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極東極楽 ごくとうごくらく

豊饒なセカンドライフを求め大還暦までの旅日記

人口減少とブラック・アイド・ピーズ

2011年03月04日 | 現代歌謡



折り鶴は 千代に八千代に 揺られ置く 寒の戻りも なにせむほどに


 【消費行動が問われる財政運営

わたしたは高度消費社会を無条件称賛迎合し過ぎていたのかもし
れない。勿論、すべての「欲望を静かに眠らせる」こと「鍋釜七
輪の生活」に戻れと、そのように言っているのでもない。メール
が届いていたのでなにげなく開封して飛び込んできたのが「ダイ
アモンド・オンライン」の下記の記事だ。 

 財政支出のうち、財・サービスの購入になるものは、国民経
 済計算上、「政府最終消費支出」か「公的固定資本形成」と
 して把握される。例えば、公務員給与は政府が公務員の労働
 サービスを購入するものであるから、政府最終消費とされる。
 公共事業は、政府が鉄やコンクリートを購入して社会資本に
 投資するものであり、公的固定資本形成とされる(この他に、
 政府企業による「公的在庫品増加」もある)。これら以外の
 経費は、広義の移転支出だ。

             野口悠紀夫『人口減少の経済学


移転支出? 聞き慣れていない言葉だが、要はお金が好循環する
かの鍵言になるという話だ。そして、彼は下図表写1のように国
債発行額と社会保障の相関を分析し国債増発を条件付きで肯定す
した上で、財政支出の内容の重要性を説くという格好だ。


図表写1 国債発行額、国債費、社会保障費の比較

年度 国際発行額 国債費 社会保障費 国債+社会保障
1980 142,700 53,104 82,124 135,228
1990 55,932 142,886 116,148 259,034
2000 326,100 219,653 167,666 387,319
2010 443,.30 206,491 272,686 479,177

 

 

 



図表写1のごとく累積国債費と社会保障費が相関よく増加してい
ることを提示し国債が国内環流していることを説明し「プライマ
リ・バランス」(基礎的財政収支の均衡)の信仰(筆者加筆
)に
似たところがあることを指摘する。そして政府の財貨サービス購
入費の対GDP費は30年間不変→政府財貨サービスの増加→移転支
出・循環(循環しない場合、国債で吸い上げ)とし「農家戸別
所得補償は、農業生産を非効率化させる。自動車購入補助は、自
動車の過剰消費を、高速道路の無料化は、自動車の過剰な使用を
もたらす可能性が強い」→「マニフェストの再点検」と問題は財
政支出の内容だというが、これらはいままで議論されてきたこと
だし、最終消費を担う国民の行動に依存することなのだが、農業
の切り捨てや、自動車最適保有数を示さない限り、嗜好の問題に
帰す。野口悠紀夫の見識は半分は納得するものの残りは不承知に
なる。つまり、一見すると無駄に見えるが必要な<無駄>もあるの
じゃないのかと(潤滑油やコエンザイムのような)。^^;



【ハイテク技術が音楽を変えた】


同じく、ダイヤモンド・オンラインが珍しくポップ音楽の動向を
テーマにブラック・アイド・ピーズ ウィル・アイ・アムインタ
ビューしていた。ブラック・アイド・ピーズ(The Black Eyed Peas
は、アメリカ合衆国のヒップホップ・ミクスチャーグループでグ
ラミー賞を3度受賞。2009年のシングル「ブン・ブン・パウ」は、
Billboard Hot 10012週連続1位を獲得した。また「アイ・ガッタ・
フィーリング」(14週連続1位)と合わせて26週連続1位となり、
ビルボードの新記録を達成している。


 これまでの大きなスタジオに行って曲を録音するというスタイ
  ルから、今では
ラップトップPCやタブレットPCを使って自
 由に創作活動ができる時代
になっています。まさしくこうした
 ハイテクを駆使して、音楽を作り、シェアして、仲間と一緒に
 働くことでネットワークができているのです。そういう意味で
 は、今は曲を制作してもレコード会社に持っていく必要はなく、
 クリックすればすぐ多くの人に配信できる全く新しい時代とい
 えます。

               『
ミュージシャンの私が企業                      
               をイノベ
ーションする理由』


つまり、ブログテーマとしてきた「マルチメディアの行方」(『
デジタル革命』)の中にあるということ、このことは北アフリカ・
中東地域で起きている民主化運動と密接に絡みながら運動してい
る革命渦中のできことの1つにすぎないのだが「学校を卒業しエ
ンターテインメントの世界に入る人は多いですが、音楽の世界に
入った私にとって、アップルの存在はとても大きいものでした。
アップルを使うことで、インテル製の製品、チップなども使ってい
ました」と現代歌謡の最先端で活躍する現場の発言は非常に興味
深く、スリリリングな言葉だ。そして、世界的にもホワイトカラ
ー層の生産性が低いといわれる日本のサラリーマンの効率を上げ
るにはとの質問に次のように答える。


 今後、チャッターをはじめとしたITツールを駆使すること
 は必須です。往々にしてサラリーマンの世界はエゴの世界で
 もあるでしょう。自分が持っているこの情報はこの人には渡
 したくない、など。しかしそれは究極の成功の形ではありま
 せん。みんなが同じ情報を共有し、そしてその仕事を成功で
 きることこそ望ましい形
なのです。

                         『同上』
 
トップ・ランナーとして走る彼の未来イメージどのようなものだ
ろうか。「今やCDやCDプレーヤーは必要なく、音楽そのもの
を実際に自分で直接提供できる時代。それこそがすばらしいと思
うのです。例えば、今、私が音楽を作り上げれば、それをすぐに
みんなに楽しんでもらうことができる。つまり、音楽そのものに
集中できることが一番重要ではないでしょうか(中略)バンドと
ブランドの間には、ミドルマンはいません。自分たちのやりたい
ことが直接できることが、大きなメリットになりつつあるのでは
ないかと思います」と話した上で、それまで作った曲が嫌いにな
るほど自分の音楽観を「世界同時多発テロ」が変えたと告白する。
たぶん日本の広島・長崎に匹敵するくらいのもの?かもしれない
ねと想っても見る。



日本でも03年にリリースされ大ヒットした「Where is the love?」
いう曲には、特に慈善活動にもつながる平和への願いが込められ
ているが、この曲は2002年4月にリリースされたが、この曲の歌
詞には、9.11の経験、そのあとのツアーの経験が反映され、この
経験がなければ日本に来ることも今の自分もなかったともで言い
切っている。そうして、子どもたちを学校に行かせるような教
育のための活動をやりはじめたというが、この曲はまさにそのこ
とが歌われており特別な曲だと語っている、と。そう打ち込みつ
つ、外の雪をみていると中島みゆきの『世情』の曲とともに湯治
の宿の折り紙の記憶が浮かび、口をついて歌うこととなった。

石の上にも3年。ずぶの素人が短歌をライフ・ワークと思い毎日
書き綴ってきたが、また一つ実現できたと自己満足している。石
の上と折り鶴が‘揺られ置く’とは何とも心地よい韻ではないか
と。


コメント
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