読書など徒然に

歴史、宗教、言語などの随筆を読み、そのなかで発見した事を書き留めておく自分流の読書メモ。

ロサンゼルス市、日本製の耐震水道管を試験的に敷設

2013-04-16 09:23:16 | 災害
wsj日本版から
By HANNAH KARP


Michal Czerwonka for The Wall Street Journal
米ロサンゼルスで日本製の耐震管の試験敷設を監督するロス市水道電気局の土木監督者クレイグ・デービス氏

米カリフォルニア州ロサンゼルス市は、大地震に備え、ある戦略を思い付いた。日本でのみ製造されている耐震水道管の導入だ。

ロサンゼルス市水道電気局は先日、サンフェルナンドバレーに約2000フィート(約610メートル)の特殊な鉄を用いた水道管を試験敷設する工事を終えた。

水道管は日本のクボタが開発したもので、地盤の変形に耐えうる設計になっている。クボタの水道管は日本で40年の実績を持ち、その耐震性はマグニチュード(M)9.0の地震が津波を引き起こし、東北地方を中心に甚大な被害をもたらした2011年の東日本大震災でも実証済みだ。

それら「ダクタイル鋳鉄管」と呼ばれる水道管は、従来のものとは異なり、地震に耐えるよう圧力がかかっても折れずに曲がったり、収縮する構造になっている。鎖のように動くよう設計されているため、さまざまな部品が動いてもバラバラに壊れることはない。

ロス市水道電気局の土木監督者クレイグ・デービス氏がこの水道管について知ったのは03年で、11年の大震災直後にクボタと交渉し、ロスの試験プロジェクト用に一部輸入することを決めた。同氏によると、サンフランシスコやポートランド、シアトルの水道当局からも問い合わせがあり、同様のプロジェクトへの関心を示しているという。「これ(耐震管)については、われわれはまだ学び始めたばかりだ。この配管システムが耐震型だと特定できたのは本当につい最近のことだ」とデービス氏は話す。同氏は、昨年作業員のトレーニング担当主任を日本に派遣したほか、日本人スタッフ2人にロスの現場で工事を監督してもらっている。

まずは全長7000マイルの水道管のうち約2マイルのみを耐震管に付け替え、断層線に近い最もぜい弱な部分への敷設に限定する計画だ。耐震管は高額で、ロスで使用されている標準の水道管の約2.5倍する。

最初の試験敷設の費用は10万6000ドル(約1035万円)で、今秋開始予定の6500フィートにおよぶ2回目の敷設工事の費用は90万ドル。ロス市当局はコスト軽減に向け、クボタが特許出願中の米国で製造パートナーを見つけられるよう、支援している。

200マイル強離れたシエラネバダ山脈からカリフォルニア南部に水を供給しているロス上水路は、1世紀前に建設されたもので、市当局は数年前から最も古く、ぜい弱な鋳鉄管の付け替えや更新を積極的に進めている。ロス市水道電気局によると、63年以降2290マイルにわたって水道管を新設したほか、06年以降107マイルの水道管を付け替えている。

だが、市の至る所で給水主管の破裂が発生し、工事に追われる事態となっている。土木担当者によると、破裂が頻発するようになった原因には、週の特定時間帯の屋外での水やりを制限する規則が施行され、同時に水やりをする住民が増えたことで、水道管の水圧が増幅したことが関係している可能性があるという。

日本製の耐震管は伸縮・屈曲し、水漏れや破裂を生じさせないため、震動や地滑り、極端な温度変化などの圧力に耐えることができる、と耐震管について研究する米コーネル大学大学院土木環境工学科のトーマス・オローク教授は説明する。また、そのような柔軟性のある継ぎ手は固定されても強さを十分維持することができ、配管に大量の水を通すことが可能だ。ダクタイル鋳鉄管は米国の一部企業も製造しているが、それらは地震を念頭に置いて設計されているわけでも、日本ほど多くの地震を通じて試験や研究が行われているわけでもない、とオローク教授は説明する。

震災から2年―読者の投稿から、その一部

2013-03-16 09:36:18 | 災害
ウォール・ストリート・ジャーナル日本版3
震災から2年―読者の投稿から
Japan Real Timeでは、震災から2年が過ぎた今、読者のみなさんが何を感じているかをフェイスブックやツイッターで募集しています。ハッシュタグは「#wsjj311」です。

美雨仁
@goichirooya
被災地にも行ってない。寄付も殆どしてない。 そんな自分が出来ること考えた。 とてもとても微力ではあるが、東日本大震災を風化しないようにこれから毎年3/11には、震災のことを投稿しようと決めた。 この災害が記憶に残るように、次の世代に伝えるために。新潟より #wsjj311
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musicismylife
@GREENskywater
3.11から2年もたったが、フクシマは解決してないし 汚染瓦礫を遠隔地で焼却して 日本全体が住みにくくなってきた。お上は平気で嘘を付き、マスコミも隠蔽に歪曲。国民一人一人がしっかりしないと! #wsjj311
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ゼバル
@zepar49
震災から2年今夜も震災関連の番組が各局で放送されている いずれも共感や同情を誘い はたまた政府等への不満の数々  ただ個人の思考はそこで止まってしまっているのではないかと不安になる #wsjj311
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Tの2乗オレ竜伝説も(こ・ω・み)T
@Tno2jo
そんなときに東北の人のつぶやきを見た。いつも通りのツイートが見たいと…。だから俺はなるべくアホなツイートをしようと心がけた…  #みんなの思い #wsjj311
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Tの2乗オレ竜伝説も(こ・ω・み)T
@Tno2jo
線路沿いを歩く帰宅難民 いつも閑散としているあの通りを 大勢が列をなして歩いていた テレビに映る津波に飲み込まれる町 燃え上がる町 そして原発… 錯綜するデマ 政府の迷走 ただただ誰かの為になればとつぶやくしかなかった…  #みんなの思い #wsjj311
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Tの2乗オレ竜伝説も(こ・ω・み)T
@Tno2jo
あの日は自動車学校へ行く直前だった…徐々に大きくなる揺れ…さいたまでは震度5強の揺れだった… 自動車学校へ行く途中見た駅から溢れる人…シャッターが閉まる駅…そしてすぐさま来た余震… そして自動車学校のテレビに映し出される想像を絶する映像…  #みんなの思い #wsjj311
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咲恵
@setokiai1016
#wsjj311未だに悲しい。思い出したくないし、思い出すとつらい。でも、家族とか大切な人がいること、大事にしていかなければいけないことを学んだ。
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奈美江
@namiehappy_apr4
#wsjj311 被災地より遠くに住んでいるためなのか、震災への意識が薄れていってしまう現実。苦しい。せめて3.11だけは、被災地に思いを馳せて、復興を祈りたい。これしかできない自分がもどかしいけれど、津波に飲み込まれる直前まで避難アナウンスをしていた女性の分まで生きていきたい。
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被災地で見た「トモダチ作戦」

2013-03-12 09:17:48 | 災害
[2011年3月30日号掲載]Newsweekから


熱気も到着 宮城県気仙沼市の支援物資集積所で飲料水をトラックから降ろす米海兵隊員 Peter Blakely-Redux for Newsweek

*Picture Power「被災地で見た『トモダチ作戦』」はこちら

 宮城県東松島市にある航空自衛隊松島基地を出て、すぐに目に飛び込んできたのは、コンビニエンスストアの駐車場に横たわる真っ黒の大きな牛だった。「今、牛が死んでいたぞ!」と、第3医療大隊のテッド・ブラウン二等兵曹が声を上げる。「誰も回収しないから、あのまましばらく放置されるのだろうか」

 トラックの荷台から見える景色はあまりに非日常的だった。折れた木の上に車が乗り上げ、自動販売機が無造作に転がっている。駐車場を囲む鉄格子は波打って倒れ、藻や泥が絡み付いていた。

 米軍の兵士と支援物資を積んだ5台の輸送トラックが松島基地を出発したのは、東日本大震災から5日が経過した16日午後2時のこと。米軍の車列が通り掛かると、被災した家の掃除をしたり、家の前でたたずむ人たちが顔を上げ、車列を目で追った。トラックはそのまま東北自動車道を北上し、宮城県の気仙沼市に向かった。

          *

 3月16日、アメリカ軍第3海兵遠征軍のHAST(人道支援調査チーム)の第1陣が、「オペレーション・トモダチ」の一環として東北地方に到着した。

 HASTは日本政府の要請により、大震災発生直後に組織された。沖縄のいくつかの基地に駐屯する11人のメンバーで構成され、医療や補給の専門家、技術兵らが被災地で必要とされる支援についての調査や物資の手配を行う。

 雪が吹き荒れる松島基地に到着したHASTのメンバーは、日本の企業から提供された500ミリリットルのペットボトルの水2万160本を陸上自衛隊の運搬トラックに積み込んだ。そこに自衛隊員やアメリカ陸軍の兵士も加わる。

 松島基地も津波の被害に遭い4メートルほど水に漬かった。1階の窓ガラスは割れ、外には水に漬かったデスクや椅子などが並べられている。戦闘機も泥まみれになり、被害総額は最大で2300億円に上るという。

 気仙沼に向かう米軍のチームには、その日の朝に出発した東京・横田基地でのすがすがしい雰囲気が残り、皆リラックスしていた。トラックから松島の被害が見えなくなると、兵士の1人がiPadを取り出し、幌で囲われた荷台の両脇に並んで座る兵士たちに見えるように置いた。

 画面に映し出されたのは映画『特攻野郎Aチーム』だ。ある兵士が「(援助という意味のAIDから取って)俺たちもAチームだ!」と言うと、車内には笑いが起きた。

 辺りが少し暗くなりつつある頃に気仙沼へ入ると、そこには松島以上にひどい惨状が広がっていた。自動車販売店のショーウインドーには、軽自動車と乗用車が突っ込むような形で止まっている。津波で破壊された家屋などから流された木材や布団のような生活用品が大量に散乱し、泥だらけの道路の脇には、不自然な場所に車が何台も放り出されていた。