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【ヨセミテ国立公園(米カリフォルニア州)】米国の国立公園での死者数は2001年に123人だったが、2010年には156人となった。捜索と救出にかかる費用も、同期間で55%増加し、560万ドルとなった。こうした状況を受けて、国立公園は来園者の事故防止に乗り出している。
米国西部にある複数の国立公園は、「防止、捜索、救出」と呼ばれるプログラムを採用。レンジャーや他のスタッフらが、危険について来園者により熱心に注意するようになった。ヨセミテ国立公園のレンジャーたちは、2.4キロのミスト・トレイルで、特に集中的に事故防止に努めている。急勾配で滑りやすいルートで、頂上の滝まで何千人もが利用する。レンジャーで同公園の広報担当者でもあるカリ・コブ氏は、「滝の上を歩いて渡ろうとする人たちや、ガードレールを乗り越えようとする人たちがいる。そういう人たちには危険を説明する」と話す。
ユタ州のザイオン国立公園では、事故防止プログラムを開始してから、足の骨折が減ったという。プログラムでは特に、来園者に対して崖から川に飛び込まないよう警告している。
コロラド州のロッキー・マウンテン国立公園では、事故の増加を背景に防止プログラムを書き直した。2010年には、同公園では捜索・救出活動が249件で7人の死者が出た。2009年はそれぞれ、219件、5人だった。
事故防止プログラムは低コストの手法のように見えるが費用は増えるため、入園料の引き上げを検討している公園もある。アラスカ州のデナリ国立公園では、マッキンレー山へ登頂する登山者に対して、現在200ドルの料金を引き上げる計画だ。
記者: Jim Carlton
【ヨセミテ国立公園(米カリフォルニア州)】米国の国立公園での死者数は2001年に123人だったが、2010年には156人となった。捜索と救出にかかる費用も、同期間で55%増加し、560万ドルとなった。こうした状況を受けて、国立公園は来園者の事故防止に乗り出している。
米国西部にある複数の国立公園は、「防止、捜索、救出」と呼ばれるプログラムを採用。レンジャーや他のスタッフらが、危険について来園者により熱心に注意するようになった。ヨセミテ国立公園のレンジャーたちは、2.4キロのミスト・トレイルで、特に集中的に事故防止に努めている。急勾配で滑りやすいルートで、頂上の滝まで何千人もが利用する。レンジャーで同公園の広報担当者でもあるカリ・コブ氏は、「滝の上を歩いて渡ろうとする人たちや、ガードレールを乗り越えようとする人たちがいる。そういう人たちには危険を説明する」と話す。
ユタ州のザイオン国立公園では、事故防止プログラムを開始してから、足の骨折が減ったという。プログラムでは特に、来園者に対して崖から川に飛び込まないよう警告している。
コロラド州のロッキー・マウンテン国立公園では、事故の増加を背景に防止プログラムを書き直した。2010年には、同公園では捜索・救出活動が249件で7人の死者が出た。2009年はそれぞれ、219件、5人だった。
事故防止プログラムは低コストの手法のように見えるが費用は増えるため、入園料の引き上げを検討している公園もある。アラスカ州のデナリ国立公園では、マッキンレー山へ登頂する登山者に対して、現在200ドルの料金を引き上げる計画だ。
記者: Jim Carlton