気分はガルパン、ゆるキャン△

「パンツァー・リート」の次は「SHINY DAYS」や「ふゆびより」を聴いて元気を貰います

けいおん!の聖地をゆく10 その4 軽音部部室

2017年07月23日 | 洛中洛外聖地巡礼記

 昼食後は酬徳記念館から旧校舎に戻り、南昇降口へ移動しました。


 昇降口はもとは南と北の二ヶ所にありましたが、北の昇降口は現在は豊郷町立図書館の施設内に組み込まれて閉鎖されています。豊郷町立図書館が旧校舎内に入居したのは2009年5月ですので、それ以前は北の昇降口もあった筈ですが、けいおん劇中に出てくる昇降口は、南側だけであるようです。


 南昇降口から講堂に連絡する通廊です。劇中でも何度か登場していますが、特に印象的なのは2期第1話「高3!」のシーンでしょう。


 南側の階段を登りつつ、窓から外を見ました。


 二階の廊下をたどり、中央階段を三階に登って唱歌室に入りました。劇中では秋山澪ファンクラブのお茶会の会場として出ており、軽音部部室との位置関係も実際の会議室と唱歌室のそれに一致します。しかし、劇中では軽音部部室の空間がL字型に折れていて、実際の会議室の平面規模と違うみたいなので、唱歌室のほうも実際と劇中の平面規模が異なるのでは、と思います。


 軽音部部室のモデルである会議室は、唱歌室準備室としても使われたといい、オルガンも置かれています。その空間規模は、劇中の軽音部部室よりも広々としています。


 劇中の軽音部部室は、L字型の空間を成していて、準備室へ通じるドアの位置が東に寄っています。角には洗面所とおぼしきシンクと鏡が設置されており、上図のような壁一面の構成とは異なります。唱歌室との空間の組み合わせはとのようになっているのか、ちょっと考えてしまいます。劇中の空間配置ですと、軽音部部室と唱歌室との間に別の空間があるような感じがしますが・・・。


 天井は四隅で斜めに下げる洋館スタイルですが、日本ではこの種の現存例はあまり見かけません。和風建築ではもちろん、和洋折衷の建築でもほとんど見られませんので、この種の天井形式は珍しいと思います。


 準備室へのドアです。唱歌室の舞台袖に連絡しますので、準備室は楽屋空間としても機能するようになっています。劇中では軽音部の倉庫のようになっていて、空間もかなり広くて奥行きがあったように思います。平沢唯たちがいろんなガラクタや私物までしまいこんでいましたが、実際の準備室はとても狭くて倉庫代わりにはなり得ません。


 会議室内に置かれるオルガンです。劇中の軽音部部室内にも同じものが描写されていますので、時々巡礼ファンが弾いたりしていますが、それは違法行為です。

 国登録文化財に指定されている旧校舎群は、その内部設備および備品の全てが文化財保護法の対象となりますので、オルガンもそれに含まれます。旧校舎群の歴史的価値を伝える備品の一つですから、もし破損したりすると、違反行為として罰則が科せられることになります。けいおんファンならば、豊郷小学校旧校舎群という文化遺産の保全に率先して尽力すべきでしょう。


 劇中では、この位置にトンちゃんの水槽が置かれています。山中さわ子の車で琴吹家から運ばれてきた大型の水槽もここに入りましたが、実際にこれを再現するのは文化財保護の観点からすればNGです。だから、小さなオモチャのようなミニ水槽モドキを置くという程度でとどめているのでしょう。 (続く)

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