「日経アートアカデミア」で知りたい「草間彌生の世界」

日本経済新聞社のオンライン講座サイト「日経アートアカデミア」にて、「草間彌生の世界~60年代ニューヨークから現在まで~」の配信がスタートしました。



草間彌生の世界~60年代ニューヨークから現在まで~
https://academia.nikkei.co.jp/contents/53

これは2021年3月、草間彌生美術館学芸課長の塩田純一氏が日経東京本社2階の「SPACE NIO」で行った同名の講座を編集したもので、全部で約75分ほどあります。(7章構成。各章ごとに視聴が可能です。)

「草間彌生の世界~60年代ニューヨークから現在まで~」
ダイジェスト 02:29
第1章 ニューヨーク以前の草間彌生 10:33
第2章 ニューヨークで何が起こっていたか 抽象表現主義の絵画 09:00
第3章 前衛芸術家の誕生 「無限の網」の絵画 08:24
第4章 ソフト・スカルプチュアの展開 08:36
第5章 エンヴァイラメント(Environment)とハプニング(Happening) 15:58
第6章 21世紀の草間彌生~「愛はとこしえ」から「わが永遠の魂」へ 13:20
第7章 イメージはどこからやってくるのか? 過去から現在へ 8:51

講座では草間の創造世界を同美術館の活動とともに丁寧に紹介していて、必ずしも広く知られているとは言えない作家の全貌についての知見を得ることができました。


「無限の彼方へかぼちゃは愛を叫んでゆく」 2017年 *過去に草間彌生美術館にて撮影。

現在、緊急事態宣言中のため臨時休館中の「神秘と象徴の中間:草間彌生のモノクローム」展の予習にも最適な内容かもしれません。また美術館の撮影も行われていて、今後、再開に向けて映像で一通り学んでおくのも良いのではないでしょうか。



「日経アートアカデミア」
https://academia.nikkei.co.jp/

「日経アートアカデミア」は文化教養講座の「日経アカデミア」に2020年、新しく有料オンラインサービスを加えてリニューアルしたサイトで、これまでにも美術や音楽、それに歴史に関した専門家や演奏家らのオンライン講座、ないしコンサートが配信されてきました。

一部には美術展の図録や観覧券といった特典付きの講座も開設されていて、オンとオフラインの双方でも楽しめるように工夫されています。例えば6月1日から上野の森美術館で開催予定の「日経日本画大賞展」では、特典映像が付きながら正規価格よりもお得なオンラインチケットも販売されています。

講座の購入には日経アートアカデミアの会員登録が必要で、イーティックス・オンラインチケットのクレジットカードにて決済されます。また各講座に設定されている視聴期間中は何度でも繰り返して見ることが可能です。



日本美術応援団オンライン講座 第4回 長沢芦雪「京のエンターテイナー」
https://academia.nikkei.co.jp/contents/49

美術では美術史家・山下裕二氏の連続講座「日本美術応援団オンライン講座」も配信されていて、既に「長沢芦雪 京のエンターテイナー」で第4回を数えるに至りました。この他に同講座では「無量寺襖絵《虎図》」(第3回)、それに辻惟雄氏をゲストに迎えた「伊藤若冲 研究秘話」(第2回)なども各500円にて視聴することができます。「日経アートアカデミア」は総じて視聴料金がリーズナブルであるのも嬉しいポイントかもしれません。


コロナ禍が続く中、各美術館や博物館でも様々なオンラインでの取り組みがなされていますが、美術のみならず音楽といった幅広い分野のコンテンツを楽しめるのも「日経アートアカデミア」の強みではないでしょうか。

「草間彌生の世界~60年代ニューヨークから現在まで~」の視聴料金は1000円です。詳しい購入方法などは「日経アートアカデミア」の公式サイトをご覧ください。
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