ステップ17では、砲塔を組み立てます。機銃のC3と基部C9は劇中車にはありませんので不要です。また砲塔の天板C5および背面のパーツC8にてガルパン仕様への工作が必要となります。
関連するパーツを切り出しました。箱組みですので、事前にパーツごとの合いを確認しつつ仮組みを行いました。
従来より、天板パーツの合わせ難さが指摘されていますが、その原因は、側面パーツのC2およびC6の接合部の溝などが金型の疲労もくしはズレによって正しく成形されていないことです。微妙に肉厚になっている箇所もあり、削り取って接合面を明確にしておく必要があります。
最初に、ガルパン仕様への工作の一つに取り掛かりました。背面パーツのC8にある覗き窓の位置の修正、です。実車と同じように、覗き窓が下寄りにつきます。
劇中車では、覗き窓が上寄りに位置して左右のリベットにはさまれているうえ、上にもリベットが1個あります。この状態に合わせます。
作業中の背面パーツC8です。アートナイフで覗き穴の上へ穴を拡げ、もとの穴をブラ板で埋めました。右のリベットも位置がズレていますのでいったんカットして付け直しました。その後、上のリベット1個を追加しています。
砲塔の組み立てを始めました。仮組みの結果、天板を基準にして組み立てるのが良さそうだと判断しましたので、各パーツの接合面を丁寧に浚ったりして準備してから、順番にパーツを組み合わせてゆきました。歪みが少し見られる箇所は、まず半分ぐらいを接着して固定したのち、テープ等で留めて残りを接着しました。
大した手間もかからず、上図のように組み上がりました。下ごしらえを入念にしてパーツごとの合いを本来の状態に戻しておいたため、ズレや隙間も発生せずに綺麗にまとまりました。
最後の仕上げとして、側面パーツの上端などがやや斜めになっているのをカンナがけして綺麗に浚っておきました。
ひっくり返した状態です。底面パーツC11との組み合わせも綺麗に仕上がりました。内部に見える白いブラ板は、砲塔上部ハッチのスライド開閉がスムーズに出来るように天板C5の裏面に取り付けたものです。
続いて、ガルパン仕様への工作のもう一つに取り掛かりました。砲塔の天板上のリベットの数を減らします。
劇中のワンシーンを御覧下さい。砲塔天板上のリベットの数が、劇中車では6個少ないです。
つまり、上図の左右の赤枠内の3個ずつが不要となります。
削り取りました。
砲塔各部のパーツの取り付けに進みました。ガイドの指示通りに行いました。
取り付けが完了しました。砲塔上部ハッチは可動としたので接着していません。
ラストのステップ18では、砲塔をセットします。これで塗装前の組み立ては全て完了しますが、ガルパン仕様への修正が一つ必要です。
砲塔をそのままセットしますと、上図のように砲塔前面装甲と車体前面装甲とが繋がっていません。
公式設定資料図を見ると、赤枠内に示したように、砲塔前面装甲と車体前面装甲とが繋がる形にまとまっています。
劇中のワンシーンでも、砲塔前面装甲と車体前面装甲のラインが繋がっているのが確認出来ます。これに合わせることにしました。
キットパーツの砲塔ターレットリング部分の前面を2ミリほど削って拡張しました。砲塔が前に2ミリほど移動出来れば充分です。削った部分は、砲塔の下に隠れて見えませんから、適当に削ってヤスって調整しました。
その結果、劇中車と同じ状態になりました。砲塔前面装甲と車体前面装甲とが一直線に繋がっています。
以上で、塗装前の組み立てとガルパン仕様への工作の全てを完了しました。 (続く)