俳句も短歌出来ず、本を読むだけなので「定家様」と言う書体が有る事などまるで知らなかった。「百枚の定家」と言う長編の小説を最近面白く読んでいるとその「定家様」と言う語が出て来る。定家は「源氏物語」など多くの古典を書写していて、それらが多く残され、その御蔭で現代人もそうした古典が読めると言う事のようだ。定家の年齢の推移に従い、少しづつ書体が変化して来るが百人一首を選び書いた頃の書体は独特で、その書体をも含めて多くの定家の後継の人達や茶の湯、連歌の分野の者が真似ている。小堀遠州などもその書体を良くし、定家を超え発展させたとも言われるが時代が下って江戸期の古文書の書体とも私には区別がつかないし読めもしない。