哲ノート

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奇術 -池袋演芸場 九月中席-

2015-09-18 23:57:18 | 落語・浪曲・講談・演劇・芸能
九月の寄席は池袋演芸場から

“池袋”はもともと演者と客席が近い寄席で、しかも今日は客席も「少数精鋭」です。

演者も「池袋は目が肥えたお客さんが多いですから…」の言葉通り、お互いに緊張感漂う中演じられました。

今回も最前列に陣取ったものですから、にゃん子姉さんの“ニューハーフ疑惑”にうなずいて、「うなずいてんじゃないわよ」としかられたり、

小円歌師匠には、あいかわらず“じぃ~”と見つめられたりと…。

演じている時に、途中退席するようなものなら、話の中でツッコまれたりするくらい、至近距離の親近感にとんだ池袋ならではの場内です。

今夜は前座さんの「子ほめ」から始まり、「堀の内」「金明竹」「提灯屋」「半分垢(初聴)」圓丈師匠の「夢一夜」「蜘蛛駕籠」「権助魚」と続き

トリの市馬師匠の「笠碁」まで、最前列でたっぷりと緊張感を持って楽しみました。



色物の奇術では、「今日はちゃんとやります…。」のアサダ二世師匠が登場

ひも切りのマジックとトランプのマジックをのらりくらりと披露(この雰囲気、大好き!!)

合間にはこんなぼやきが…

長年培われてきたマジックのネタ、そのネタばらしがインターネットで当たり前のように出ているんだそうで、誰でもが知りえることになっている。

また最近の若手マジシャンは師匠にもつかず、修行もせず、苦労もせず簡単に一芸で人前に出てくるんだそうな。

奇術師・マジシャンとして芸に対する姿勢や関わり、芸人同士の関わり合いを持たないままデビューしているというのだ。

大衆演芸としての奇術・マジックを大成させる上では、ただ人を驚かすマジックができるだけではだめだ…と言いたかったんですかね。

たしかに今インターネットがここまで横行している世の中で従来のマジック・奇術・手品というものはやりにくくなっているのでしょう。

昔からのこのような大衆演芸の形も少しずつ様変わりしてゆくのは仕方ないことだと思います。

今夜の池袋で、ちょっと考えさせられる場面がありました。



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