都内近郊の美術館や博物館を巡り歩く週末。展覧会の感想などを書いています。
はろるど
2009年9月の予定
記録編に続きます。今月の予定です。
展覧会
「長澤英俊展 - オーロラの向かう所」 埼玉県立近代美術館(~9/23)
「所沢ビエンナーレ - 引込線」 西武鉄道旧所沢車両工場(~9/23)
「光 松本陽子/野口里佳」 国立新美術館(~10/19)
「イタリア美術とナポレオン展」 大丸ミュージアム・東京(9/10~28)
「伊藤公象 - Works:1974-2009/メアリー・ブレア展」 東京都現代美術館(~10/4)
「一蝶リターンズ - 元禄風流子 英一蝶の画業」 板橋区立美術館(~10/12)
「クリムト、シーレ ウィーン世紀末展」 日本橋高島屋(9/19~10/12)
「アンリ・リヴィエール展」 神奈川県立近代美術館葉山館(~10/12)
「ベルギー幻想美術館」 Bunkamura ザ・ミュージアム(~10/25)
「よみがえる浮世絵 - うるわしき大正新版画」 江戸東京博物館(9/19~11/8)
「夢と追憶の江戸 - 高橋誠一郎浮世絵コレクション名品展」 三井記念美術館(9/19~11/23)
「ベルギー近代絵画のあゆみ」 損保ジャパン東郷青児美術館(9/12~11/29)
「オルセー美術館展 - パリのアール・ヌーヴォー」 世田谷美術館(9/12~11/29)
「THE ハプスブルク」 国立新美術館(9/25~12/14)
ギャラリー
「熊谷直人 "p d"(d)」 ギャラリーテオ(~9/19)
「NEW DIRECTION展 #1『exp.』 トーキョーワンダーサイト本郷 (~9/27)
「米田知子 - Rivers become oceans」 シュウゴアーツ(~10/3)
「杉本博司 - Lightning Fields」 ギャラリー小柳(9/8~10/10)
「政田武史 - New Works」 WAKO WORKS OF ART(9/10~10/8)
「変成態 - リアルな現代の物質性 vol.4 東恩納裕一」 gallery αM(9/12~10/10)
「村田朋泰展 - 2」 GALLERY MoMo Ryogoku(9/19~10/17)
コンサート
「NHK交響楽団第1653回定期公演Aプロ」 メンデルスゾーン「交響曲第3番」他 ホグウッド(20日)
「新国立劇場オペラ劇場」 ヴェルディ「オテロ」 フリッツァ(9/20~10/6)
どうもうまく予定が組めず、今月も地道に都内各地の展示などを廻ることになりそうですが、江戸絵画ファンにとってまず注目したいのは本日より板橋区立美術館で始まった英一蝶の回顧展、「一蝶リターンズ」です。実は今日、早々に行ってきましたが、なかなか期待通りの展示内容で満足出来ました。(なお数点の作品で展示替え、もしくは巻き替えがあります。前期~9/23、後期9/25~。)また毎度お馴染みの「豪華講師陣」(美術館HPより)による講演会も以下のスケジュールで予定されています。こちらも合わせてチェックしておきたいところです。
記念講演会(会場:板橋区立美術館講義室、定員:先着100名、聴講無料・申込不要、時間:何れも午後3時より1時間半。)
09/05(土)「英一蝶の人と芸術」 小林忠(千葉市美術館長)*終了済
09/26(土)「狩野派としての一蝶」 榊原悟(群馬県立女子大学教授)
10/03(土)「一蝶って浮世絵師なの?」小澤弘(江戸東京博物館都市歴史研究室長)
10/10(土)「英一蝶研究のあれこれ」 河合正朝(慶應義塾大学名誉教授)
新宿VS渋谷のベルギー対決も要注目です。姫路市立美術館の所蔵品にて幻想美術にスポットを当てた文化村に対し、損保は当地ベルギーの王立美術館より借り入れた作品にて19世紀のベルギー美術全体を俯瞰します。私のようなデルヴォー・ファンにはともかく前者が楽しみですが、ともに見逃せない展示となりそうです。
秋の大型美術展シーズンの到来です。ここでは世田谷のオルセーからアール・ヌーヴォー、そしてチラシからして非常に充実した内容が予想される新美の「THE ハプスブルク」に期待したいと思います。またこちらも各種、特に会期早々に各出品先の美術館関係者による講演会があります。そちらを参考にして行かれるのも良いかもしれません。
「オルセー美術館のアールヌーボーコレクション、その成立の起源」@世田谷美術館
講師:イヴ・バデッツ(オルセー美術館学芸員)
日時:9月12日(土)14:00~(開場13:30)
会場:講堂
定員:当日先着150名(当日10:00より整理券を配布)
参加費:無料
「デューラー、ティツィアーノ、ブリューゲル、ルーベンス、ベラスケス ―ハプスブルク家とその画家たち」@国立新美術館
講師:カール・シュッツ氏(ウィーン美術史美術館絵画館長)
日時:9月26日(土)14:00~15:30
会場:国立新美術館3階講堂
定員:260名(先着順)
参加費:観覧券(半券可)が必要
この秋は、東京駅の大丸と日本橋の高島屋も、イタリア美術とウィーン世紀末で火花を散らします。大丸の方は既にミュージアムHP上にも告知がありますが、高島屋は特設のウェブサイトもなく、毎度の如く情報が足りません。折角なので下にチラシをアップしておきました。参考までにご覧下さい。(クリックで拡大します。)
さて最後になりましたが、本ブログは今月で開設から5年を迎えることが出来ました。私が見て聞いた展示や音楽の感想を書き散らしているだけの拙いブログですが、ここまで続けられたのも全てはいつも見て下さる皆様のおかげです。改めまして本当にどうもありがとうございます。これからも気負わず焦らず、時にしつこく、「勝手気侭」に続けていきたいと思いますので、今後とも変わらず「はろるど・わーど」をごひいきのほどを宜しくお願いします。
展覧会
「長澤英俊展 - オーロラの向かう所」 埼玉県立近代美術館(~9/23)
「所沢ビエンナーレ - 引込線」 西武鉄道旧所沢車両工場(~9/23)
「光 松本陽子/野口里佳」 国立新美術館(~10/19)
「イタリア美術とナポレオン展」 大丸ミュージアム・東京(9/10~28)
「伊藤公象 - Works:1974-2009/メアリー・ブレア展」 東京都現代美術館(~10/4)
「一蝶リターンズ - 元禄風流子 英一蝶の画業」 板橋区立美術館(~10/12)
「クリムト、シーレ ウィーン世紀末展」 日本橋高島屋(9/19~10/12)
「アンリ・リヴィエール展」 神奈川県立近代美術館葉山館(~10/12)
「ベルギー幻想美術館」 Bunkamura ザ・ミュージアム(~10/25)
「よみがえる浮世絵 - うるわしき大正新版画」 江戸東京博物館(9/19~11/8)
「夢と追憶の江戸 - 高橋誠一郎浮世絵コレクション名品展」 三井記念美術館(9/19~11/23)
「ベルギー近代絵画のあゆみ」 損保ジャパン東郷青児美術館(9/12~11/29)
「オルセー美術館展 - パリのアール・ヌーヴォー」 世田谷美術館(9/12~11/29)
「THE ハプスブルク」 国立新美術館(9/25~12/14)
ギャラリー
「熊谷直人 "p d"(d)」 ギャラリーテオ(~9/19)
「NEW DIRECTION展 #1『exp.』 トーキョーワンダーサイト本郷 (~9/27)
「米田知子 - Rivers become oceans」 シュウゴアーツ(~10/3)
「杉本博司 - Lightning Fields」 ギャラリー小柳(9/8~10/10)
「政田武史 - New Works」 WAKO WORKS OF ART(9/10~10/8)
「変成態 - リアルな現代の物質性 vol.4 東恩納裕一」 gallery αM(9/12~10/10)
「村田朋泰展 - 2」 GALLERY MoMo Ryogoku(9/19~10/17)
コンサート
「NHK交響楽団第1653回定期公演Aプロ」 メンデルスゾーン「交響曲第3番」他 ホグウッド(20日)
「新国立劇場オペラ劇場」 ヴェルディ「オテロ」 フリッツァ(9/20~10/6)
どうもうまく予定が組めず、今月も地道に都内各地の展示などを廻ることになりそうですが、江戸絵画ファンにとってまず注目したいのは本日より板橋区立美術館で始まった英一蝶の回顧展、「一蝶リターンズ」です。実は今日、早々に行ってきましたが、なかなか期待通りの展示内容で満足出来ました。(なお数点の作品で展示替え、もしくは巻き替えがあります。前期~9/23、後期9/25~。)また毎度お馴染みの「豪華講師陣」(美術館HPより)による講演会も以下のスケジュールで予定されています。こちらも合わせてチェックしておきたいところです。
記念講演会(会場:板橋区立美術館講義室、定員:先着100名、聴講無料・申込不要、時間:何れも午後3時より1時間半。)
09/05(土)「英一蝶の人と芸術」 小林忠(千葉市美術館長)*終了済
09/26(土)「狩野派としての一蝶」 榊原悟(群馬県立女子大学教授)
10/03(土)「一蝶って浮世絵師なの?」小澤弘(江戸東京博物館都市歴史研究室長)
10/10(土)「英一蝶研究のあれこれ」 河合正朝(慶應義塾大学名誉教授)
新宿VS渋谷のベルギー対決も要注目です。姫路市立美術館の所蔵品にて幻想美術にスポットを当てた文化村に対し、損保は当地ベルギーの王立美術館より借り入れた作品にて19世紀のベルギー美術全体を俯瞰します。私のようなデルヴォー・ファンにはともかく前者が楽しみですが、ともに見逃せない展示となりそうです。
秋の大型美術展シーズンの到来です。ここでは世田谷のオルセーからアール・ヌーヴォー、そしてチラシからして非常に充実した内容が予想される新美の「THE ハプスブルク」に期待したいと思います。またこちらも各種、特に会期早々に各出品先の美術館関係者による講演会があります。そちらを参考にして行かれるのも良いかもしれません。
「オルセー美術館のアールヌーボーコレクション、その成立の起源」@世田谷美術館
講師:イヴ・バデッツ(オルセー美術館学芸員)
日時:9月12日(土)14:00~(開場13:30)
会場:講堂
定員:当日先着150名(当日10:00より整理券を配布)
参加費:無料
「デューラー、ティツィアーノ、ブリューゲル、ルーベンス、ベラスケス ―ハプスブルク家とその画家たち」@国立新美術館
講師:カール・シュッツ氏(ウィーン美術史美術館絵画館長)
日時:9月26日(土)14:00~15:30
会場:国立新美術館3階講堂
定員:260名(先着順)
参加費:観覧券(半券可)が必要
この秋は、東京駅の大丸と日本橋の高島屋も、イタリア美術とウィーン世紀末で火花を散らします。大丸の方は既にミュージアムHP上にも告知がありますが、高島屋は特設のウェブサイトもなく、毎度の如く情報が足りません。折角なので下にチラシをアップしておきました。参考までにご覧下さい。(クリックで拡大します。)
さて最後になりましたが、本ブログは今月で開設から5年を迎えることが出来ました。私が見て聞いた展示や音楽の感想を書き散らしているだけの拙いブログですが、ここまで続けられたのも全てはいつも見て下さる皆様のおかげです。改めまして本当にどうもありがとうございます。これからも気負わず焦らず、時にしつこく、「勝手気侭」に続けていきたいと思いますので、今後とも変わらず「はろるど・わーど」をごひいきのほどを宜しくお願いします。
コメント ( 8 ) | Trackback ( 0 )
« 2009年8月の記録 | 「版画がつく... » |
やっぱり秋になると楽しみな展覧会がゾクゾクと現れますね~
デルヴォー、わたしも大好きです。
実はわたしがガチガチの計画立てになったのは、東京ステーションギャラリーで開催したデルヴォー展を見に行き損ねたからなのです。新幹線の改札をくぐった瞬間、デルヴォー展のポスターが目に入り、本当に泣き出してしまいました。
やっぱり事前情報というものが如何に大事か、ということですね。
はろるどさん始め皆さんが「予定」を挙げてくださるおかげで、わたしも「あっこんなのあるんか」と知ることが出来、泣きをみなくてすむようになりました。
これからもよろしくお願いします。
まずは5周年、本当におめでとうございます。
いつも申し上げていますが、私ははろるどさんの
常にフェアーかつ流麗な文章のファンです。
情報源としても大変お世話になっております。
改めてありがとうございます。今後の更なる
ご活躍、期待申し上げております!
早速、今年の芸術の秋もかなり充実しそうですね。
個人的には「The ハプスブルク」展がビッグな
楽しみです。
時に批判的であっても変わらないソフトな語り口
精力的なご鑑賞が可能にするバラエティ豊かなエントリ
一見静かで落ち着いた印象の「はろるど・わーど」ですが
はろるどさんの美術と音楽への熱い思いが行間から伝わってきます。
でもブログを続けるとだんだん長文化してくるものですね。
自分の過去ログなどをたまに見てそう思います。
はろるどさんの場合は読むのが楽しい文章なので
長文化歓迎なのですけれど。
「はろるど・わーど」、これからも愛読させていただきます!
はろるどさんのようなうまい言い回しが出来たらなあといつも羨ましく思っております。
知の蓄積ですよね。ちゃんとブレずにひとつの方向を続けてることに頭が下がります。
今後ともずっと10年、20年と続いきますよーに。
開設5周年おめでとうございます!!!
本当にいつも丁寧な記事、画像、文章、
はろるどさんらしい切り回し。
癒し系の世界で、大好きです。
これからも今まで以上に、
癒され、学んでいきたいと思います。
そのためにも
健康に留意されつつ、
すてきな文章を一日でも長く続けられますよう
願っています。
秋はまた充実のラインナップ。
これから手帖とにらめっこが続きそうですね。
こんばんは。早速のコメントをありがとうございます。
「予定」に関しては、自分のスケジュール帳をそのまま載せている感じです。
もちろんここに挙げることで、
「これ行かないと!」と自分に言い聞かせている面もありますが…。
>デルヴォー
かつてステーションギャラリーで回顧展があったのですね。
実は私は未だデルヴォーをまとめて見たことがありません。
リニューアル再開後もまた取り上げていただけると嬉しいのですが…。
>実はわたしがガチガチの計画立てになったのは、東京ステーションギャラリーで開催したデルヴォー展を見に行き損ねたからなのです。
そのような経緯がおありだったとは…。
遊行さんの見事なスケジュールにはいつも頭が下がる思いでいっぱいです。
私などは予定変更ばかりで、どうもごちゃごちゃ動いてしまいますので…。
今後とも変わらずに宜しくお願いします!
@YCさん
こんばんは。
勿体ないお言葉をありがとうございます。
こちらこそYCさんの的確なご批評、いつも感服しながら拝見しております。
私も少しはそうした部分までに至りたいのですが、
何ぶん好き嫌い丸出しで書いておりますのでなかなかうまくいきません。進化なくこのままだらだらと続きそうです…。何卒ご勘弁のほどを…。
>ハプスブルク
チラシを見る限りでは、この秋の西洋絵画一推しの展覧会になりそうですね。
ただしもの凄く混みそうですが…。
@テツさん
こんばんは。
お褒めの言葉をありがとうございます。
好きな展示の感想を書くのは容易いのですが、
あまり良い印象ではなかったものを書くのは難しいですね。
つまらないものをつまらないと言うのは簡単なので、
むしろなるべくプラスの部分に目を向けて色々と書くようにしています。
テツさんのようなご批評が私にも出来ると良いのですが…。
(批判的な感想というものはそもそも成り立ちませんし…。)
>長文化
同感です。
ですが実は最近はなるべく短く、簡潔に書くように心がけています。ただしそれが成果として出ているかは微妙なところですが…。
こちらこそ今後とも色々勉強させてください。
宜しくお願いします。
@あおひーさん
こんばんは。
あおひーさんの毎日更新もそろそろ記録ではないでしょうか。
一度続けると何か止められなくなるものがありますよね。
趣味なので負担には別にならないのですが、
自分でも不思議な感じがします。
>10年、20年
次は10年目のご挨拶を目標に頑張りますね!
@あべまつさん
こんばんは。
有り難いお言葉をありがとうございます。
継続は力なりではありませんが、
いつの間にやら五年間が経過していました。
「学ぶ」などとんでもありません!
私の方こそむしろ、あべまつさんに学ばなければならないことばかりです。
もっと機知に富んだ文章を書ければ良いのですが…。
>健康に留意されつつ
ありがとうございます。
幸いにもこの辺はまだ大丈夫のようです。
体調不良でも疲れていても寝れば治ります!
>にらめっこ
秋はやはり展覧会シーズンですよね。
嬉しい悲鳴をあげそうです。
大丸の件は知りませんでした。情報ありがとうございます。
その大丸ミュージアムですが、出品リスト見つけました。
先月、そごうのビュフェに行ったのですが、デパートってリストないそうですね。
それで今までの巡回したところをググっていたら。
札幌の美術館の事業報告書みたいなのにリストらしき物がありました。
まっ、正確性は保証出来ませんが。
ハプスブルクは楽しみですね。
招待券を2枚ゲットしたのですが、1枚あれば十分だし。
だれか皇室の名宝と交換してくれないかなあ、なんて。
クリムトは、行こうか迷ってます。
行った人のブログを見ると、クリムトらしい・シーレらしいのがないらしいし。
では、また。
>デパートってリストないそうですね。
理由は良く分かりませんが、デパートでリストのあるところはまずありません。
一部100円でも良いのでつくって欲しいと思うのですが、コスト面で色々と障害でもあるのでしょうか。本当に不思議です。
>大丸ミュージアムですが、出品リスト見つけました。
ありがとうございます。早速調べてみます。
>クリムトらしい・シーレらしい
悩ましいところですね。
シーレが見られるだけでも良しというところでしょうか。
そう会場も広くないですので、いくつか掘り出し物があればという気持ちで行ってきたいと思います。