哲ノート

gentle heart!! ヤサシイココロ・オトナノココロ

井上ひさし展 -神奈川近代文学館-

2013-04-27 22:06:29 | ちょっとそこまで。
中華街から元町を横切り、外人墓地を横目に見ながら港の見える丘公園に…。

公園から霧笛橋を渡ると「神奈川近代文学館」があります。(「万年筆…」以来二度目の訪問)

けっこう良質な企画展がおこなわれておりチェックにことかかせません。

 

 

今回は「井上ひさし」展

初めて接したのが中学生の頃かな…「ブンとフン」

ちょうど星新一のショートショートにはまっていたころで、この本を紹介されて読み始めたところ、夢中になって一気に読み切ったほどおもしろかったことを憶えています。

フン先生の原稿から飛び出した怪盗ブンが巻き起こす思いもよらぬ大騒動が軽妙につづられています。(オトナになるとまた違った見方になるかもしれませんが…)

館内に入ると、この展示会のレクチャーがおこなわれていました。(もっと早く来ればよかった)

展示物は順番に生誕から生い立ち、年代に沿った作品群の紹介が直筆原稿などをからめて展示されています。(「ブンとフン」もありますよ)

「吉里吉里人」「ひょっこりひょうたん島」「きらめく星座」「ムーミンの唄(作詞)」「父と暮らせば」…代表作がぞくぞくと。

なかでも興味深かったのが「文章教室」の原稿展示

一般の方を対象にしたカルチャー教室で、持ち寄られた原稿をていねいに赤ペンで添削され、書評・感想を直筆で添えられているもの。

「ここをこのようにすれば…」と書いてあったり、「傑作です。」なんて感想を添えていたり、ひとりひとりの一般の人の文章に対して“あたたかいコトバ”を添えているのです。
(うらやましいなぁ)

作家、文筆家、作詞家、脚本家、構成作家、劇団代表…時には公人としての発言もなされ、幅の広い役割をはたした井上ひさしさん。

そんな「井上ひさし」さんの世界が盛りだくさんの中身の濃い良質な展示会でした。

コメント
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