塗装作業に移って下地をサーフェイサーで作り、続いてクレオスのミスターカラーの69番のグランプリホワイトを吹き付けました。今回は缶スプレーの方を使ってやってみましたが、エアブラシよりも早く簡単に出来ました。吹き付ける際に、軽くサッと出しつつ横に振るだけで、充分な塗膜が出来ますので、全体的に薄く均等に吹き付ければ大体仕上がります。
履帯は28番の黒鉄色にて仕上げました。今回のキットは車外装備品の塗り分けが前照灯と背面ワイヤーのみなので、塗装作業そのものが楽でした。
前照灯のガラス部分を、8番のシルバーで塗りました。
背面ワイヤーは、28番の黒鉄色で塗りました。ゴムリングは塗料を吸い込んでゆきますので、塗るというより染みこませる、といった感じでした。あらかじめ周囲にマスキングテープを貼りめぐらしておいたので、車体に塗料が流れてしまうこともありませんでした。
履帯を装着しました。
車体前面に、あらかじめ塗装しておいた予備履帯を接着しました。塗装後の組み付けは、以上で完了です。
砲塔をセットしました。
デカールは、キット付属のものを使用しました。校章マークは2枚、車番は大きいサイズ2枚、小さいサイズ1枚が必要です。
校章マークおよび大きいサイズの車番は、砲塔左右側面に貼りました。
小さいサイズの車番は、車体前面の細長い記録板の上にまたがるように貼りました。段差がありますが、マークセッターだけで充分に貼り付けが出来ました。綿棒でそっと丁寧に転がして、少しずつ水分を拭き取る、という要領で進めました。
デカールを全て貼り終わりました。
122ミリ砲の長砲身が引き立って見える図です。カッコイイです。
側面観です。砲塔が前に寄る点は、大洗女子学園チームのポルシェティーガーと似ています。
斜め後ろから見ました。プラウダ高校チームのなかでは一番大きい車体ですが、車高が割合に低いので大きさがあまり感じられません。むしろKV-2の方が大きい、という印象があります。
正面観です。改めて気付いたのですが、左右フェンダーの一番ステーを改造し、フェンダー前端を約2ミリカットした効果が意外に大きいです。ほぼ劇中車の雰囲気になっています。
背面観です。100円のゴムリングが非常に有効でした。やや太いのですが、白い車体に黒っぽいワイヤーですと、視覚的には実際よりも細く見えます。ゴムなので、各所で動きますし、その特有の質感が銅線や糸を使った場合とは違ったものになっていますが、それはそれで味わいがありました。
全体としてみると、スマートで精悍な戦車です。
ねんどろいどぷちのノンナを添えてみました。
バッチリですね。ノンナが居ると、ただでさえ強力なIS-2により凄味が加わります。テレビシリーズでの大洗女子学園チームとの試合にて、プラウダ高校チームが挙げた撃破数3輌は、全てノンナによるものですから、その優秀さが分かります。
劇場版においても、副隊長クラスで2輌を撃破したのは、他に黒森峰女学園チームの逸見エリカだけですから、将来、揃って大学選抜チームに呼ばれるのは間違い無いでしょう。
以上で、プラウダ高校チームのIS-2が完成しました。製作日数は、2016年9月3日から9月28日までの26日間で、組み立てに約16日、塗装に2日かかりました。途中で大洗に三日間滞在し、大貫の日野屋豆腐店にて先行作品を見学させていただいたのもよい参考になりました。
今回はドラゴン系の公式キットを使いましたが、劇中車がかなりの細部省略を施しているため、それに合わせての改造や修正が多岐にわたりました。いずれも小さなものにとどまりましたが、それだけに丁寧さと根気を要求されました。車体寸法の差異から生じる隙間を埋める作業は比較的簡単で、それよりも車体各所の溶接モールドを削ったり均したりする方が大変でした。
また、背面のワイヤーのパーツが含まれませんので、今回はゴムリングで代用しました。タミヤのキットにはワイヤーのパーツとして糸が入っていますが、劇中車のようなパイプ状のワイヤーとは違うので、個人的にはタミヤキットで作っても今回のゴムリングを使用しただろう、と思います。
従来、プラウダ高校チームの4種の車輌のなかでは、一番難しいと言われてきたキットですが、実際にはその通りだと思います。ただ、ガルパン仕様に作るから難しいのであって、素組みで作れば簡単なほうに属します。そのまま仕上げてもある程度ガルパンの雰囲気が味わえますので、どこまで作り込むかは、お好みで選べば良いでしょう。