極東極楽 ごくとうごくらく

豊饒なセカンドライフを求め大還暦までの旅日記

抗癌最終観戦記

2013年01月25日 | 新弥生時代

 

 

 

【イタリア版食いしん坊万歳:ピーマンの詰物】

材  料:ピーマン×6個、ペコリーノおろしチーズ×120g、パン粉×120g、,ニンニク×3片、
    
塩漬けアンチョビーのフィレ×6枚、ケッパー、パセリ、オリーブ油、(トマト、干し
    ブドウ、松の実)

つくり方:

詰物の材料は、ペコリーノおろしチーズ、刻んだニンニク(お好みで)、刻んだパセリ、ケッパ
ー、ひとつかみ
アンチョビーの開いたもの(あらかじめ塩抜きして,細かく刻んだもの)、そし
て十分に柔らかいペーストを作るために必要な分量のオリ
ーブ油等である。ピーマンの頭冠とも
いえる葉柄の部分を切り取って、中を洗い、
そこにペーストを入れ、ピーマンに詰め込んだら、
さきほど切り取
った頭冠を蓋をするようにもとにもどす。これをかなり熱くなったたっぶりの油
の中で揚げる。

この料理にはたくさんのバリエーションがある。あらかじめゆでて皮をむき,薄く切ったトマト
を詰物に加えてもよいし、ピーマ
ンを油で揚げるのではなく、オーブンで焼いてもよい。さらに
あら
かじめぬるま湯でもどしておいた干しブドウと松の実少々を、詰物に加えるという古風な作
り方もある。

また、次のような作り方もある。ピーマンをまるごと焼いて、濡れた指先で静かに皮をむき、縦
長に二つに切る。船の形をしたピー
マンができたら、そこに上に述べたようにして作ったペース
トを詰
め、油を塗ったオーブン皿にのせて、もう一度上から油をかけ、オーブンに入れて焼く。

 

 

 

【日本経済の復活】

今朝は、浜田宏一近著の『アメリカは日本経済復活を知っている』を近くの書店で買い、早速目
を通してみたが、専門書ではなく一般書のため、著者もそのことを自覚して書き下ろしたと言っ
ている通り少し喰いたらない思いが残るが、「日銀は日露戦争の陸軍か」が印象的だったので掲
載しておく。

 現行の金融政策、その無策ぶりを思うとき、頭に浮かぶのは日露戦争のことだ。司馬遼太郎
 の名著『坂の上の雲』(文蔡春秋)に詳しいが、乃本希典将軍率いる満州軍第三軍は、旅順
 要塞を正面から攻略しようとして人海作戦に終始し、将軍の子息を含む多くの人命を失った。
 要塞を見渡す攻撃の起点になる二〇三高地を攻めよという海軍その他の意見があったが、当
 地の降車の指揮権を乃木大将が握っていたため、日本海海戦間際になるまで、無益な人海戦
 術が続いていた。児玉源太郎満州軍総参謀長が現地を訪れて陸軍を説得するまで、二〇三高
 地を攻撃する作戦が取られなかったという。

 本書の大きなメッセージは、金融政策をうまく使えば、いま日本経済が苦しむデフレ、円高、
 不況、空洞化といった問題が解決できるのに、日本銀行が金融政策を独占しており、にもか
 かわらず金融政策を使うのを拒んでいるということだ。岩田規久男氏や、自民党などの経済
 原則の分かる議員がいくらそれを叫んでも、1998年に施行された新日銀法のもとでは、日本
 銀行に金融政策の権限が集中しているので、日銀総裁が決断しない限り、金融緩和政策は採
 用されない。日銀総裁は、司馬遼太郎の描く日露戦争での乃木将軍のようだ。ちなみに、日
 露戦争では、兵十の間で脚気が大流行した。そのために、たくさんの兵士たちが命を落とし
 たという。脚気の原囚はビタミンB1の欠乏であることが、いまは分かっている。海軍の高
 木兼寛軍医は麦飯を食べると脚気にならないことを発見し、それ以降、海軍では脚気にかか
 る兵士が少なくなっていった。しかし陸軍では、軍医総監だった森鴎外が、脚気は細菌の感
 染によるものだと信じていた。そこで兵士に麦飯を与えるのに反対したそうだ。そのために
 日露戦争では、最終的に2万7,000人以上の陸軍兵士が脚気で亡くなっているという(もちろ
 んこれは、鴎外の文学者としての功績をなんら損なうものではない)。

 このように、直面している問題に正しい解決策があるにもかかわらず、国や組織のリーダー
 がそれを知らず、あるいは知っていても無視する態度をとると、取り返しのつかない惨状を
 引き起こすことになる。現在の不況も、病気や戦争と似たところがある。デフレから不況が
 深まり、倒産や失業で自殺する人も増える。世を儚んで電車に飛び込む人は、ある種の戦病
 死者だといえるのではないか。そしてそれはリーダーの責任によって少なくできるものだ。
 いまの私には、悲しさと無力感がある。石頭の日銀と論争して負けたくないといった一学者
 のプライドの問題はどうでもいい。しかし、無知な政治家や中央銀行幹部のために、企業収
 益が落ち込み、倒産が増え、多くの人が職を失っているのは間違いないのだ。現在の経済学

 には、そのつらい帰結の全部ではないにしても、その大部分を救う知恵が詰まっている。日
 本経済に対する損失を少なくするため、正しい経済学を、政治家、官僚、そしてときに間違
 った経済学を流しているエコノミストやマスコミにも知ってもらいたいのだ。そうでなけれ
 ば、苦労して二百年余の伝統ある経済学を真剣に学び、研究した甲斐がなくなる。


                            「日銀は日露戦争の陸軍か」
             (浜田宏一著『アメリカは日本経済の復活を知っている』より)



民主党政権の官僚達の経済政策の批判は、このブログで掲載してきたので(そこのところは著書
の中でそこそこのことが実名で挙がっているので購読していただければ分かる)、問題は、日銀、
及び旧大蔵、現在の財務省の官僚、族議員たちの無知・無策ぶりで、これを日露戦争時の「日本
陸軍」の戦犯?に喩えていることろの「不作為」「誤謬」の温床の無責任体制への批判である。
まぁこれはこれくらいにしておいて、「日本経済が取り残された理由」をピックアップして本の
紹介を今日のところは一旦終わろう。

実は、リーマン・ショック以降の不況は、世界中で最も痛手を受けた国が日本だったというのだ。
国際比較した鉱工業生産の落ち込みで見る限り、日本である(上図表5)。リーマン・ショック
の震源地である米国、英国の損害よりも日本経済の損傷のほうが大きく、きわめて甚大だったと。
その原因は円高を日本銀行が傍観不作為にあると。当時の与謝野馨財務大臣は「蚊に剌されたよ
うなもの」発言していたようにいまだに変わらないという。下図表6は、日本銀行の金融緊縮ぶ
りを表したもの。同じく下図表7は、中国をのぞいて、日本だけが通貨高と戦っていることを表
したもの(これらの図は、早稲田大学の原田泰教授、三菱UFJリサーチ&コンサルティングの
片岡剛士氏らの著作・協力で作成)。また、IMF(国際通貨基金)が発表したGDPギャップ
を見ても、リーマン・ショック以降は日本が最も大きいのだ指摘。この不況の震源地でもなく、
輸出依存率もそれほど高くない日本のGDPギャップが大きい原因は、日本銀行が金融をほとん
ど緩和せずに、名目為替レートを高騰させ、産業に過大なハンディを負わせたためで、その責任
は、日銀、政治家、官僚、評論家、学者、マスコミに帰すと指弾する。

 

 

その生産力を精一杯使って生産できる完全雇用に対応したGDPの水準からどれだけ現実の生産
が下回ってい
るかを示すGDPギャップは下図表8で表している。これによるとGDPの推移は
日本が生産できる潜在GDPから見劣る。これは毎年生産可
能な財とサービスを、20兆円ほどド
ブに捨てたようなもので、
潜在成長経路に近づくには、潜在成長経路の自然な増加率よりも、現
実の経済成長率は大
きくなる必要と指摘しているが、ケインズ主義の正統派を含めたデジタル・
ケイジアンなわたし(たち)はマクロ経済の観点から批判指摘してきたものだ。やはり強力な同
志?大兄であったことを本日確認できたので「たまにはじっくりと本を読もう!」ということで
ブログで適宜取り上げていく。
 

※ 潜在供給力の試算や時経列推移の計算なども何れ明らかにしたい。

 

 

【抗腫瘍剤による治療】 

がんを作り出すと考えられている細胞「がん幹細胞」を直接攻撃し、がんによる死亡の大きな原
因となっている「再発」を防ぐ新薬が実用化される。日本住友製薬が近く臨床試験の申請を行う。
新薬が誕生すれば、がん幹細胞をターゲットにした世界初の薬になる。「がん幹細胞」は、この
十数年ほどの間に大腸がんのほか、乳がんや肝臓がん、胃がんなどで次々と報告されていて、抗
がん剤や放射線治療が効きにくいなどの特徴から再発を引き起こし、がんによる死亡の大きな原
因になっているが、がん細胞に「がん幹細胞」が存在することは、1997年カナダにおいて初めて
白血病で発見され、2003年に乳がんでも報告された。2005年暮れには、大阪大学大学院医学系研
究科の森正樹教授のグループが大腸がん、続いて肝臓がんで報告された。



今回の新薬は、がん幹細胞に特有のタンパク質の働きを止め、細胞を死滅させる効果があるとい
う。申請企業の大日本住友製薬は、北米で行った臨床試験では、重い副作用がないことやがん細
胞の増殖を抑える効果が確認できた。順調にいけば、アメリカとカナダでは2015年に、日本では
翌年に販売が開始できるようにしたいとのこと。大阪大学の森正樹教授は、今のがん治療は、抗
がん剤で一時的によくなることはあるが、がん幹細胞が残るため、いずれは再発してしまい、が
ん幹細胞を標的にした新薬の開発が世界中で行われているがまだ実用化されていない。患者の中
には、再発におびえながら生活する人も多く、がん幹細胞をたたく薬が出来れば、安心して過ご
せるようになる」と話す。「"がんの幹細胞はそもそもどこから生まれるのか"という疑問があり、
最近、それがオランダからの報告で明らかになった。それは、正常の臓器にある幹細胞のAPCと
いう遺伝子は、正常な場合は何も悪い働きをしないが、それがおかしい働きをすると"がんがで
きる"。しかし、幹細胞でない細胞のAPCがおかしくなっても何も起こらない。だから、"がんと
いうのは正常の幹細胞がおかしくなったときにがん化し、最初のステップはがん幹細胞だ"と証
明した」(森正樹教授)。ところが、がん幹細胞は、抗がん剤の排出能力が通常のがん細胞より
大きい上に、ダメージを受けてもそれを修復する能力がすごく高い、さらに、活性酸素を抑制す
る機能をもち自らを傷つける‘自家中毒’に陥らないという特徴をもつ。


特開2012-100629

今回の発明品は、TMEM(トランスメンブランたんぱく質、膜貫通蛋白質)176Bの発現または機能
を抑制する物質、具体的には、TMEM176Bをコードする遺伝子の転写産物に対するアンチセンス核
酸、リボザイム核酸もしくはRNAi活性を有する核酸または、TMEM176Bと結合する抗体等を有効成
分として含有する、抗腫瘍剤、詳しくは血管新生阻害剤で、TMEM176Bをコードする遺伝子または
TMEM176Bの発現量を低下させる化合物を選択することを特徴とする。このような抗がん幹細胞阻
害剤?による治療法はまだまだ多くの課題が残件するものの、他の治療法、(1)局所治療:手術
(早期がん)・放射線療法(早期がん、局所進行がん)、(2)全身治療:薬物療法(科学療法、
抗がん剤による治療、進行がん、術前/術後がん)と比べ、患者の心理負担を緩和させ、根本治療
に繋がるため大きな期待が寄せられている。因みに、
抗がん剤市場は、分子標的薬など新薬の相
次ぐ発売と併用処方が進み2019年の閣内市場は2010年比73%増の1兆1,771億円(冨士経済
調べ
)と見込まれている(世界市場はこれの6~7倍程度)。さて、デジタル革命をコアとした技
術革新による‘がん根絶’のその日は以外と早く訪れるかも知れない。

※ 血管新生阻害剤

 


ちょっと、このブログも休止しなければいま抱えている残件が処理できそうもない。うぅ~~~ん、つらい。
間引き記載も選択の1つかもしれないが。

                                                         
 

コメント
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