読書など徒然に

歴史、宗教、言語などの随筆を読み、そのなかで発見した事を書き留めておく自分流の読書メモ。

お地蔵さん

2008-07-16 09:03:32 | 宗教

私が現在の地に引っ越してきたのは二歳のときで、今から六十二年前の事、近くの川に落ち、百メートルほど流され仮死状態で偶々その川で足を洗っていた人に救われた。そこにお地蔵さんの像が立っていた。地蔵信仰は平安時代の中頃から始まったと言われるがその時代の末期に成立した今昔物語に二十三話ほどの地蔵さんに救われたと言う説話が有って数年前、その今昔物語の地蔵信仰の説話だけを全部読んで見た。その説話に共通して語られるのは地蔵さんが小僧で非常に美しい姿で出て来ると言う事と命日が二十四日であると言う事だった。今でもその命日には各地で地蔵盆や地蔵祭りが年中行事として行われているが、衆生のそばに有って見守り、救うと言う信仰は数有る如来や菩薩のなかで群を抜いているのではないかと思う。