読書など徒然に

歴史、宗教、言語などの随筆を読み、そのなかで発見した事を書き留めておく自分流の読書メモ。

ハイ、ドウドウ

2009-02-28 14:37:34 | 読書

「ことばの往来(ゆきき)」白帝社、芝田 穣著を読んでいたら以下の事が書いて有った。ドウ(漢字で書くと口偏に得)は中国で馬車や荷車を引く馬やロバに出発を命じる時の掛け声で馬言葉なのだそうだ。
私はこの部分を読んでいて思い当たる事が有った。日本でも昔まだ馬を農耕や荷車引きに使っていた頃、馬をなだめたり、静めたりするときに「ドウ、ドウ」と声を掛けるのを聞いた事がある。そして更に以下の童謡にも出て来る。
サトウハチロー作詞・仁木他喜雄作曲

ぬれた仔馬の たてがみを
なでりゃ両手に 朝のつゆ
呼べば答えて めんこいぞ オーラ
かけていこうかよ 丘の道
ハイド ハイドウ 丘の道

この「ドウ」は中国語だったのだ。

裁判員に記者会見を

2009-02-27 11:05:45 | 新聞

新聞が裁判員として裁判に参加した人達に記者会見を呼びかけている。人を裁く事に参加してプレッシャーを感じなかったかなどを聞きたいらしい。が私はこの新聞記事に違和感を感じた。新聞はそれ以前にやるべき事が有るのではないかと思った。裁判員制度に賛成するにせよ、反対するにせよ新聞はその態度をはっきりさせ、世論を形成する事が先決であると思う。裁判員に記者会見を呼びかけ、それを強要する事の方が裁判員になり、なろうとする人達に更なるプレッシャーをかける事になり、裁判員を危険な立場に追いやる事になるだろうと思う。新聞の知る権利を国民の知る権利として乱用されるべきではない。裁判員の裁判参加後の意見なら個々の取材により、裁判員にその考えを、言葉を選び、考えを纏めて貰った後に取材し発表すればよいのである。

更正出来ない少年犯

2009-02-26 10:30:47 | 読書

二十歳以下の少年の犯罪は少年法により家庭裁判所に送致され、非公開で審議される。
日本では、何故、犯罪者に刑罰を加えるのかについては応報刑論、特別予防論、教育刑論など有るが少年に限らず成人の犯罪にも教育刑論が採られ、更正させる事が刑罰の目的とされている。家庭裁判所での少年審判は、「和やか」に非公開で行われる。少年の
人権に配慮してだが、一番重い処断は少年院送致であるが、ほとんどが保護処分となって、一般社会へ戻ってくる。犯罪を犯した少年のうち、少年院へ送られるのは約0.2%だそうである。その少年院では、更正のために色々なプログラムが設けられている。がこの更正プログラムの中に贖罪の教育が欠如しており更正効果が充分ではないと少年院の職員さえ感じているのだそうだ。加害少年は、被害者の名前、顔も知らされず、被害者や被害者家族が今どんな状態に有るのかも知らされていないのだそうだ。名前も、通り魔のような事件の場合、顔も覚えていないことは当然あるがこれでは贖罪のしようがないではないか。

判事の社会常識

2009-02-25 09:37:30 | 新聞

ある事件の裁判で「自分の歪んだ欲望のために、何の落ち度もない無関係な女性を殺害、遺体を細切れにしてトイレに流した犯行に、東京地裁の判事は「残虐極まりないとはいえない」として、求刑の死刑を退け、無期懲役の判決が下されたと言う。遺体を細切れにしてトイレに流した行為が何故、残酷極まりないとは言えないのか。社会通念や常識を受け持つ遺伝子がこの判事には欠如したままこの世に生を受けたのではないかと思える程呆れた判決だった。大学の法学部でこんな判決を書いたら絶対に単位は取れないだろう。やはり、裁判員制度はこのような常軌を逸した判決を出させないためにも必要ではないかと思う。

 

利休の事

2009-02-24 09:15:17 | 歴史

信長の後、秀吉も茶の湯の趣味を引き継いだ。その頃、堺には今井宗及、津田宗及、千宗易(利休)など茶の湯に秀でた者がいたが秀吉は宗易を茶頭として重用した。しかし宗易は堺の聖人であり、茶の湯の発した禅の僧でもなかった。秀吉は宮廷で茶会を開き天皇や親王に茶を点ずるとき宗易をそのままでは使えなかった。そこで秀吉は僧の形で宮廷に出入りする医師などの例に倣い宗易を利休と言う名の禅僧にして宮廷で茶をたてさせたのである。

十一面観音のこと

2009-02-22 09:19:05 | 宗教

十一面観音は左手に水瓶を持つ水を司る仏である。飛鳥時代の泰澄大師によれば十一面観音の頭上の十面は釈迦、阿弥陀、文殊、不動などの主だった仏を表していると言い、すべての仏を総合する仏だと言う事だ。水を司る仏で有る事は稲作農業にとっては誠に有りがたい仏であると言える。円空は寛文三年(1663)32歳の時から仏像を作り始めたが、後に円空仏と呼ばれる仏像を彫り始めたのは43歳の頃からで鬼の顔をしたようなもの、狐の顔をしたようなもの、カラス天狗のようなものが有る。木端仏と言われる仏像を多く残したが最後に真言仏教と華厳仏教を総合した彼独自の十一面観音の信仰に到ったと言う。

二種廻向

2009-02-21 09:20:12 | 宗教

親鸞は自著「教行信証」の「証の巻」で二種廻向の説を説いた。一種の廻向は念仏を唱えれば誰でも極楽浄土に往生すると言う往相廻向で他の一つが極楽浄土に言った人がまた衆生救済のために再度この世に帰ると言う還相廻向である。しかし科学的環境の中で生きる現代人には浄土へ行き来する永遠の輪廻転生の考えは幻想にしか感じられない。しかし遺伝子を考えるとこの遺伝子はこの二種廻向を行っているように見える。遺伝子が生まれ、死にして永遠の廻向をしている事を現代生物学が発見した科学的真理ではないかと思えるのである。我々の現在の生命の中には何十億年もの歴史が書き込まれいるのである。

新しい道徳体系を

2009-02-20 09:19:39 | 宗教

度重なる食品製造者の不当表示、政治家のだらしなさ、官僚の狡猾さ、市民の道徳感の無さ、これらは結局のところ教育の場において昔から人が作られてこなかった事に原因していると思う。梅原猛氏はここでもやはり仏教の道徳を中心にして新しい道徳体系の樹立が必要であると説く。儒教の人間への信頼、神道の自然崇拝、キリスト教の希望などを総合した道徳体系が必要であると主張されるのである。氏はこれの実現に政治家を期待していないが。

保証期間ぎりぎりで

2009-02-19 10:17:43 | Weblog

ボイスレコーダー機能のついたボールペンを一年ほど前に買ったがボイスレコーダーとしては使っておらずデジタルオーディオレコーダーとしてクラシックや演歌の音楽ファイルを入れて使っていたが、最近、お寺の檀家の会議が有り、レコーダーとして初めて使った。がその直後、そのレコーダーペンの電源が入ったままで切れなくなった。販売元へメールを入れると、私はそのペンの購入時期を正確には記憶しておらず保証期間内の修理になるのかどうかは解らなかったが販売元の方で保証期間内である事を調べてくれて、電話で連絡が入り着払いでペンを送って欲しいとの電話連絡が有り、宅配便で送った。送り先で色々調べて見てくれたが異常はないとの事だった。私は不思議でならなかった。幾度も幾度もマニュアル通りに操作したが異常は直らなかったのである。いずれにしても有り難かったのは販売元の丁寧な応対であった。日本直販である。

プリンターから古いファイルが

2009-02-18 11:13:39 | Weblog

朝、近所のガソリンスタンドの人から電話でプリンターが勝手に古いファイルの文書を印刷し始める。どうしたら良いかと質問された。その人は私の家にノートパソコンを持ってきて質問したいとの事だった。その質問に答えられる自信などなかったが何とかその問題は解決がついた。以前にプリンターに印刷を指示していたファイルがプリンターの異常か何かでドキュメントが印刷待ちの状態で保存されたままだったのである。そのドキュメントをキャンセルしてやれば新しいファイルの文書がプリントアウトできるのだ。私も幾度かそんな経験が有った事を思い出した。