哲ノート

gentle heart!! ヤサシイココロ・オトナノココロ

世界報道写真展2017

2017-06-23 00:20:42 | ちょっとそこまで。
今年も恵比寿TOPミュージアム(写美ではない)でおこなわれている「世界報道写真展」に行ってきました。

多くの大判写真のなかで、ある1枚の写真の前で立ち止まざるを得ませんでした。

自宅の家の前で「なにか…」を訴える少女のまなざし

今年の報道部門の題材はやはりシリア・イラク内戦、そしてIS問題が多く展示されています。

  

毎年思う事ですが、そんな過酷な状況の下で生活する庶民の営みがクローズアップされ、写真を通して何かを訴えかけるのです。

自宅の家の前でカメラに向かって「なにか…」を訴える少女、まさしく写真を見る者に直接問いかけているようなその光景は

現場のひっ迫した状況はわかりませんが、自分のココロのなかに焼き付いて、「なんとかしたい…」なんてやり場のない感情が沸きあがるものです。

どうすることもできないのですが、何とかしたいという衝動はこの1枚の写真からもひしひしと伝わってくるのです。写真の前から動けないくらい。

いま、この時間にも世界のどこかでは命をかけて、ぎりぎりの生活をしている人がいるのです。

運命・宿命では片づけられない、「現実」というものを背負いながら、必死に「生」を得ようと営みが続けられているのです。

ミュージアムを出て恵比寿の駅に向かう道すがら…ふと「平和ボケだよな…」いまの日本のさまざまな出来事って…なにもかもがばかばかしく思えてきて。

国によって地域によって宗教によって人によって感じ方受け止め方は違うし、いまの生活を振り返ることもないのでしょうが、

毎年この報道展を見るたびに「なにか…」を見せつけられて、自分の感情が震えだすのを憶えるのです。

最後に印象に残ったもう1枚。

真っ青な大海原に漂う一体の避難民と思われる遺体…これが現実なのです。
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