教育落書き帳

教育とは何か…子どもの視点を尊重し、親、伴走者、市民の立場から語ります。子どもを語ることは未来への信頼と希望を語ること。

《不登校セミナー》の開催に至るまで--不登校の子どもの家庭に広く伝えるために

2013年09月09日 | 日本の教育

金沢駅前通り:日本海・全国よさこい大会から

▼ここ数年、フリースクールや不登校の子どもを持つ親の会等の民間団体と県の教育委員会・県教育局とは、現在不登校状態にある子ども達のために何が出来るかを話し合い、その成果を年に2回《保護者のための不登校セミナー》を開催するという形で広く参加を呼び掛けてきた。
 その際併せて、不登校のお子さんを持つ親御さんの本音を知ることを第一の目的に、かなり詳細な《アンケート》も取らせていただいている。その生の声をその後の活動に活かしたいという思いからである。〈子どもの思いが分かっているようで分かっていない〉ーーそれが不登校問題の特性でもあるからだ。

▼幸い、その《アンケート》の中にはかなり詳細な回答も見られ、参考になるものも多い。現在、不登校の子ども達が全体としてどんな傾向にあり、何を求めているかもおおよそ知ることができる。県の教育問題(広くは日本の教育問題)を実態に即して考える上でも大いに役立つのではないかと思う。
 そして、日本特有の(もっと広く言えば東アジア特有の)現象とも言える不登校問題が(外国に不登校がないということではないが、現れ方が違う)何に起因しているのか、どこをどうすれば好転するのか、そういう問題にも今以上の見通しを立てられるだろう。

▼それでは具体的に会議の場でどんなことが話し合われているのかと言えば、我々会議のメンバーは全くの縁の下の力持ちの役割をしている。なるべく広く多くの不登校の子ども達やその保護者に知ってもらい、未来に繋がる可能な手掛かりを提示すること、それに徹している。
 《不登校セミナー》を開催するためのこの黒子の役割がどれだけ理解されているか、実はほとんど分からない。ただひたすら任務遂行に向け議論を進めるだけ。官民連携とは言え、参加者個人に資するところは一切なく、全くのボランティアというのがこの会議だ。

▼実はこの会議に参加する前には一つの問題があった。県教委と一緒に不登校のイベントを企画する民間団体が先にあった。ところが、他の団体には十分に情報や資料が届いておらず、意図せずともかなり利権の強い内輪の会議になっていた。その事を県教委に指摘したことがあった。
 NPO法もまだ出来てない頃から、不登校の子どもを抱えたり日本の学校教育に様々な疑念を持つ民間の立場から、月刊教育雑誌『ニコラ』を全国に先駆けて発刊し(日本で初の不登校専門の全国誌と目された)、毎月不登校の保護者のための《ニコラの会》を主催し、春と秋の年2回程度、通信制高校や技能連携校、サポート校等の諸団体を毎年10校ほど集め、東京や埼玉で《教育実践報告会》等を開催し、フリースクールも運営してきたものとしては、とても不可解なことだった。その他にも知らされていない団体もあった。不登校問題を真正面から取り組み解決に導こうとするならば、こういう恣意的な振る舞いはあってはならないあり方であった。

(この件については、稿を改めて書き記してみたいと思う。)
(日本の不登校の歴史を検証する意味で、『ニコラ』の電子復刻版を準備中。)

▼とにかく、今年も県教委・県教育局の主導で9月14日(土)に第一回、親の会・フリースクールの主導で11月4日(月・祝)に第二回という形で無事開催が決まって、正直ほっとしている。学校や教育施設、公民館、新聞やラジオ、官報やSNS等、あらゆる媒体を使って出来うる限り広く知らしめたいと思う。
 昨年は2回合わせて700名以上の方々が参加された。今年はそれを上まわってくれたらとても嬉しい。そして、それぞれ自分に相応しい進路や生き方を見出す手掛かりとして欲しいものである。

※《保護者のための不登校セミナー》埼玉県のHPから

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「いきいきニコラ」のサイト
http://www.os.rim.or.jp/~nicolas/

「フリースクール・ぱいでぃあ」のサイト
http://freeschool-paidia.com/

「ぱいでぃあ通信」(不登校・フリースクール応援マガジン)(ブログ)
http://paidia.blog106.fc2.com/
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