「東京ビエンナーレ2020/2021『藤浩志 kaekko Expo.』」 アーツ千代田3331

アーツ千代田3331(2階体育館)
「東京ビエンナーレ2020/2021『藤浩志 kaekko Expo.』」
2021/8/17〜9/5



アーツ千代田3331(2階体育館)で開催中の「東京ビエンナーレ2020/2021『藤浩志 kaekko Expo.』」を見てきました。

現代美術家の藤浩志は、2000年頃から不要なおもちゃを交換できる「かえっこ」プログラムをはじめると、以来約20年以上に渡って全国各地にて展開してきました。

その藤の「かえっこ」の活動を検証し、蓄積されたおもちゃによるインスタレーションを見せたのが『藤浩志 kaekko Expo.』」で、体育館の広いスペースにて膨大なおもちゃが恐竜などを象っていました。



ともかく会場に入って目を見張るのは、アニメのキャラクターから乗り物、人形などのプラスチック製を中心としたおもちゃで、もはや数え切れないほどに集まっていました。



プラスチック製品とゴミに対する違和感を覚えた藤は、1997年に家庭のゴミを捨てない実験をはじると、後に子どもたちが使わなくなったおもちゃを物々交換できる「かえっこ」を立ち上げました。



一面に並ぶおもちゃも「かえっこ」によるもので、会場でも実際に不要なおもちゃを持ち込み、擬似通貨の「カエルポイント」に替えては、ポイントにて欲しいおもちゃと交換することができました。



おもちゃのインスタレーションは「トイパラダイス」と呼ばれていて、ぬいぐるみなどは体育館のステージまでに展開していました。そもそもこれほど大量のおもちゃを一度に見る機会自体からしてほとんどないのではないでしょうか。



また会場では子どもたちがおもちゃの破片などを用いて、様々な文字やかたちを作ったワークショップの成果も披露されていました。なおこのワークショップに参加することでも、おもちゃと交換可能な「カエルポイント」を入手できるそうです。



この他、マクドナルドが遊ばれなくなったハッピーセットのおもちゃを回収し、トレイに再生するリサイクルプロジェクトも紹介されていて、工場の模型で学ぶことができました。



藤はプラスチックを全面的に否定するのではなく、むしろ「素材と共に生まれ育ち」、「素材の出会いに感謝して楽しみ」、さらに「未来のあり方を考える」と語っています。*「」内は解説より



一見、華やかで賑やかなインスタレーションでありながら、しばらく見ているとおもちゃが全てを侵食していくような毒々しさが感じられるのも興味深く思えました。


事前予約制が導入されました。専用サイトより来場時間を指定する必要があります。



東京ビエンナーレのパスポート(一般:2500円、学生:1900円)、もしくは個別鑑賞券(一般:500円、学生:350円)にて鑑賞可能です。

9月5日まで開催されています。

東京ビエンナーレ2020/2021『藤浩志 kaekko Expo.』」(@tokyobiennale) アーツ千代田3331@3331ArtsChiyoda) 2階体育館
会期:2021年8月17日(火)〜9月5日(日)
休館:月・火曜日。
時間:12:00~19:00
 *最終入場は18:30まで。
料金:パスポート(一般2500円、学生1900円)、及び個別鑑賞券(一般500円、学生350円)。
場所:千代田区外神田6-11-14 アーツ千代田3331 2階
交通:東京メトロ銀座線末広町駅4番出口より徒歩1分、東京メトロ千代田線湯島駅6番出口より徒歩3分、都営大江戸線上野御徒町駅A1番出口より徒歩6分、JR御徒町駅南口より徒歩7分。
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