで。
料金:無料。
住所:中央区日本橋本石町1-3-1 日本銀行分館内
交通:東京メトロ銀座線・半蔵門線三越前駅B1出口から徒歩1分、A5出口から徒歩2分。東京メトロ東西線日本橋駅A1出口から徒歩6分。JR線東京駅日本橋口から徒歩8分。
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