『子供たちにとっての本当の教科書とは何か』 ★学習探偵団の挑戦★

生きているとは学んでいること、環覚と学体力を育てることの大切さ、「今様寺子屋」を実践、フォアグラ受験塾の弊害

お父さんとお母さんのための母親教室⑮続

2015年09月26日 | 学ぶ

2015年度算数難問題2 解説と解答

平成15年度五ッ木・駸々堂6年第5回7(2)より
 東西にまっすぐのびている道路と南北にまっすぐのびている道路が交差点Pで交わっています。A君は西から東へ自転車で、B君は南から北へ歩いて、それぞれ一定の速さで進んだところ、B君が交差点Pに来たときに、A君は、交差点Pの西200mの地点にいました。
 また、その5分後に、2人は交差点Pからの距離が等しい地点にいたといい、そのまた5分後にも、2人は交差点Pからの距離が等しい地点にいたといいます。
① A君とB君が5分間進んだとき、進んだ距離の和は何mになりますか。
② A君の速さは毎分何mですか。

解説
 前回、難問の解き方について説明したが、今回は問題文を読み解いて、図に表して解く問題である。この問題は図のように、P交差点からの、AとBが進んだ距離がきちんと描けるか、というところにある。

 西から東へ進むA君が、B君がPに来てから5分後にどこにいるか? ふつうは、自転車に乗ってスピードが速いので、「A君はPより東に進んでいると考えがちになる」。そう考えると、お手上げである。5分後には、まだP交差点には到達していないところが『ミソ』。左記の図。
 図のように、スタートA/Sから青の距離をA君が進み、そこからP交差点までが、BがPから5分進んだ茶と黄色の距離と等しい。
 だから(1)の答え、AとBが進んだ和はA/SからP交差点までの距離と同じ。200m。

 また10分後にAはPからBが10分間に進む距離と同じところに来る、とある。ところが、その距離、水色の横からの「黄+茶+桃」は、Aが5分間で進む距離。ところが黄色の距離はBの5分の距離と同じ。10分後のAのPから距離とBの距離は同じだから、AとBの速さの比は3:1。よって、A/SからPまでは3+1=4(=200m)。
200÷4=50(これがBの5分間に進む距離)。
Aの速さ(分速)は、50(Bの5分の距離)×3÷5=30m。答え30m。

 なお、この問題を解説した「もう一つの理由」は、自転車の分速なのに30m(!)という、「とんでもない答え」が出てくるからである。本来「あってはいけない」、こういうことも、たまにはある。
 「計算や考え方」の過程に自信があれば、迷わない。
 以上、「考えにくい問題」や「難問」に対しては、こういう方法や様々な説明で、子どもたちが心底理解できるように指導をすすめます。いや、一緒に考えていきます。本編もアップしています


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