呉明憲コンサルタントの中国ビジネス日記

中国の最新情報を上海・東京・神戸を拠点に活動する株式会社TNCリサーチ&コンサルティングの呉明憲が紹介します。

中国での企業登録地移転

2008年12月10日 | 未分類
  中国での企業登録地を移転するのが大変だということをご存知の方は少なくないだろうと思う。非常に単純な話で、Aという地区からBという地区へ移転するとA地区はその企業が登録していたことにより税金等の収入がなくなってしまうことが原因だ。外商投資企業の登録地変更は商務部門の審査を要する。この審査を通過したとしても税務登記の登録地変更が非常に大変である。そもそも審査自体が難しいケースもある。とにかく簡単には登録地変更をさせてくれないのである。上海市で言えば浦東新区から長寧区や移転するといようなケースもあれば、黄浦区から静安区へ移転するようなケースもあり、ようするにお互い様の世界だと思うのだが、いざ移転となると各区とも手放そうとしないのである。

  ここ上海においてそんな状況が若干ながら変わってきそうな話が聞こえてきた。あくまで検討段階であるとのことなのだが、資本金50万米ドル以下であれば税務登記の登録地変更をすんなりと認める、ただし、実際の納税地点は3年間変更しないというものだ。納税地の変更は3年後になるものの、目先の変更手続きは完結することができる。企業にとっては運営さえできればどこで納税しようがどうでもいい話だと思うので、3年後に控えている納税地変更は別として、目先の手続きをスムーズに終わらせることができるという点でいい話といえるだろう。資本金50万米ドル超であれば商務部門の審査にあたって他部門の意見を集めるというステップが必要になるが、税務登記の変更については同じ考え方になるそうだ。それにしても企業の出入りはお互い様の精神さえあればこんな面倒なことをしなくてもすむというのに。。。

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