都内近郊の美術館や博物館を巡り歩く週末。展覧会の感想などを書いています。
はろるど
「都市に生きるアール・デコ」展 資生堂ギャラリー+ハウス オブ シセイドウ 4/30
資生堂ギャラリー(中央区銀座8-8-3 東京銀座資生堂ビルB1F)+ハウス オブ シセイドウ(中央区銀座7-5-5 資生堂本社ビル1、2F)
「都市に生きるアール・デコ」展
4/1-5/28

銀座にある資生堂の二つの拠点、「資生堂ギャラリー」と「ハウスオブシセイドウ」の両方で開催されている展覧会です。タイトルは「都市に生きるアールデコ」。世界11都市のアール・デコに焦点を当てて、それを写真と映像で紹介します。資生堂ギャラリーはサンタモニカ、ロングビーチ、ニューヨーク、ハウスオブシセイドウは上海と銀座についての展示でした。

まずハウスオブシセイドウの方から見るのがベストでしょう。会場の一階フロアは、資生堂とアール・デコの関係についての紹介です。資生堂が銀座にアール・デコ様式の店舗を完成させたのは1928年のこと。当時の店舗を飾ったステンドグラスや装飾品などが展示され、資生堂とアール・デコの交流の原初が概観出来る仕組みになっています。また写真家の稲葉なおとが手がける、世界11都市のアール・デコ様式の写真は、ここでは上海のみの展示です。ちなみに彼は、各都市のアール・デコ様式の、とりわけホテルに注目して写真集を完成させています。(「ザ・ホテル」)浦東の超高層ビル街を望むアール・デコ様式のホテル。細かい装飾までしっかりと捉えられていました。

資生堂ギャラリーでは、稲葉の捉えた上海以外の都市がまとめて紹介されています。ちなみにこちらの会場は、会期中に4度の展示替えがあり、その都度紹介される都市やホテルが変わります。(私が出向いた時は、ちょうどサンタモニカ、ロングビーチ、ニューヨークでした。)またこの会場にて最も興味深いのは、現地の音とともにアール・デコ様式のホテルが紹介される映像作品「Sounds of the Hotels」です。各都市それぞれに異なった音を耳にしながら、美しいアール・デコのホテルに見入ること。あたかも今、自分がそのホテルに滞在しているかのような気分を味わえます。クラクションのけたたましい上海や、賑やかなおしゃべりの渦に包まれたパリ。音も都市の表情を巧みに伝えていました。(この映像作品では、世界11都市全てが紹介されます。)
今月28日までの開催です。
*今後の展示スケジュール(資生堂ギャラリー)
5/2-14 マイアミビーチ
5/16-28 ウエストハリウッド、ロサンゼルス、ネーピア
「都市に生きるアール・デコ」展
4/1-5/28

銀座にある資生堂の二つの拠点、「資生堂ギャラリー」と「ハウスオブシセイドウ」の両方で開催されている展覧会です。タイトルは「都市に生きるアールデコ」。世界11都市のアール・デコに焦点を当てて、それを写真と映像で紹介します。資生堂ギャラリーはサンタモニカ、ロングビーチ、ニューヨーク、ハウスオブシセイドウは上海と銀座についての展示でした。

まずハウスオブシセイドウの方から見るのがベストでしょう。会場の一階フロアは、資生堂とアール・デコの関係についての紹介です。資生堂が銀座にアール・デコ様式の店舗を完成させたのは1928年のこと。当時の店舗を飾ったステンドグラスや装飾品などが展示され、資生堂とアール・デコの交流の原初が概観出来る仕組みになっています。また写真家の稲葉なおとが手がける、世界11都市のアール・デコ様式の写真は、ここでは上海のみの展示です。ちなみに彼は、各都市のアール・デコ様式の、とりわけホテルに注目して写真集を完成させています。(「ザ・ホテル」)浦東の超高層ビル街を望むアール・デコ様式のホテル。細かい装飾までしっかりと捉えられていました。


資生堂ギャラリーでは、稲葉の捉えた上海以外の都市がまとめて紹介されています。ちなみにこちらの会場は、会期中に4度の展示替えがあり、その都度紹介される都市やホテルが変わります。(私が出向いた時は、ちょうどサンタモニカ、ロングビーチ、ニューヨークでした。)またこの会場にて最も興味深いのは、現地の音とともにアール・デコ様式のホテルが紹介される映像作品「Sounds of the Hotels」です。各都市それぞれに異なった音を耳にしながら、美しいアール・デコのホテルに見入ること。あたかも今、自分がそのホテルに滞在しているかのような気分を味わえます。クラクションのけたたましい上海や、賑やかなおしゃべりの渦に包まれたパリ。音も都市の表情を巧みに伝えていました。(この映像作品では、世界11都市全てが紹介されます。)
今月28日までの開催です。
*今後の展示スケジュール(資生堂ギャラリー)
5/2-14 マイアミビーチ
5/16-28 ウエストハリウッド、ロサンゼルス、ネーピア
コメント ( 5 ) | Trackback ( 0 )
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展示替えの前と後、2回お邪魔して感じたのは、撮影者の稲葉なおと氏が、まるで透明人間(という表現がクサければ、空気)のように思えたことです。映し出された人びとが、アールデコの建築を背景にして立つ役者のように見え、撮影者の存在をまったく感じさせない彼らの表情に、自分がその場に立つかのような空気感を感じました。ぜひ第3回の展示、第4回の展示も見てみようと思っています。
無念なことに今月は東京には行かないのです。6月頭まで地元うろうろ。
わたしはアールデコ大好きなので、まことに残念なのですが、はろるどさんの記事で行った気分を味わおうと目論んでおります。
また素敵なレポをお待ちしています。
こんばんは。コメントありがとうございます。
>撮影者の稲葉なおと氏が、まるで透明人間(という表現がクサければ、空気)のように思えた
役者ですか。なるほど同感です。
エントリにも書きましたが、
映像作品はまさにそこに自分が立っているかのような雰囲気でしたよね。
写真も同様で…。場の空気が伝わるかのような写真でした。
>ぜひ第3回の展示、第4回の展示も見てみよう
私も是非見てみたいと思います!
@遊行さん
こんばんは。コメントありがとうございます。
>無念なことに今月は東京には行かないのです。6月頭まで地元うろうろ。
ゴールデンウィークは地元で美術巡りでしょうか。
記事も楽しみです!
>わたしはアールデコ大好き
お好きでしたか。
とすると庭園美術館などは最高ですよね。
今回は檸檬さんのご指摘の通り、
写真としても非常に洗練されているので、
アール・デコが街に溶け合っている様子などが良く伝わってきました。思わず現地へ行きたくなるものばかりです。
はろるどさんの記事を見たら行きたくなりました。
会期に気を付けつつ行きたいと思います。
ギャラリーの方の展示もなかなかですよ。
さすがにハウスオブシセイドウの雰囲気には負けますが、
映像も使って器用に展示しています。
私も初めから見ておけば良かったと思いました。