先月末、退勤後に京都四条の「B's Hobby」に立ち寄った際、タミヤの古いキットが積まれているコーナーで、上図のキットを見つけました。これはガルパンでサンダースチームが使ってた、M151ケネディジープじゃないか、と気付いて購入しました。小さな車輌だけに箱も小さく、値段も1000円以下でした。
ケネディジープ、というのは当時のアメリカ軍内での愛称ですが、私はこれが正式名称だと思い込んでいました。ですが、ガルパン仲間のナガシマさんに聞いたところ、「MUTTですね」と応じてきました。それで調べたところ、正式名称はMUTTのほうで、MUTTは「マット」と発音するのだと知りました。
ナガシマさんのミリタリー関連のお仲間の一人が、このMUTTの実車を所有されて乗り回しているそうで、ミリタリーイベント等でも乗ってきて、ナガシマさんも運転させてもらったりするそうでした。
ガルパンでは、テレビシリーズの第10話にて登場しています。対黒森峰戦の直前、大洗女子学園チームの西住みほを訪ねて激励にやってきたサンダースチームのケイ以下が使用していました。
後部に座っていたケイがひょいと飛び降り、西住みほに挨拶をして、軽く飛び乗って颯爽と走り出してゆくのでした。アメリカ軍テイストのサンダースならばでの身軽さであり、車輌もコンパクトで無駄なものは載せずに軽快に走っていきました。
このシーンの独特の爽やかさが、けっこう私の中では印象に残っていますので、適応キットを見つけて購入したことを契機として、このM151 MUTTを作ってみることにしました。
製作にあたって、劇中車が3Dデザインではなくて手描きである点に留意しました。手描きですと、どんな兵器でも作画時にかなりの簡易化や省略がなされます。ガルパン仕様にする場合は、そのあたりもふまえて臨機応変に合わせるのが良いだろう、と判断しました。
パッケージの中身です。今回のキットはカーゴトレーラーもつくので、パーツ数はそれなりにあります。ガルパン仕様に仕上げるとパーツの幾つかが不要となり、カーゴトレーラーも必要ありませんので、実際の組み立てに使うパーツは限られていました。
ステップ1では、仕様に合わせての改造を施します。実際のMUTTは陸軍標準タイプ、陸軍機関銃搭載タイプ、海兵隊タイプの3種がありましたが、ガルパン劇中車は海兵隊タイプです。しかし、海兵隊タイプ特有のパイプ等の装備はセットしていませんので、ガイド指示にあるA1およびA34での穴開けは不要です。
ステップ2および3では、セミモノコックボディを組み立てます。劇中車ではほとんど見えない部分ですので、ガイドの指示通りに組み立てます。
車体パーツのA34てす。ほとんど一体成型でパーツ化されていますので、あとは小パーツを貼り付けてゆくだけで出来上がるという簡単さです。戦車のキットの組み立ての大変さに慣れている身には、ものすごく楽な作業でした。
ステップ2で組み付けるパーツ類を切り出して準備しました。戦車とは異なるパーツが色々とあって、この種のキットが初めてであった私にとっては、とても興味深いものでした。戦車だと車内に隠れてしまう駆動系の各パーツがむき出しになっているため、見た目にも面白いです。
ステップ2の組み立てが完了しました。戦車と違って、乗用車の底部は色々と複雑で興味深いです。各部品のそれぞれの働き、組み合わせての機能がどういうものか、なんとなく分かってまいります。
車体を上に返して全体を見ました。既に大体の輪郭が出来上がっている、という感じです。
ステップ3で組み付けるパーツ類を切り出して準備しました。排気管のパーツB27は、海兵隊タイプ仕様の通りにして指示位置でカットしました。劇中車は、背面のシーンが出ないので側面観から推定するしかありませんが、とりあえず海兵隊仕様に従いました。
ステップ3の組み立てが完了しました。ここまでで30分もかかりませんでしたので、何と言う楽なキットだ、と何度も感心してしまいました。
細部まで再現されているので、例えばこの車が四輪駆動である点もよく理解出来ます。完成すれば殆ど見えない部分であるのに、きちんと表現してあるのが良いです。これもタミヤスタンダードなのでしょうか。
とにかく、色々と分かってくるので、作っていて楽しかったです。 (続く)