狸便乱亭ノート

抽刀断水水更流 挙杯消愁愁更愁
          (李白)

迷走般若心経説話

2007-09-12 12:40:46 | 反戦基地

ボクは今年から、町の郷土文学研究会(照れくさい名称だが、正式呼称である)の文芸誌発行の編集長を仰せつかった。 準備のため前号を見ると、「天台宗ニューヨーク別院本堂 落慶一周年記念法要に参加して」と題した町の天台宗寺院Z寺の副住職K師のエッセーが載っていた。その中に、
>私たちのガイドをしてくれたのは70歳前後の老夫婦でした。彼は平和主主義者で妻は元教師で、「アメリカ人の全部が、ブッシュ大統領と同じ考えだと思わないで欲しい。戦争は憎しみを増すだけ、許すことの大切さが大事。」と言っていました。
という件がある。
 大変重い言葉である。これを元にブログの更新を思い立っていた。 しかし、いまインド洋上での海上自衛隊の給油活動の審議、更に安倍首相の「職を賭す」発言が交錯していた。 今日はきのう行われた安倍首相の施政方針演説に対する各党の代表質問国会中継の予定でもあった。 折も折り、ボクはアサヒコムニュースを真っ先に開いてしまった。胸騒ぎがした。全くの偶然である。

安倍首相は12日、麻生太郎幹事長ら複数の自民党幹部に対し、退陣する意向を伝えた。12日は午後1時から衆院本会議で代表質問が予定されていたが、「私は辞任するので、代表質問に答えるわけにはいかない」などと伝えた。臨時国会の実質的な論戦が始まる前に、辞任するべきだと判断したと見られる。午後2時から記者会見し、正式に表明する。
ボクのパソコンのモデムに落雷が直撃した。地球が激震し、宰相がテロとの闘いに疲れ発狂したと思った。 テレビは、緊急記者会見から始まり、与野党の政治家がうろたえた。テレビに釘付けになってしまった。 中途半端だが、とリ合えずK師のエッセー抜粋をここに引用させていただき、般若心経説話として、このブログを埋めておきたい。
アメリカ・ニューヨーク市から北へ高速道で3時間位のところに、天台宗ニューヨーク別院のお寺があります。10年ほど前天台宗を学ばれた住職の聞真・ポール・ネエモン師が、カルナ天台達磨センターを開設したことに始っています。聞真・ポール・ネエモン師は近くの大學の教授もしており、馬小屋を改築したような粗末なお堂で天台宗を広めていました。その粗末な本堂を2005年6月に改築し、それを記念しての1周年の法要でした。法要は、京都の妙法院跡(三十三間堂)・菅原真海大僧正に、日本から参列の20名の僧侶方と、ニューヨーク別院住職と信者の方で合同で行われました。法要は護摩供の法要でしたが、英語の般若心経が太鼓に合せ読誦され、何とも神秘的な感動を覚えました。触りを、
般若波羅蜜多心経 Maka Hana Haramita Shigyo Avalokitesavara Bodhisattva doing deep prajna paramita. Clearly saw emptiness of all five conditions. Thus completely relieving misfortune and pain.
と「Avalokitesavara Bodhisattva」などは普通の辞書などにはなく、もっとも聞真・ポール・ネエモン師が訳したものだそうで、意味は観自在菩薩(観音様)でしょう。
日本語で声を出して一緒に読んでみましたが、私たちら使っている般若心経とピッタリ合いました。 以前、比叡山の根本中堂で、中国・韓国の僧侶と一緒にそれぞれの国の言葉で般若心経を読んだことがありましたがまさにぴったりと合い、その時のことが蘇り日米合同の仏教法要に、何ともいえない感慨を味和うことが出来ました。(略)お経には、光明と言って仏の放つ光の不思議さが出て来たり、懺悔文 というものを唱え、懺悔することを大切にしますが、国や信ずる宗教が違っても来世や生きて行く指針などには、共通のことが沢山あるなと感じました。幽体離脱のことを聞くと自分の横たわった躰を見て、何でこんな所にいるのか不思議な感覚だったそうです。(ネイティブアメリカンの夫婦との話)娘の通訳を通しての会話なので十分でなかったかも知れませんが、真意は十分に伝わりました。  最後に、セドナの南フラッグスタッフところに住む、私たちのガイドをしてくれたのは70歳前後の老夫婦でした。彼は平和主主義者で妻は元教師で、「アメリカ人の全部が、ブッシュ大統領と同じ考えだと思わないで欲しい。戦争は憎しみを増すだけ、許すことの大切さが大事。」と言っていました。改めて、国や人種が違っても人間の共通性感じたアメリカ滞在でした。(筆者はZ寺副住職)

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