極東極楽 ごくとうごくらく

豊饒なセカンドライフを求め大還暦までの旅日記

セルテレメトリーのダッチロール

2013年01月18日 | 時事書評

 

 




【トラブル続出のドリームライナー】






複合材を主素材とした初の民間機で、同サイズの航空機と比較すると、乗客1人当たりの燃費消費を約20%
削減、排ガスも減少し、離発着時の騒音も逓減できるエコ・プレーンとして開発されたボーイング787は
準国産機と言っても良いほどの日本のメーカ技術が搭載された旅客機だが、そのドリームライナーにトラブ
ルが続出している。まず、米東部ボストンのローガン国際空港で7日午前10時半(日本時間8日午前0時半)
ごろ、日本から到着し駐機中だった日本航空の新型旅客機、ボーイング787内でぼやがあり、同機は7日
午前10時過ぎに成田空港から到着。乗客172人が降りた後、機内後方の電気室内にある補助用動力装置から出
火しているのが見つかる。約1時間後、同空港の消防隊が火を消し止めた。これを受け米運輸安全委員会(N
TSB)と連邦航空局(FAA)が出火原因を調べているが、ユナイテッド航空の同型機でも先月、電気関連の故
障が発生していたという。米連邦航空局(FAA)は11日、燃料漏れなどトラブルが相次ぐボーイング787型旅
客機「ドリームライナー」の製造過程について全面調査を開始し、その一方で最近の一連の技術的問題にか
かわらず同機の飛行は安全であると改めて述べていた。航空各社はドリームライナーの運航を続けており、
FAAの調査開始で飛行の差し止めや緊急検査、修理が必要となったドリームライナー機は現段階で出ていない
とのことだった。FAAは調査開始にあたり「ボーイング787機の主要システムに対する包括的な安全調査」を
計画しており、電気及び他の部品の「設計や製造、組み立て」なども調べることを表明した。運航中の機内
での発煙による緊急着陸などトラブルが相次いでいるボーイング787について、国土交通省は17日、国内
航空各社に対し、リチウムイオンバッテリーの安全性が確認できるまで運航停止を指示する「耐空性改善通
報」を出す。一方、高松空港に緊急着陸したB787について国交省航空局の調査で、機体の吸排気口に煙
が出た事故を調査を開始、バッテリーの電解液の漏れも確認したという。






いろいろ原因が考えられるものバッテリー系統のトラブルが重大欠陥ではないかと思わせる事故だ。なので、
ボーイング社の新規考案「特開2012-118054|セルテレメトリーのためのサンプルホールドアン
プ」に目を通
してみた。セルテレメトリーとはバッテリーの遠隔制御あるいは遠隔操作という意味で
、サンプルホールド
アンプとは刻々と変化する信号を、ある瞬間のレベルを外部トリガータイミングに
合わせ保持する電子回路
ことを意味する。近年、電気自動車の急速な普及により搭載しているリチウムイオンバ
ッテリー(蓄電池)
の各セルの充電状態や出力を自動的に計測しトラブルの検出や最適化を遠隔制御するシ
ステム技術の研究開
発が急速に進んだ(クリック参考@上図表)。そして、ボーイング社からも「電圧
クランプ機構を使用し、
ボルト秒を平衡化させ、サンプリング変圧器の平均磁化電流を約ゼロアン
ペアにし。パルス駆動スイッチ及
び同期サンプリングスイッチを起動させ、ほぼ同時に電圧クランプ機構の
動作を停止させて、リチウムイオ
ンバッテリー(セル)の、過充電や充電不足に起因する過電圧又は電
圧不足の状態に陥いり機能不良を防止
制御する新規考案」が提案されているという背景がある。
 


さて、ここでもう少し詳しく表現すると「一つのバッテリーの寿命範囲内で、バッテリーセルは他のバッ
リーセルに対して高いか、低いと内部漏洩抵抗を生じ、徐々に、この漏れ電流の不整合により
複数のバッテ
リーセルが過充電又は充電不足の状態になり。バッテリーセルの過充電の結果、
セル温度の上昇に起因する
非最適状態に陥る。バッテリーセルが、貯蔵エ
ネルギーをゼロボルトまたは、ゼロアンペア時まで放電する
と、バッテリーセルが作動不能を防止制御できる。
セルテレメトリーシステムとその方法」「サンプリング
変圧器の平均磁化電流は、電圧クランプ機構を
使用し、ボルト秒を平衡化させ、約ゼロアンペアとし、パル
ス駆動スイッチ及び同期サンプリングスイッチ
を起動し、ほぼ同時に電圧クランプ機構の動作を停止し、パ
ルス駆動スイッチと同期サンプリングスイッチ
の動作を停止するとともに、ほぼ同時に電圧クランプ機構を
起動することで、それぞれの回路がクロック
に従って交代させ、高電圧源に浮動する小さい電圧を正確に測
定する」となる。後はその機能・機構の詳細説
明となるが、そこは読者諸氏におまかせするとして、要する
にこのシステムになんらかの異常があれば、こ
んかいのような発火事故の原因となる。いわば「セルテレメ
トリーのダッチロール」と喩えられるような事
態が世界初として発生することを意味する。

 


【伊達と阿部】

15日大島渚が他界した。彼の作品が好きか嫌いかと聞かれれば、好みではないねという感想になるが、映画
『愛のコリーダ』は印象深く残っている。昭和史に残る「阿部定事件」を題材に、男女の愛欲の極限を描い
たこの作品内容は神代辰巳監督の 『四畳半襖の裏張り』 (1973年)に大きな影響を受けているといわれる
が、大島自身も制作に当たり一番参考にしことを認めている。吉蔵が定の性器に卵を入れる描写があるが、
愛するあまり性器を切断するというショッキングな事件をわたし理解の域を超えていた。もっとエロスの解
放いうテーマは、やがて漫画やアニメが文化的タブーを解体させたように、いまではアダルトビデオが普及
常態化したポスト・エロス時代を向かえたがその意味で彼はその先駆者だった。そういえば、かれの夫人の
小山明子で思い出したが、曾根崎小学校四年の同級の色白の可愛らしい女の子が従姉妹とかで、その年に東
京へ転校していった。六十年安保前の梅田はまだ活気がったがこの時分を境として、空洞化と東京一極集中
化がはじまったことを記憶している。

 

テニスの全豪オープン第5日の18日、女子ダブルス2回戦で、クルム伊達公子(エステティックTBS)、ア
ランチャ・パラサントンハ(スペイン)組が、第2シードのアンドレア・フラバーチコバ、ルーシー・ハ
ラデツカ(チェコ)組を7―5、3―6、6―3で破り3回戦に進んだ。また、前日には今大会1回戦で、
第12シードのN・ペテロワにストレートで勝利する大金星をあげて三回戦にに進出を決めている。42歳のク
ルム伊達は全豪オープンの女子シングルスでは最年長勝利となり三回戦進出は18年ぶりという快挙だ。彼
女が京都市出身で、義妹がコーチ時代ではひとり黙々と東山テニススクールで練習していたことを聞かさ
れていた。それにしても、撫子ジャパン、恐るべし女子力!勝てないね女性には、いや、はじめっから勝
つつもりはないが。

 

 

コメント
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