老人雑記

生活の中で気づいた浮世の事

夏椿

2021-06-30 02:50:01 | 先人の俳句
 

⦅沙羅の木は、木肌に光沢があるところから、仏教で釈迦入滅時の伝説とともに聖樹とされる、インド産の(沙羅双樹)に間違えられたことに由来する名といわれる。⦆

その花を見に行った。
夏椿の花。 ひめしゃら。 沙羅の花。

 


この花な何故か物語めく不思議な感情のわく花である。
私には一言で語れぬ、これと言った想い出も無いけれど、いつも特別な花に見える。


   ☆    玉の夜を重ねて沙羅の蕾かな    倉田紘文


  
         

ここのお庭には高い木ならメートル10を超すのもある。

    ☆     葉の色に白は淋しき夏椿    高木晴子  


      

朝、咲けば夕には散る夏椿。
広い庭のおちこちで散っている。

   ☆    うちしきてあしたの沙羅のよごれなし    長谷川素逝

    


この庭のご亭主の言う。
10年を過ぎても木の成長が遅い。
その中の一本の木。

        ☆    天に沙羅地に沙羅落下寂光土   中村芳子 


   

   

上の花と下の花。
二種類あって、手の平を開いたようなのと、こんもりとした花。
どっちの花にも、ぎざぎざがある。


    ☆     沙羅の花捨身の落下花惜しみなし    石田波郷

    ☆     沙羅の花夫を忘るるひと日あり   石田あきこ子  


夏椿を詠んだ句は降る星のごとくに多くある。

先人の名句を載せた。
こんな沙羅の花に接して詠んだ句らしい写真と⁉

ゆっくりと作句をしよう。

子供に判るような句を追々と。




四国八十八夜ヶ所 結願寺へ、車で後5分もあればたどり着く食事処の庭園にある、夏椿である。

        


心ゆくまで夏椿浄土を満喫した。

コメント
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