狸便乱亭ノート

抽刀断水水更流 挙杯消愁愁更愁
          (李白)

狂い咲き

2007-09-16 17:16:53 | 日録
山躑躅(つつじ)の花が咲いた。
今は園芸品種も多く、花の色も紫・白などいろいろあるとされるが、この躑躅はボクが運送業の現役時代、建設現場の地ならし工事で、踏み潰される寸前のものを持ち帰り、庭に植えておいた本物の山躑躅である。
ちっとも大きくならなかったのは、屋敷造成の為、何回もの植え越しの末、やっと現在の宅地擁壁下に納まった次第だからである。
 しかし、いずれにせよ開花は春に間違えは無い。季節外れに咲く花を「返り花」「狂い咲き」と称して、特に目新しいことでは無いかも知れないが、俳句の季語にもあるように、「初冬」の小春日和に咲くものが大方であろう。だから、今頃咲くのは全く珍しい現象といわねばならない。
 何から何まで狂っている方今、まさか施政方針演説の直後、首相の座をブン投げてしまった珍事と、結びつけたくは無いが、戦時中狂い咲きで色々の噂がもてはやされたことを、今やっと思い出した。
 政変ぐらいならまだしも、転変地異の前哨でなければ良いがなと密かに念じている。