現在連載中のガルパンスピンオフ、「ガールズ&パンツァー リボンの武者」のコミック単行本第五巻が去る9月23日に発売されました。カドカワのMFコミックスのフラッパーシリーズの一冊です。アマゾンでの情報はこちら。
いつのまにか五巻目に達しています。それだけ内容が面白いわけです。ガルパン本編のキャラクター達も大勢登場しますし、本編では全国大会のトーナメント表に名前が記載されたのみに終わった戦車道チームが次々に登場してドラマチックに活躍しています。ガルパンの世界観を横にドンドン広げていくようなスタンスで物語が進行しており、今後の展開が注目されます。
ここで、これまでに物語中に登場したチームを挙げると、オリジナルは楯無、竪琴の2チームのみで、あとはアニメ本編に登場したチームです。チーム自体が登場したのは、聖グロリアーナ、サンダース大学付属、アンツィオ、プラウダ、黒森峰、そして大洗の6チームです。さらに、名前のみであった全国大会出場校のうちのBC自由、ポンプルの2チームが加わっています。
したがって、全国大会出場校の全16チームのうちの半数が登場しているわけです。残りの8チームも出てくるのなら、大変に楽しみですね。
第3巻も第5巻も共通点は小さな学校が名門校を喰う図式ですが、柔道で例えられる“柔よく剛を制す”に似ている様に思います。
TV版本編も大洗女子学園の戦車道無名校が強豪名門校に立ち向かう形で共感を呼んだ点では“リボンの武者”で登場した盾無、竪琴、アンツィオ、ボンプル、BC自由学園と云った無名校や弱小校の立場に近いものがあります。
TV版本編の戦車道はアンツィオ高校を除けば登場した高校は全て大洗女子学園より強力な火力を有し、かつ戦力としての数も纏まっており、強い学校ばかりに注目が集まりがちです。TV版登場していない学校でも戦車道実施校はありますが、OVA版登場のアンツィオ高校や劇場版登場の知波単学園や継続高校は別として他の学校に注目を払うファンはコミック読者を除けば余りいない様に思います。そんな重厚長大志向の戦車道に一石を投じ、弱小校の存在意義や関心を払いつつ、アンチテーゼの立場で執筆された作品が“リボンの武者”であり、戦車道と一線を画す“タンカスロン”であるのではないでしょうか?
ガルパンが劇場版終了から次回の最終章までの間上映の為にどれくらいの期間を要するか分かりませんが、今後暫くの間は映像作品から執筆作品へと舞台が移ります。執筆作品の発表が劇場版脚本の一部として採用された様にガルパンの世界観構築の糧に成りうる作品であって戴きたいものです。