読書など徒然に

歴史、宗教、言語などの随筆を読み、そのなかで発見した事を書き留めておく自分流の読書メモ。

灰は資源

2011-10-30 08:57:25 | 歴史
 テレビの 時代劇で、遺産相続の争いの場面などがる。
欲深い人物が「かまどの下の灰まで私の物だ!」とわめく。

 
 物を燃やすと灰が残る。

 現在では、その灰はごみとして捨てられるが、この時代
、いろいろなことに灰が使われていた。

 灰には利用価値があったのである。
 江戸時代の前期、灰屋紹由(はいや・しょうゆう)という豪商がいた。
 灰を取引きする灰屋だ。
灰はアルカリ性で、その性質を利用して、昔から土壌の酸性中和、
 繊維の脱色、皮革の脱脂、清酒の酸味の中和、焼き物の釉薬(うわぐすり)
 として用いられていた。
 以前は木、藁(わら)を燃料に使っており、燃やせば灰が出た。

 江戸には武士、町人あわせて100万が住んでおり、

 毎日、多くの燃料が使われ、多くの灰が出た。

  江戸時代の人には、灰は貴重な資源であった。

 江戸、大坂、京都などの大都市には『灰買い』がいて、金を払って灰を買
 い集め、天秤棒の両端にもっこと言う容器をつけて、街を売り歩いた。

 灰買いが集めた灰は仲介人、灰問屋が引き取り、そこから、灰を必要とする
酒造業、染色業、製紙業などに販売した。
農家も顧客だった。肥料として使った。
川柳が有る。

    灰問屋みな白髪の若い者

    風の日は白髪となる灰問屋

落柿舎のこと

2011-10-29 09:04:04 | 歴史
二尊院の南東に江戸時代前期の俳人・向井去来(1651-1704))の閑居跡
「落柿舎」が有る。
俳論の「去来抄」などが出来たと伝えられる。

 住居は聖護院村にあり、去来は1688年(元禄元)ごろ嵯峨の古屋を買い、
「落柿舎」と名付けたと言う。

落柿舎は去来の隠居所で、俳諧好きの人達の集まる俳諧の道場でも
あった様らしい。

玄関には、庵主の在宅を告げる蓑と笠がかけられていた。
  そして 投句箱も。
    
 庭の片隅に、去来の句碑が有る。
   
 ─ 柿主や 梢(こずえ)はちかき あらし山 ─

  落柿舎の由来については、去来の「落柿舎ノ記」の中に有る。

「家の周りに40本ほどの柿の木が植えてあり、たくさんの実をつけて
いた。
 ある年の秋に、商人が立木のまま柿の実を買いたいといってきた。
しかし、夜半の嵐で、一夜明けたら柿の実がほとんど落花してしま
ったので、商人は驚き、売買は中止になった 」と言う事だ。 
    
芭蕉(1644-94)は、1691年(元禄4)の4月去来の落柿舎に滞在して、
「嵯峨日記」を記したと伝えられている。

 去来は長崎の生まれで、父親について8才の時に上洛した。
 
落柿舎に住み始めたころ、宝井其角の紹介で芭蕉に師事したと言われている。

やがて関西における蕉門の中心となった。「猿蓑」を編纂した。

      
 落柿舎の北にある嵯峨野小倉山弘源寺墓苑には、三角形の小さい自然石が有り、
それに“去来の墓”と刻まれている。
  
 その右に虚子の句碑が有る。
    
 「 凡そ天下に 去来ほどの 小さき墓に 詣でけり 」 

 ここは去来の遺髪を埋めた別野とも言われ、哲学の道近く
の真如堂にも墓が有る。

去来の死後、落柿舎は、荒れたが1770年(明和)に再興された。

糖尿病リスクを低減させる5つの習慣

2011-10-28 09:07:23 | 暮らしの中で
wsjから
5つの健康的な生活習慣を厳守することによって、中高年層の2型糖尿病の発病リスクが最大80%低減することが、新たな分析で明らかになった。

 健康的な食生活と運動、標準体重の維持、非喫煙に加え適度の飲酒により、糖尿病をはじめとする疾患の発病リスクを低減できることがこれまで、多くの研究によって示されている。米国立衛生研究所(NIH)による新たな分析では、こうした健康的な生活習慣について、それぞれ単独もしくは組み合わせにより、いかに疾患発生率の低減につながるかについて調査した。この調査は、6日付の米国内科学会紀要で発表された。

 今回の分析はこれら5つの要因の1つを続けるだけでも2型糖尿病の発病リスクを低減できることが示されている。2型糖尿病が糖尿病の中で最も一般的で、昨年は2600万人が2型糖尿病と診断された。米疾病対策センターによると、2型糖尿病は米国の死因の7番目となっている。

 NIHと全米退職者協会(AARP)が1995年に開始した食生活と健康に関する研究の対象となった20万人超(年齢50~71歳)も、今回の分析対象の一部となった。研究の開始時点では参加者らには心臓病やがん、糖尿病の兆候は見られなかった。

 研究の参加者らは、どのような食品を取っているか、また、飲酒するか、喫煙をしたことがあるかなどに関する詳細にわたる質問票に回答した。参加者は、運動の頻度についても質問され、さらに身長体重を示すことによって、BMI(肥満度指数)が計算された。参加者は約11年間にわたって調査され、その間、男性の約10%と女性の約8%が糖尿病にかかった。

 米国立心肺血液研究所(NHLBI)の疫学者、ジャレッド・リース氏率いる研究者グループは、研究の参加者を生活習慣の「ベスト(最善)」から「ワースト(最悪)」に分類した。「ベスト」に分類された参加者は5つの健康的な生活習慣全部を実践しており、1つも実践していない人々は「ワースト」に分類された。

健康的な生活習慣:健康的な食生活、非喫煙、適度の飲酒、BMI、運動が2型糖尿病の発病リスクを低減(出所:米国内科学会紀要)
 食生活に関しては、果物と野菜の消費量ならびに、口にする脂肪の量と種類などによって1~5の得点を与えられた。得点の上位40%に入った人々は健康的な食生活をしているとみなされた。また、1週間に3回以上、それぞれ少なくとも20分の運動を行い、10年間以上喫煙をしていないことも健康的な生活習慣の要因とみなされた。さらに、女性では1日に1杯以下、男性は2杯以下の飲酒と体重面も、健康的な生活習慣の他の要因とされた。また、標準とみなされる肥満度指数18.5~24.9の参加者は、体重面ではリスクが最も低いと分類された。

 リース博士によると、同研究の参加者は、5つの健康的な生活習慣要因のうち平均で2つを実践していた。

 総合すると、糖尿病のリスク要因としては、BMIが最も関連性が高いことが明らかになった。BMI単独でみた場合、標準体重の男性は肥満の男性と比較して糖尿病にかかる率が70%低く、標準体重の女性の場合は糖尿病の発病率が78%低いことが分かった。

 各要因がいかにリスク低減につながるかを示す別の計算では、食生活と運動の両方で健康的という範囲に分類される男女の糖尿病発病率は30%未満の低下にとどまった。食生活と運動に加え、喫煙者でないという要因が加わると、糖尿病の発病率は約3分の1低下した。

 食生活と運動ならびに喫煙しないことに加え、適度な飲酒は、男性の場合は39%、女性の場合は57%、糖尿病にかかる確率が低下することが明らかになり、飲酒という要因は男性よりも女性にとって影響が大きいことが示唆された。また、こうした健康的な生活習慣の要因にBMIを加えると、糖尿病の発病率が男性では72%、女性では84%低下した。

 糖尿病の発病に関しては体重が最も重要な要因の1つだが、リース博士は、肥満の人でも週に3回運動するといった他の健康的な生活習慣を1つ加えるだけで、糖尿病の発病率は低下するとの見方を示した。

記者: Jennifer Corbett Dooren


家族葬とは言うが

2011-10-27 09:43:06 | 暮らしの中で
最近、家族葬などと言う葬儀が行われる。家族だけで行われる葬儀と言う事だが
実際にはそうは行かない。昨夜の通夜も多くの弔問客が有った。
受付なども長い列が出来ていた。会場からはみ出した多くの椅子も並んでいた。
最近の傾向として葬儀より通夜の方が多くの人が集まる。
本当の家族葬などはもう少し先にならないと一般化しないだろうと思う。

記事のタイトルを入力してください(必須)

2011-10-26 09:01:29 | Weblog
衆院議員の公務用パソコンや衆院内のサーバーが今年7月以降、サイバー攻撃を受けてコンピューターウイルスに感染し、議員ら衆院のネットワーク利用者のIDとパスワードが盗まれた疑いがあることが朝日新聞の調べでわかった。少なくとも約1カ月間、盗んだ側が議員らのメールや文書を「盗み見」できる状態だったという。衆院事務局やサーバーを保守するNTT東日本が調査している。  国会関係のサーバーがサイバー攻撃を受け、IDとパスワードが盗まれたことが明らかになったのは初めて。ウイルスは外部からメールで送り込まれ、外交や防衛など国政の機密情報が狙われた可能性がある。  衆院のネットサーバーには、衆院議員約480人と各公設秘書1人の計約960人分と、衆院事務局の職員約1700人を合わせた計約2660人分のパスワードなどが入っている。議員らはこれらのパスワードなどを入力し、メールなどを利用している。  関係者によると、衆院議員の一人が7月末、届いたメールの添付文書をパソコンで開いたことがきっかけで感染した。問題のウイルスは「トロイの木馬」と呼ばれる種類で、中国国内のサーバーからパスワードなどを盗み出すプログラムを呼び込む役割を果たしたという 不正に侵入した側はこのウイルスに対し、衆院側のセキュリティー対策をくぐり抜ける工作を幾重にも施していたことが朝日新聞の調べでわかった。ウイルスは高度に暗号化され、文書の中に紛れ込ませるなどして発覚を防いでいたという。

猿飛佐助は実在の人物

2011-10-23 10:08:29 | 歴史
甲賀五十三家といわれる近江国甲賀郡の郷士に三雲氏と言うのが有った。
代々甲賀郡吉永山に城をかまえ、戦国中期、三雲新左衛門賢持と言う人物
が出た。彼は近江の守護佐々木家に仕え間忍(忍術)をつかさどった。
長享元年、足利義尚が京で大軍を集め、近江の佐々木氏を討ったとき
佐々木方の三雲新左衛門は、他の五十二家の甲賀武士とともに義尚の本陣の
ある近江国粟田郡鉤ノ里に夜霧に乗じて夜襲し、敵軍を潰走させた。
この時以来、甲賀忍びの衆の名が高くなったと言う。
賢持の子賢方の代に主家の佐々木氏が信長に滅ぼされ、賢方は山林に隠れた。
三人の子が有ったが、兄二人は忍者として上杉、筒井氏に仕えさせた。
末っ子の佐助だけは手元に置いて修行させた。
「茗渓事跡」と言う古書に「佐助十才のとき、新太夫(賢方)吉永山の崖に
登らしむ。岩頭に立たせ、足を持って子の腰を蹴る。お墜つること十丈、佐助
九たび回転して谷の瀬のうえに立つ。しかも濡れず」とあるそうだ。
猿飛の名はこの身軽さから出たものだろう。
佐助は正しくは三雲佐助賢春と言う。父の死後、甲賀の山を下り、大阪の
豊臣に仕えた。
司馬遼太郎著「風神の門」より

江戸初期にも有った「念仏停止」

2011-10-22 08:52:33 | 歴史
鎌倉期、朝廷による「念仏停止」令で法然と親鸞は四国と越後に流された。
時代が下って、蓮如は戦国期、講と言う独創的な組織を考案し寺院や僧よりも
各農村の在家を中心とした信仰組織を全国に成立せしめた。
この点で蓮如は信長より先に日本を統一したと言える。講は横の繋がりである。
縦の繋がりで国の統一を目指した戦国武将に取って、この信仰組織は脅威であった。
この組織によって加賀では富樫と言う大名が倒され紀州でも一国の統一は出来ず、
家康の若い頃、家臣団の半分が脱走して一向一揆の武装集団に加わった。
戦国末期の島津氏も領内に忍び込むこの真宗の宗旨を恐れた。この宗旨は、
「主君とは未来永劫の契りである阿弥陀如来を言うのであり、現在の主君は、
単に一世の契りに過ぎないと
考えるのである。この講の活動力が島津体制を崩壊させるかも知れないと恐れ、
「一向念仏は罷りならぬ」と言い出した。
江戸初期、幕府の切支丹停止の行われていた時である。

放射能に汚染した牛肉?

2011-10-21 08:57:11 | 新聞
あるメルマガから記事を紹介。
最近の我が国における放射能騒ぎを見ると。

 福島県の農家から出荷された肉牛から、「暫定基準値」(1キロ当たり500ベクレル)の6倍の放射性セシウムが検出されたとして、世間を騒がせた。

 1キロあたり500ベクレルの放射性セシウムが検出された肉を200グラム食べると、被曝線量は1.6μSvとなるという。広島・長崎の被曝者で、健康に好影響のあったという2万μSvの1万分の1以下のレベルである。

 逆に言うと、こういう肉を200グラムの1万倍、すなわち2トンほど食べると、広島・長崎の微量被曝者と同程度の被曝量となる。
 2トンといえば、毎日200グラム食べても1万日、すなわち、27年かかるわけで、そんなに食べても放射能としては、健康には問題のない、あるいは好影響のありうる水準なのだ。逆に、こんなに牛肉ばかり食べていたら、肥満、動脈硬化、高血圧で早死にしてしまうだろう。

 となると、そもそも、この「暫定基準値」の根拠は何なのか、ということになる。結局、これも半世紀以上前のマラー博士の研究に基づいて、「放射能は少なければ少ないほど良い」という仮説から、根拠もないままに、無理矢理低い水準を設定したものなのではないか。わざわざ「暫定」とつけている所に、そんな逃げ道が感じられる。

 こんな「暫定基準値」を何倍か越したからと言って、風評被害にあう農家の方こそ良い迷惑である。無知に基づく放射能ヒステリーが、被災地をさらに苦しめている、という他はない。

続「寝る前に読んでください」と言うタイトルの本から

2011-10-20 09:11:17 | 読書
1913年、アメリカ、テネシー州に住む或る薬剤師の青年には、
片思いの恋に悩む妹がいた。

彼は妹を勇気付けるため、ワセリンに石灰粉を混ぜ、目を大きく
見せる化粧品を開発した。目の小さな妹が、自信を持って男性
の前に出られるようになった。

兄の作った化粧品をつけ、見事妹は意中の男性を射止めた。妹の
名はメイベル。彼女の名前と、ワセリンを組み合わせたのが、
メイベリン(アメリカの化粧品会社)の社名の由来だそうだ。
ワセリンに石灰粉を混ぜるとどのようになるんだろう。

微量放射能の「ワクチン」効果

2011-10-19 10:27:29 | 新聞
大規模な調査が核施設労働者を対象に行われた。8つの研究で、合計800万人年(一人10年としたら、80万人分)と、一般平均サンプル約700万人年のデータに基づいている。

 これによると、5万~10万μSv/年を浴びた各施設労働者たちのガン死亡率は、研究によってバラツキはあるものの、一般平均サンプルの10~50%の水準となっている。

 そして8つの研究のいずれにおいても、10万μSv/年程度までは、被曝量が増えるに従ってガン死亡率が減少している。

 これらの大規模な観測データは、いずれも、微量の放射線が損傷したDNAを修復する能力を高め、ガンを予防する、という医学的仮説と合致している。

 もちろん大量の放射能はDNAを損傷して危険だが、数万μSv/年という程度であれば、その微量の放射能が人体の免疫力を増進する「ワクチン」役を果たす、という事が確かめられつつあると言う。