スイセンはヒガンバナの仲間で、ニホンズイセンやラッパスイセンなど、色や形の異なる品種が多いが、これらの仲間を総称してスイセンと呼んでいる。スイセンの原産地は地中海沿岸で、ニホンズイセンは、平安時代に中国を経由して日本に入ってきたものが野生化したと考えられているそうだ。
年が明けてから庭のスイセンが咲いた。去年は12月下旬に咲いていたので、今年は10日くらい遅いようだ。スイセンといっても、春に咲く品種改良された園芸種ではなく、日本に古来からある「ニホンズイセン(日本寒水仙)」である。ニホンズイセンは香りが強いので、何本か花瓶に挿しておくと暫く芳香が漂う。
葉ボタンは、冬の観葉植物として栽培されるキャベツの仲間で、公園の花壇などでよく見掛けるが、住宅の玄関先などにも正月の飾りとして鉢植えにされる。
葉ボタンの歴史は古く、オランダから結球しないキャベツの祖先が日本に最初に入ってきたのは江戸時代らしい。明治になるまではキャベツという野菜は食用にされなかったそうで、野菜としては殆ど普及しなかった代わりに、日本ではむしろ観賞用に葉ボタンとして改良が進められてきたそうだ。日本で改良された葉ボタンが、今では逆輸出され、いろんな種類が世界中で栽培されている。
正月早々に縁起ばかり担ぐ訳ではないが、ナンテンも、「難を転ずる」との語呂合わせから、縁起木として玄関先に植えたり、鬼門の方角などによく植栽される。花や実が少ない冬には、小鳥の格好の餌でもあるが、赤いナンテンの実が庭に彩りを添えてくれる。これは、熟した実と水滴の重みで枝が折れそうになっていたのを、昨年末の雨上がりの日に撮ったものだ。ちなみに、ナンテンの花言葉は「私の愛は増すばかり」だそうだ。
今朝の名古屋は、たぶんこの冬の最低気温を記録したのではないかと思うが、初めて氷点下まで気温が下がった。屋外の水道の蛇口や門扉の取っ手まで凍りついていた。元日の午後は初雪が舞ったし、今朝も時々雪がチラついていたので、日中は晴れたが気温は低い。
そんな寒さの中で、今朝はヤブコウジが霜を被っていた。ヤブコウジは11月12日にも載せたが、ジュウリョウという別名がある縁起物の草木である。新年早々なので、縁起を担いでヤブコウジの実を今年のスタートとしよう。