東博で見たもの、写したもの。(2007年8月)

ご存知のように、東京国立博物館の平常展では、写真撮影の可能な作品が数多く展示されています。いつもはカメラも持たずにぐるっと一周するだけで終ってしまうのですが、今回は惹かれた作品を写真におさめてみることにしました。


「十二神将立像 戌神」(13世紀)
まるでどこかを見通しているかのようなポーズです。面白い仕草です。


「色絵波に三日月図茶碗」(17世紀) 仁清
流麗な波模様が涼し気です。茶碗はこのくらい控えめな紋様が一番。


「黒楽茶碗」(17世紀) 道入
黒楽。この重みと渋み。たまりません。


「随観写真」(1757年) 後藤光生
江戸時代に使われた「本草学」の講義本です。一体、何をモチーフとしたのでしょうか。まさしく怪物です。


「悲母観音図綴織額」(1895年) 川島甚兵衛
狩野芳崖の「悲母観音」を織物に仕立てた作品です。気付くまでに時間がかかりましたが、確かに絵ではありませんでした。


「東京十二題/駒形河岸」(1919年) 川瀬巴水
巴水デザインとも言える斬新な構図です。巴水を見ると不思議とほっとします。


「火焔土器」(縄文時代)
から恐ろしいほどの造形力。炎が怒っています。


「和歌体十種」(11世紀)
国宝室の作品です。内容は不明ですが、これほど美しい「かな」を見たのは初めてかもしれません。


「四季花鳥図屏風」(15世紀) 伝雪舟
雪舟の花鳥画とは珍しいのではないでしょうか。中央の鶴の力強さが印象に残ります。


「関屋図屏風」(17世紀) 伝俵屋宗達
源氏の空蝉と会うシーンがとられています。余白も効果的です。


「美南見十二候・客と芸者」(18世紀) 鳥居清長
お馴染み八頭身美人の清長です。


「名所江戸百景・月の岬」(1857) 歌川広重
宴の後。左右に画面からはみ出て描かれた遊女の姿に、広重の才覚を見るような気がします。この構図感は絶妙です。


「石人」(6世紀)
今にも襲いかかってきそうです。ギョッとする石像です。

仏画、仏像にも印象深い作品がたくさんありましたが、それらの多くは撮影不可でした。それでも全体の7~8割程度は写真が撮れるようです。

拙い写真で失礼しました。また機会があれば時間をあけてやってみたいと思います。
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