教育落書き帳

教育とは何か…子どもの視点を尊重し、親、伴走者、市民の立場から語ります。子どもを語ることは未来への信頼と希望を語ること。

大津市の中学生のいじめ自殺事件に思う

2012年07月11日 | 日本の教育
▼滋賀県大津市の皇子山中学校でのいじめ自殺事件が大きな話題となっている。その実態を見ると、まさに「これが中学生のやることか!」と、その尋常ではないいじめの惨状に唖然とさせられる。私達は身の危険を感じたら「生き抜くためにまず逃げろ!」と呼びかけている。もし、自死した少年にそういう声が届いていたならば…と悔やまれる。が、今回の事件はさらに他殺の線も浮上している。

▼はっきり言って、このいじめ自殺事件は学校を舞台とする中学生の事件であると同時に、中学生の問題に帰すれば済むという性質のものではあるまい。これは子どもの背後にいる大人達の事件なのではないのか。

▼確かに事件を引き起こしたのは彼ら中学生達であり(あまりの酷さに実名で報道されている)直接的な責任は一人の少年を死に至らしめるまでに残虐非道のいじめを続けた彼らにあるのは確かだろう。が、今回の事件の背後には大人達の利害が深く関わっていることに注視しなければならない。

▼誰がこのような子ども達を育成し許容して来たのか。腐った教育行政、警察、PTA、医療機関…!すべてがグルになって子どもの自殺(他殺?)を隠蔽しようとしたように見える。が、倒錯し迷宮を這いずり回る子ども達を救い出そうとする手だてはそのどこにもない。福島の原発事故同様、取り繕い利権に狂奔し臭いものに蓋をしようとする大人の醜態があるばかりだ。大津市長も泣いてる場合か!

▼アノ二マスの人達が政府機関へのサイバー攻撃だけでなく、全世界に向かってこのいじめをめぐる醜態を発信したらしい。ことの是非はともかく、日本という泥舟社会は沈み行くばかりで完全に自浄能力を失ってしまったのかも知れない。しかし逆に、アノニマスの行動のように、もしかすると泥土の中から新たな胎動が始まっているのかも知れない。もしそれが新生日本の胎動であるならば、再稼働反対デモに新しいデモの形態を見るように、教育への新しい行動力に期待したいと思う。

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1 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
校長も終わってる (はや)
2012-07-11 19:35:36
 まずは素晴らしい文章に深く同意いたします。
 その上で校長先生の行動について少し書かせていただきます。
 教育界のベテランとしてその責任を担う校長先生。滋賀の問題では、その人間(校長先生)のやることがこのレベルかと、驚きを隠せません。

 多くの人は小学校中学校を経験され、次のことは知っていると思います。学校で起きていることを熟知しているのは
生徒(児童)> 教員 > 校長
の順です。これは日本人なら誰でも異論はないと思います。職場ですら社長より一般社員のほうが、現場のことは熟知している。こんなことは当然の摂理です。
 子供の学ぶ教材とは異なり学校での出来事、少なくともいじめ等学校で起きる諸問題に関しては、校長は生徒から「聞き」「教わり」「学ぶ」のが使命であって、決して「校内放送を通じて説き伏せる」のが仕事ではありません。彼のやったことは教科書に向かって説教しているようなもの。彼のやっていることが「ひっくり返っている」ことは明らかです。恥ずかしくないのでしょうか?
 校長がこのレベルで、自分のやっていることに矛盾を感じないのですから、そこにいる子供がおかしくなるのも頷けます。
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